雑草の種類<キク科>
道端、草原問わず生えていて、たくさんの種類があるのがキク科です。よく見かけるタンポポも、キク科の雑草です。
ハルジオン
学名 | Erigeron philadelphicus |
分類 | キク科ムカシヨモギ属 |
種類 | 多年草 |
開花時期 | 4月~6月 |
ハルジオンは道端に生えるキク科の雑草で、北アメリカ原産の帰化植物です。ハルジオンの特徴は、花の時期まで残っている根元の根出葉と、葉の基部は茎を抱いていることです。花は舌状花で、白またはピンク色の花を春に咲かせます。
ハルジオンの見分け方
ハルジオンは、茎や葉に毛が生えます。さらに、茎は中が空洞です。ハルジオンは同じ種類の仲間のヒメジオンに似ていますが、茎が空洞のこと、葉が茎を抱くことで見分けられます。
ボタニ子
ヒメジオンの葉の付き方の写真を見ると違いがわかりますよ!
ヒメジオン
学名 | Erigeron annuus |
分類 | キク科ムカシヨモギ属 |
種類 | 1年草 |
開花時期 | 6月~10月 |
ヒメジオンはキク科の種類の雑草で、北アメリカ原産の帰化植物です。春~秋にかけて白色の舌状花を咲かせます。ヒメジオンの葉は、生えてきた当初は根出葉をつけていますが、背が高くなると次第になくなります。葉は、茎から生える細長い葉だけになり、茎を抱かないのが特徴です。
ヒメジオンの見分け方
ヒメジオンは、茎の中が空洞ではありません。ハルジオンと違い、葉は茎を抱きません。背丈もハルジオンよりも大きく、花数は小さく多数であることも見分け方のポイントです。
ハキダメギク
学名 | Galinsoga quadriradiata |
分類 | キク科コゴメギク属 |
種類 | 1年草 |
開花時期 | 6月~11月 |
ハキダメギクは、どこにでも見られるキク科の雑草です。世田谷区の掃きだめで見つかったことから「ハキダメギク」と名付けられました。北アメリカ原産の外来種であり、現在は帰化植物として日本に生息しています。
ハキダメギクの見分け方
ハキダメギクは、全体的に毛の量が多い植物です。ハキダメギクによく似たコゴメギクは、毛の量が少ない傾向があります。また、舌状花もコゴメギクに比べてハキダメギクのほうが大きいです。
雑草の種類<イネ科>
イネ科の雑草は、道端に生えることが多く、群生して生えています。ほかの雑草とは姿が少し異なるので目につきやすいですが、とても地味な姿をしています。
カモジグサ
学名 | Elymus tsukushiensis var. transiens |
分類 | イネ科エゾムギ属 |
種類 | 多年草 |
開花時期 | 6月 |
カモジグサは、道端や庭などに生えるイネ科の雑草です。近縁種が多い野草としても知られています。カモジグサの特徴は直立した茎と、穂です。カモジグサの穂はよく発達しており、上に向いて伸びています。
カモジグサの見分け方
上の画像はアオカムジグサというカモジグサによく似た植物です。カモジグサとは色で見分けます。カモジグサは紫がかっているところもありますが、アオカモジグサはカモジグサよりも全体が緑色です。
エノコログサ
学名 | Setaria viridis |
分類 | イネ科エノコログサ属 |
種類 | 1年草 |
開花時期 | 8月~9月 |
エノコログサは、庭や道端に生えるイネ科の雑草です。長い穂が特徴であり、この穂が犬の尻尾に似ていることからエノコログサ(狗尾草)と名付けられました。エノコログサは変異の多い植物とも知られており、通常のエノコログサは穂が緑色ですが、穂の色が金色や紫色のものも存在しています。
エノコログサの見分け方
上の画像はアキノエノコログサというエノコログサによく似た植物です。エノコログサは、穂が下向きにうなだれませんが、アキノエノコログサはうなだれる傾向があります。
コバンソウ
学名 | Briza maxima |
分類 | イネ科コバンソウ属 |
種類 | 1年草 |
開花時期 | 5月~6月 |
コバンソウは、日当たりのいい場所に生えるイネ科の雑草です。小型の穂が特徴的で、この穂が名前の由来となっています。ヨーロッパ原産の外来種であり、現在は日本の一部に帰化しています。
コバンソウの見分け方
コバンソウは、特徴的な穂から他の雑草とは容易に見分けられます。コバンソウに似た植物で、ヒメコバンソウがありますが、両種は穂の大きさが明らかに違うので見分け方は容易です。ヒメコバンソウは、穂がとても小さいです。
ボタニ子
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出典:筆者撮影