トマトの花の特徴を詳しく解説!いつ咲く?受粉の仕方は?食べられる?

トマトの花の特徴を詳しく解説!いつ咲く?受粉の仕方は?食べられる?

食卓に並ぶ機会が多い野菜の一種であるトマトですが、トマトの花については、一般的にあまり知られていません。トマトの花が持っている特徴を中心に、いつごろ咲く花なのか、受粉の仕方はどのようなものなのかを詳しく見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.トマトの花とは?
  2. 2.トマトの花の特徴
  3. 3.トマトの花の受粉と仕方
  4. 4.トマトの花は食べられる?
  5. 5.トマトの花のケアで収穫を増やそう

トマトの花とは?

完熟したトマトの画像
Photo byLoggaWiggler

身近な野菜の一つであるトマトには、「花が咲かないのでは?」という間違った認識もあります。もちろん、トマトも花を咲かせます。豊かな実をつけるためにも、トマトの花の役割は欠かせません。

基本情報

園芸部類 野菜
形態 多年性植物
花の色 黄色
原産地 ペルー、エクアドル
適温 20~30℃
特性・用途 主に食用

トマトの花が咲く時期

トマトの花は7月~8月頃に咲き始めます。毎年1~3月の間に種まきをしてじっくりと育てれば、黄色い花をつけるでしょう。

植え付けは花が合図

3月中旬に種まきして育苗をした場合、5月上旬ごろに植え付けが可能です。植え付けは本葉が8枚くらい出始めて、一番花が咲き始めるタイミングが適しています。定植適期までの育苗の日数としては55~65日程度です。また植え付け直後には、仮支柱を立て苗を支えましょう。

トマトの花言葉

トマトの花の画像
Photo by doronko

トマトの花言葉は「完成美」「感謝」です。花言葉は、トマトの効果・効用によるものです。古くから健康に関わってきた実用性の高さへの恩恵として、このような花言葉がつけられたとされています。

トマトの花の特徴

トマトの花の集合体
Photo byplanet_fox

トマトは食用として、ヨーロッパを中心に世界中で親しまれているポピュラーな植物です。温暖な地域から亜熱帯地域にかけて広く分布します。現代では年間を通じていつでも栽培できる野菜にもかかわらず、トマトの花についてはあまり知られていません。トマトは花が咲かないものだという誤解もあるほどです。

特徴①うつむくような咲き方をする

トマトの花びらは、全体的に皺がよっています。地面に向かってうつむくように咲くのが特徴です。花色は黄色が一般的ですが、大手食品会社での品種改良したもののなかには、ごく稀に白色に咲く場合があります。トマトは食用としての印象が強いですが、元々は観賞用として渡来したという歴史があり、その名残から現在でも観賞用の品種もある植物です。

特徴②細長い筒形状の花

トマトの花の花弁
Photo by pika1935

黄色もしくは白いトマトの花は、小さい筒状の花です。一見すると雄しべや雌しべが見つけらませんが、黄色の細長い筒状になった花弁の中にあります。風や昆虫の移動など自然の力を利用して、花弁のなかで揺れて交配するのが特徴の一つです。

トマトの花は下の方から順番に、黄色や白などの花をつけていく特徴があります。1つの房には4つ~最大で8つの花が咲きます。

花が落ちていくのはなぜ?

咲いた花のいくつかは受粉せず、やがて花の根元からしぼむように落ちていきます。原因は、主に肥料の与えすぎです。葉や枝に栄養を取られ、花の育ちが未熟になり受粉不良を起こしていると考えられます。

トマトの花の受粉と仕方

トマトの花の拡大画像
Photo bynazrulkhan88

トマトは自家受粉をする植物です。1つの花の中に雌しべと雄しべがあり、風による揺れや、蜂や蝶が移動する際の動きなどにより受粉します。1株で実をつけられるので、受粉のために複数の株を育てる必要はありません。地植えの場合でも、昆虫がいる環境であれば自然に受粉が行われます。住宅事情などで難しいようなら、人工授粉をさせることも可能です。

人工授粉の仕方

トマトの人工授粉をする際は、筆を使うと簡単です。花が咲いたら毛筆用などの筆を花の中心に入れて動かせば、花粉が雌しべに付着します。新品の筆を使用する場合、のりがついていたり筆が硬すぎたりして花が傷む可能性があります。一度は水にとおして毛をほぐしておきましょう。

指ではじく方法もある

道具を一切使わないシンプルな人工受粉は、軽く指で花をはじく方法です。実際に指で花をはじいてみると、花粉が舞うのがわかるでしょう。強くはじくと花首が取れてしまうので注意します。

それでも花が咲かない場合

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通常であれば、トマトの花は自然や人工授粉でたくさん増やすことが可能です。しかし、環境によってはなかなか花が思うように咲かない場合もあります。その際にはトマト用のホルモン剤に頼ってみるのも一つの方法です。投与の仕方が悪いと薬害に陥り、果実の味が悪くなることもあるので、使用上の注意をよく読みましょう。

トマトの花は食べられる?

トマトの花一輪の画像
Photo byAlexei_other

トマトの花自体を食用にする習慣はありません。トマトの葉や茎、花には「トマチン」と呼ばれる物質が含まれ、やや毒性を帯びているとされています。少量なので生死に関わることはありませんが、腹痛を起こす恐れがあり食用には向いていません。

元々は観賞用として輸入された

トマトが観賞用の一年草として日本に伝わったのは江戸時代です。従来のものは毒性が強く、食べるという発想がなかったとされています。その後近代になると品種改良も進んで、西洋料理の食材として扱われる高級品という認識となり、そこから次第に庶民へと普及し現代に至っています。

トマトの花のケアで収穫を増やそう

2つのトマトの花の画像
Photo bysamara34

トマトは1つの房で中玉で6~8個、ミニトマトで12~20個ほどの、黄色や白の花を咲かせます。受粉の仕方次第で、より多くの実を収穫することが可能です。実りある収穫のためにも、花の咲く頃にも注目してぜひケアをしてみてください。

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kuritch
ライター

kuritch

オールマイティに書いております。

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