柿の葉の効能とは？美味しい食べ方や健康維持に効果的な使い方を紹介

柿の木につく葉は、楕円形～先が尖った卵型で長さは8～15cmほどです。表面にはツヤがあり、葉の縁に鋸歯はみられません。葉には長さ1cmほどの太くて短い葉柄がつきます。柿の葉にはビタミンやミネラルが豊富にふくまれ、健康への高い効果が認められています。

柿の葉を食用にする場合に気をつけたいのは、その葉が「無農薬」で育てられたものかということです。柿の木には農薬などの薬剤を散布することもあるため、確認してから使用しましょう。無農薬の柿の葉が見つけられない場合は、通販で購入できます。

柿の葉に含まれる成分タンニンには、脂肪や油を分解する作用が認められています。また消化を助ける働きもあるといわれ、食べすぎたときにも柿の葉が役に立ちます。ダイエットにも上手に柿の葉をとりいいれてみてはいかがでしょうか。

柿の葉に含まれるカリウムは、血圧を調整する効果がある栄養素といわれます。カリウムには体内のナトリウムを減少させる効果が認められており、血圧の調整につながります。また、柿の葉に豊富に含まれるタンニンやルチンも血圧を調整する働きがあることが認められている成分です。

柿の葉にはビタミンCが豊富で、レモンの約20倍ともいわれます。ビタミンCは免疫力を高める作用が認められており、風邪が気になる季節にケアに欠かせない栄養素のひとつです。通常ビタミンCは熱に弱いですが、柿の葉に含まれるビタミンCは熱に強いため、加熱しても壊れにくいのが大きな特徴です。

柿の葉に豊富に含まれるビタミンCは美白、美肌づくりに欠かせない栄養素です。ビタミンＣにはシミやソバカスを抑える美白効果や肌の弾力を保つ効果があるといわれています。美肌づくりを目指すなら柿の葉を日常的に取り入れてみましょう。

栄養豊富な柿の葉の葉ですが、葉をそのまま食べることはありません。柿の葉をおいしく食べるための方法をみていきましょう。柿の葉を採取して食べるなら、5～6月ごろのやわらかい若葉を摘んで使用してください。

柿の葉茶は、手軽に柿の葉をとりいれられる方法です。無農薬の柿の葉を天日でしっかり乾燥させます。乾燥した葉を炒ると香ばしく飲みやすいお茶になります。ノンカフェインで紅茶や緑茶などを飲むと眠つきが悪くなるという方にもおすすめです。

• 柿の葉の若葉：適量

1. 5～6月ごろのやわらかい柿の若葉を摘んで、きれいに水洗いする
2. ザルなどに洗った葉を重ならないように並べ、風通しのよい日陰で乾燥させる
3. カラカラに乾燥したら、鍋で軽く炒る
4. 香ばしい香りがしたら火を止めて冷ます

柿の葉茶は、急須またはやかんを使っていれます。急須なら15g程度の茶葉に熱湯を注いで3～4分おいてから、カップに注ぎましょう。やかんで煮だすなら5～10gの茶葉をお茶パックにいれ、1Lほどの熱湯で1～2分煮出してください。

柿の葉すしは、サバやサケのすしを柿の葉で包んだものです。柿の葉には殺菌作用が認められており、すしが傷むのを遅らせる働きがあり、さらにすしに移る柿の葉の香りを楽しめます。柿の葉すしには塩漬けの柿の葉、または6月ごろの若葉をそのまま使用します。

• 米：2合
• すし酢：大さじ6
• スモークサーモンまたはしめ鯖：30枚
• 柿の葉：30枚

1. 柿の若葉をきれいに洗い、軸の硬い部分を切り取る
2. 米は水の量を少なめにしてすし用のご飯を炊く
3. ご飯が炊けたら、すし酢をふりかけてよく混ぜながらしっかり冷ます
4. ご飯をひと口大に握って30個のすし飯をつくる
5. スモークサーモンやしめ鯖をすし飯にのせる
6. 柿の葉の光沢のある面にすし飯をのせて、すしを包む
7. 包んだすしを容器に並べて重しをのせ約半日おいてなじませる

若くやわらかい柿の葉は、天ぷらにしてもおいしく食べられます。無農薬の柿の若葉が手に入ったら、天ぷらにして楽しんでみてください。

• 柿の若葉：6～8枚
• てんぷら粉：30g
• 冷水：50mL
• 抹茶塩：適量
• 揚げ油：適量

1. 柿の若葉をきれいに洗い、キッチンペーパーなどで水気をふき取る
2. てんぷら粉に水を加えて衣をつくる
3. 鍋に油をいれて170℃に加熱する
4. 衣に葉をくぐらせてカラッと揚げる
5. 抹茶塩をふりかけて食べる

柿の葉の栄養を効果的にとるなら、柿の葉でつくる薬酒がおすすめです。柿の葉を焼酎やホワイトリカーなどに漬けこみ、毎日少量ずつ続けて飲みましょう。

• 柿の葉：100～200g
• 焼酎またはホワイトリカー：1.8L

1. 保存瓶を消毒して柿の葉をいれる
2. 焼酎またはホワイトリカーを柿の葉がしっかりつかるように注ぐ
3. 冷暗所に3～6カ月おいてから、葉をこしとる

柿の葉に含まれるタンニンには、体を冷やす作用があります。冷え性で悩む方が柿の葉を使用する場合には、多量に摂取することは控えたほうがよいでしょう。体を温める作用のあるその他の薬草などと併用して、体の冷えを防ぐ工夫をすることをおすすめします。

柿の葉茶の出がらしをお茶パックなどにいれてお風呂にいれると、柿の葉風呂を楽しめます。柿の葉に含まれるタンニンには肌をひきしめる作用があり、乾燥肌や荒れ肌にもおすすめです。ビタミンCが豊富に含まれるため、美白作用も期待できます。殺菌作用もあり、傷の治りを促進する効果があるといわれています。

柿の葉には肌荒れ改善、美白などの美肌作用が期待でき、化粧水にして使用できます。防腐剤を使わない化粧水のため冷蔵庫で保管し、作ったら5日以内に使いきるのがポイントです。使用前に内腕などに塗り、24時間おいてトラブルがないか確認しましょう。とくに敏感肌には事前のパッチテストをおすすめします。

• 柿の葉酒：5mL
• 精製水：45mL
• グリセリン：5mL

1. 柿の葉酒を精製水で希釈する
2. グリセリンを加えてよくふりまぜる
3. 保湿力を強めたい場合はグリセリンの量を調整する

柿の葉を日常にとりいれることで不足しがちなビタミン・ミネラルを補給できます。加えて、美白や肌荒れ予防などの美肌づくりや健康に役立つ働きも期待できるのも嬉しいポイントです。毎日少量ずつ摂取して効果を実感してみましょう。