りんごの木の消毒
家庭で食べるから無農薬がいいと思うこともあるかもしれません。むしろ、家庭で食べるからこそ、無農薬がいいと感じるでしょう。しかし、りんごの木につく病気や害虫は多く、最小限でもいいので消毒はしましょう。
まったく消毒をしないとどうなる
消毒をまったくしないと、ダニなどの害虫や病気がやってきます。特にダニは葉の裏につき気づいたときには爆発的に増えていて、りんごの木が栄養不足になってしまいます。最小限の消毒をして、できるだけ害虫や病気は予防しましょう。
りんごの木の年間スケジュール
春 | ・摘果 ・受粉作業 ・袋掛け ・消毒 |
夏 | ・袋剥ぎ |
秋 | ・収穫 |
冬 | ・剪定 |
りんごの開花時期と受粉
りんごの花の開花時期はいつかをご存知でしょうか。りんごの花はひとつひとつは小さいですが、5~6個が纏まって開花するため、りんごの花が満開になった様は美しく、見ごたえがあります。鉢植えでも、アルプス乙女やバレリーナツリーといった品種は、特に花が密集して開花するため、家庭で花見を楽しめます。
りんごの花
りんごの花は、白か薄紅色の桜に似た花が咲きます。開花時期は4月下旬から5月上旬です。りんごは自家不結実性のため、1本だけではいくら花がたくさん開花しても上手く受粉できません。異品種の木を一緒に植えると受粉しやすいです。
ボタニ子
そうね。りんごの花が満開になるゴールデンウィークの時期は、りんご畑で花見をしたいくらいよ。満開のりんごの花が咲き誇っている様子はとても美しいわ。
蜂で受粉
農家などは、りんごの木の受粉はハチ屋からミツバチを借りてハチに受粉させることもあります。自宅の鉢植えでりんごの木を栽培する場合には、ハチまでは必要ありませんが、花が咲く時期のりんご畑には気をつけましょう。
人工受粉
りんごは、綿棒などで花粉をあつめ、花につけるなどの人工受粉をすると、受粉が上手くいき、実になります。特に鉢植えで栽培する場合などは、人工受粉をするといいでしょう。
りんごの木の摘果
りんごは、開花すれば花を摘み、花が散って実になり、少し膨らんできた頃に実を摘む、摘果と呼ばれる作業が必要になります。りんごの場合は摘果をしないと上手く実が育ちません。
摘果①花を摘む
りんごの花は真ん中にひとつ花があり、その花を囲うように回りに5~6個咲いています。摘果作業で花を摘む場合、真ん中を残さして取り巻きは全て切り落とします。真ん中の花が見当たらない場合は、いちばん軸の太い花を残し、残りを切り落とします。
摘果②実を摘む
実が少し大きくなったら、摘果をしましょう。摘果とは、実を間引く作業のことで、ある程度間引いて1枝になる果実の数を調整する必要があります。摘果をしないと実に栄養が行き渡らず、発育不良になります。
りんごの袋かけ
りんごの果実がある程度大きくなったら、袋を掛ける必要があります。袋を掛けることで、害虫予防や日焼け対策になります。りんごの袋は品種によって違い、乳白色の袋やネズミ色の袋があります。中には2枚重ねの袋もあります。
無袋とは
無袋とは、袋を掛けずに育てるりんごです。家庭で食べるだけなら無袋でも問題ありません。ただし、手間は減りますが、袋を掛けないと日焼けをしたり、害虫や病気がつきやすくなったりします。無袋にする場合はきちんと消毒をしましょう。ただし、太陽をしっかり浴びるため、皮の色が濃くなり、味も良くなることがあります。
ボタニ子
前から気になってたんだけど、スーパーにはサンフジとフジりんごの、フジって名前が付く2種類のりんごがあるよね?何が違うの?
よく気が付いたわね。実はどちらも同じフジという品種のりんごよ。袋を掛けないで育てた、いわゆる無袋のりんごが「サンフジ」、袋を一度かけて、剥いだりんごが「フジりんご」として売られているの。
ボタニ子
そうなんだ!どっちも同じりんごだけど、育て方に少し違いがあるのね。
りんごは袋剥ぎが必要
りんごに掛けた袋は、収穫の2週間くらい前には、剥がなくてはいけません。袋を掛けたままでは、りんごの赤い色がつかないからです。袋は晴れた日の日中に剥ぎましょう。
病気知らずのりんごの木を育てる
「1日1個のりんごは、医者知らず」とまで言われ、病気の予防にも役立つりんごを、自宅で栽培できればいいですよね。りんごは鉢植えであれば栽培の難易度も下がります。初心者でも育てることが難しくないため、ぜひ育てて美味しいりんごを食べてみてくださいね。最後のりんごについてのおすすめ本やDVDをご紹介しておきます。興味のある方はぜひ、読んでみてください。
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リンゴの花ってすごくきれいね!