スルフォラファンとは？植物性サプリメントの概要と期待できる効果

スルフォラファンとは、おもにアブラナ科の野菜に含まれているファイトケミカルの一種です。植物性の栄養成分としては比較的新しいもので、1997年にアメリカで発見されました。アブラナ科の野菜特有のピリッとした辛味や苦味、においの元となる成分が、そしゃくされ消化吸収されることでスルフォラファンに変化します。

スルフォラファンはブロッコリー、カリフラワー、カイワレダイコンなどのアブラナ科の野菜に含まれています。なかでも含有量が多いのがブロッコリースプラウト（ブロッコリーの新芽）です。1997年にアメリカでスルフォラファンが発見されたときも、ブロッコリーからでした。

スルフォラファンは栄養効果の高さが期待され、さまざまな植物性サプリメントが開発・販売されています。スルフォラファンを発見したのは、アメリカのガン予防研究の専門機関であるジョンズ・ホプキンス大学です。スルフォラファンには強い抗酸化作用と解毒作用があることが確認され、病気の予防効果も期待されています。

スルフォラファンは新しい栄養素として、大きな期待が寄せられています。さまざまなサプリメントが開発されているのも期待の表れでしょう。しかし一方で、「スルフォラファンのサプリメントを買ってはいけない」と注意される場合があります。それは何らかの食物アレルギーを持つ方です。何らかの食物アレルギーがあると、アレルギー反応を起こす恐れがあります。

スルフォラファンには非常に強い抗酸化作用があることが確認されています。抗酸化作用は人体に悪影響をおよぼす活性酸素を撃退する働きを持ち、さまざまな病気の予防効果が期待されていますが、シミやそばかすの予防にも効果的です。シミやそばかすはメラニン色素の過剰生成によって生まれますが、その原因が紫外線によって発生した活性酸素が、色素細胞メラノサイトを刺激するからです。

スルフォラファンには体内にある有害物質を無毒化し、体外に排出する解毒作用もあります。この解毒作用が肝臓の機能の向上につながります。肝臓は栄養素の代謝のほか、有害物質の解毒を担う重要な臓器です。しかし加齢や生活習慣の乱れによって、深刻なダメージを受けやすい臓器でもあります。スルフォラファンの持つ解毒作用によって、肝臓の負担が減り、肝機能の回復や向上が期待できるのです。

スルフォラファンはピロリ菌による感染を予防する効果も期待されています。ピロリ菌は胃酸のなかでも生存し、胃を守る粘膜を減らして胃炎や胃潰瘍を引き起こすという、非常に厄介な細菌です。スルフォラファンには、ピロリ菌に対する殺菌作用があることが研究で確認されています。

スルフォラファンは歴史が新しい栄養素であるため、効能・効果については今後の研究結果が待たれます。しかし健康を守る働きについては、すでに大きな期待がよせられている注目の成分です。興味があれば試してみて、よい効果があったなら本格的に生活に取り入れてみましょう。