バイカウツギの増やし方
庭木や切り花としても美しいバイカウツギを、自分で増やしてみましょう。バイカウツギの増やし方は「種まき」と「挿し木」です。種まきは秋にできる種を収穫して撒く方法ですが、効率も悪く難しいため、あまりおすすめの方法ではありません。バイカウツギの一般的な増やし方は「挿し木」です。挿し木の方法について、詳しく見ていきましょう。
増やし方は「挿し木」
挿し木と挿し穂とは
バイカウツギは挿し木で、増やせます。挿し木とは、その年に成長した新しい枝を、専用の用土に挿して発根させる方法です。また、挿し木用に切り取った枝部分のことを「挿し穂」と呼びます。挿し穂は植物の種類によって長さが変わりますが、バイカウツギの場合は10cmほどの挿し穂を使います。
ボタ爺
ボタニ子
残した葉は、水分があまり蒸発しないように半分ほどにカットするといいですよ!
時期・準備
バイカウツギの挿し木は、6~7月ころが適しています。その年に伸びた元気のいい枝を、10cmほど挿し穂として用意しましょう。このとき切り口からばい菌が入らないように、必ず清潔な剪定ばさみを使います。また、用土は赤玉土が適しています。市販されている挿し木用の用土や鹿沼土でもかまいません。ばい菌のいない清潔な土を使うことが大切です。
水の吸収をよくするために、切り口は斜めに切りましょう。
ボタ爺
成長の勢いがいいから、剪定をかねて一緒に行うと効率がいいぞ。
ボタニ子
剪定時期も、花後の6~7月が適していますよ。
挿し木の方法
- 10cmほどの挿し穂を切り取り、切り口を2時間ほど水につけて置く(水揚げ)
- 切り口に発根剤を塗る(塗らなくてもかまわない)
- ポットに入った挿し木用の用土に、割りばしなどで穴をあける
- 空いた穴に挿し穂を挿す
- 挿し穂がぐらつかないように、用土を固める
- たっぷり水やりをする
ボタ爺
他の植物も挿し木で増やせることが多いから、方法をマスターしておくといいぞ。
挿し木のコツ
よい挿し穂を選ぶのがコツ
しっかりと発根させるためには、よい挿し穂を選ぶのがコツです。必ずその年に伸びた、若くて新しい枝を使いましょう。若い枝の緑色が抜け、茶色くなった部分を挿し穂として選んでください。切り取った枝は、すぐに水につけておきます。
発根剤を使うのがコツ
発根のサポートとして、発根剤を使用するのが挿し木のコツです。使わなくても発根することはありますが、発根剤を使用すると成功率があがるでしょう。有名な発根剤には、水揚げ後に切り口にまぶして使用する「ルートン」があります。また、植物の活力剤として人気の「メネデール」もおすすめです。メネデールの場合は、水揚げの際に希釈して使用します。
挿し木の管理方法
管理方法①置き場所
挿し木をしたポットは、明るい日陰で管理します。直射日光があたらないように注意し、風通しのよい場所を選びましょう。ただし、挿し穂が風などでぐらつかないように気をつけてください。室内で管理する場合は、明るい窓際が適しています。
管理方法②水やり
挿し木を成功させるためには、水やりの管理が大切です。水やりのタイミングは、土の表面が完全に乾く直前です。乾燥させてはいけませんが、水を与えすぎるのもよくありません。土の表面をよく観察するようにしましょう。
ボタニ子
なくなりそうな水分を吸収しようと、挿し穂が一生懸命に根を伸ばそうとしているイメージをしてみてください。
ボタ爺
「土の表面が乾く直前」という水やりのタイミングが、なんとなくわかってくるじゃろう。
バイカウツギの増やし方
- 増やし方は「挿し木」
- 挿し木は6~7月に剪定と同時に行うのがおすすめ
- その年に伸びた新しい枝を挿し穂にする
- 発根剤を使うのが挿し木のコツ
- 明るい日陰で管理し、乾燥させすぎないようにする
まとめ
バイカウツギは、初夏の青空に純白の花が美しく映える花木です。花の香りのよさが特徴で、花言葉どおり、香りとともに初夏の素敵な思い出がたくさんできそうですね。大きくならず場所もとらないため、ぜひ育ててみてください。鉢植えにしてもとても素敵です。初夏の楽しみがまた1つ増えるでしょう。
挿し穂は、枝の先についている葉を2~3枚ほど残して、下葉は取っておくんじゃ。