ココスヤシの鉢植えの育て方
庭植え・鉢植え、どちらで育てたとしても、ココスヤシの成長速度はかわりません。手軽に育てるなら、観葉植物として鉢植えにするのがおすすめです。成長速度が遅いため、頻繁に植え替えることもなく、日当たり確保のための移動も簡単です。手間がかからないことから、特に初心者の方におすすめといえます。
鉢植えの育て方①栽培環境
ココスヤシは、基本的に日光を好む植物のため、日当たりのよい場所で育てましょう。しかし、南国ような強い日差しは必要なく、よほどの日陰でもない限り、レースのカーテン越し程度の日光でも育てられます。エアコンの風が当たりっぱなしになるような場所は避けてください。過度な乾燥を引き起こし、株を弱らせてしまうかもしれないからです。
鉢植えの育て方②用土
ココスヤシは、水はけのよい土を好みます。園芸店やホームセンターで販売されている観葉植物の土でも育てられます。自分で土を配合するなら、小粒の赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜて使いましょう。初心者の方なら、ブレンド不要で手軽に使える観葉植物の土がおすすめです。
鉢植えの育て方③肥料
気温が上がってくると、ココスヤシの新芽が成長し始めます。6月くらいからは2カ月に1回を目安に、固形の緩効性肥料を与えましょう。成長速度が遅いココスヤシも、7~9月は生育が速くなります。ゆっくり効果が現れる緩効性肥料で、成長期をサポートできます。しかし、成長する時期に肥料を与えるのはよいとしても、一度にたくさんの肥料を与えると根が傷んでしまうため注意しましょう。
鉢植えの育て方④水やり
植物には成長サイクルがあります。通年で同じ成長速度というわけではないのです。季節ごとの成長にあわせた水やりが、ココスヤシを元気に育てる秘訣です。
夏は毎日たっぷりと
成長速度をあげる6~9月は、1日に1回はたっぷりと水を与えてください。鉢の受け皿に水がしみ出すほど与えても大丈夫ですが、受け皿にたまった水は捨てましょう。水をそのままにしていると、根腐れの原因になってしまいます。
気温が下がったら回数を減らす
9月の後半くらいからは、ココスヤシの成長速度が遅くなります。それに合わせて水やりの回数を減らしていきます。11月から気温が上がる5月までは成長が止まるため、水やりは間隔をあけて与えましょう。鉢土の乾き具合を目安に与えてください。土の表面が乾いていたら水やりのタイミングですが、見た目でわからない場合は、直接土を触って乾燥状態を確認しましょう。
水やりのサイクル
- 6~9月は毎日多めに水やりする
- 9月後半くらいからは水やりの回数を減らしていく
- 11月から気温が上がる5月くらいまでは土の乾き具合を見ながら与える
鉢植えの育て方⑤剪定
葉先の剪定
ココスヤシの枯れた葉先部分だけ剪定しましょう。目立たないように斜めに剪定すると、見栄えがよくなります。ココスヤシに限らず、葉が細く尖っているタイプの観葉植物は、葉先がら茶色く萎れたり枯れたりします。枯れた部分は元の色に戻ることはないため、見つけ次第剪定するのが魅力的な葉を保つポイントです。
下葉の剪定
ココスヤシの幹が伸びて成長してくると、下の葉が茶色く枯れてきます。枯れた葉はちぎったりせず、その都度剪定していきましょう。下葉を剪定すると、ココスヤシの特徴的なゴツゴツした幹が目立ってきて、ワイルド感が増してきます。また、ココスヤシの葉の両側にギザギザのトゲがあります。剪定するときは、軍手をはめて怪我をしないように注意してくださいね。
鉢植えの育て方⑤植え替え
鉢の底からココスヤシの根が出てきたら、植え替えのサインです。植え替えの適期は、成長期の6月~9月です。ココスヤシは成長速度が遅いため、毎年植え替えなくても問題ありませんが、2~3年に一度は植え替えたほうが根の成長を促せます。植え替えるときは、現在使っている鉢よりも一回り大きなものを用意します。植え替え後は、たっぷりと水やりをしてください。2週間くらいは日光が直接当たらない場所で休ませましょう。
ココスヤシのおしゃれな飾り方
魅力的な姿のココスヤシは、インテリアとして大活躍してくれます。南国リゾートのような雰囲気づくりだけでなく、話題の西海岸風の部屋にもマッチしますよ。また、シンプルモダンな部屋のアクセントとしてもぴったりです。美しく育てたココスヤシをおしゃれなインテリアとして飾り、理想の部屋づくりを叶えましょう。
飾り方①高さをいかす
天井の高い部屋に、高さのあるココスヤシはぴったりです。葉の数を少なくすれば圧迫感もなく、海外のリゾート地のような雰囲気が漂います。壁の色に合わせた鉢を使うと、統一感が出て垢抜けて見えます。
飾り方②複数飾る
部屋に広さがあるなら、複数置いてココスヤシの魅力を堪能するのも素敵です。特に西海岸風にしつらえた部屋に、ココスヤシはぴったりの観葉植物です。サーフボードやターコイズブルーのアイテムと一緒に飾って、雰囲気を盛り上げましょう。
飾り方③テラスガーデンに
庭に植えると移動がたいへんですが、鉢植えのココスヤシなら好きな場所へ置けます。部屋の雰囲気を変えるにはとても便利です。部屋だけでなく、ココスヤシはテラスガーデンにもぴったりな植物です。ほかの観葉植物とのアレンジを楽しみながら、居心地のよい素敵なテラスを目指しましょう。
ボタニ子
庭がなくても、青空の下にココスヤシを出せるっていいね!リゾート地に来たみたい!
飾り方④鉢カバーを活用する
ココスヤシを部屋に飾ってもなんとなくしっくりこないという場合は、部屋のインテリアに合わせた鉢カバーを使ってみましょう。色や材質などを部屋の雰囲気に合わせると馴染みがよくなり、ココスヤシの魅力もアップしますよ。
ナチュラルに演出
ナチュラルな雰囲気の部屋なら、ジュート素材やバスケットの鉢カバーがおすすめです。ジュート素材は柔らかいため鉢の形状を選ばず便利に使えます。
モダンに演出
シンプルな黒の鉢カバーは、葉が特徴的なココスヤシの魅力を引き立ててくれます。シンプルなかっこよさで、スタイリッシュモダンだけでなく和風モダンの部屋にも似合う鉢カバーです。
南国風に演出
ココスヤシを明るく南国風にアレンジしてくれる鉢カバーです。部屋のアクセントとして、個性的なインテリアがお好きな方におすすめです。ハワイアンにもアジアンにも仕上げられますよ。
鉢カバーは、おしゃれなインテリアショップでも購入できます。好みの雰囲気のショップに行くと、より合わせやすい鉢カバーが見つかりますよ。
まとめ
丈夫で育てやすく耐寒性のあるココスヤシは、路地植えや庭植えだけでなく、鉢植えの観葉植物としても人気があります。鉢植えなら、庭に植えるよりも比較的手間がかからず育てられます。おしゃれなインテリアとして、部屋の雰囲気づくりに活躍してくれるでしょう。魅力的なココスヤシを、ぜひおしゃれに飾ってみてくださいね。
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出典:写真AC