中島菜の栄養効果
栄養①ペプチド
中島菜にはペプチドという栄養成分が豊富に含まれています。ペプチドはアミノ酸の結合によってできる成分です。タンパク質を分解して作られるものが多く、元になっているタンパク質や食品の種類によって働きが異なる特徴を持っています。中島菜に含まれているペプチドは、血圧上昇に作用する酵素の働きを抑制する機能が確認されました。このことから高血圧の予防・改善効果が期待されています。
ペプチドにはいろいろな種類があって、由来する食品の名前がつけられているんだ。大豆由来の大豆ペプチド、魚由来の魚肉ペプチドが有名だよ。
栄養②イソチオシアネート
イソチオシアネートは中島菜の辛味成分です。非常に強い抗酸化作用を持つため、細胞の老化の防止やガンの抑制効果を期待されています。近年の研究で中島菜のイソチオシアネートは、70℃の湯で30秒煮たときに大きな効果を発揮することが確認されました。
イソチオシアネートは、アブラナ科の野菜に含まれていることが多いんですよ。
中島菜を70℃の湯で30秒煮たときのイソチオシアネートの抗酸化作用は、小松菜の10倍近くの効果を発揮するといわれているよ。
栄養③ビタミンC
中島菜にはほかの青菜類に比べ、ビタミンC含有量が多いという特徴があります。ビタミンCは野菜や果物、芋類などに含まれている栄養成分です。抗酸化作用やコラーゲンの生成、メラニン色素の発生を抑えて日焼けを防ぎ、風邪やストレスへの抵抗力を高める働きから、肌荒れの防止、貧血や動脈硬化、心疾患の予防と改善など、幅広い美容・健康効果が期待されています。
栄養④βカロテン
中島菜にはβカロテンも豊富に含まれています。βカロテンは強力な抗酸化作用を持つ栄養成分です。おもに緑黄色野菜に含まれています。βカロテンは一部が体内でビタミンAに変化する特性があることでも有名です。そのためビタミンAが持つ視力や免疫機能の維持、ほかの栄養成分の補助といった働きもこなします。
中島菜の保存方法
保存方法①塩漬け
中島菜の塩漬けは、古くから用いられてきた保存方法です。長期保存が可能なため、冷蔵や冷凍での保存方法が可能な近年でも、よく用いられています。塩漬けという調理法は、中島菜独特の辛味と苦味にもよくあいますよ。中島菜の塩漬けを料理に使うときは、水にさらすなど塩抜きするための下処理が必要です。
保存方法②冷蔵保存
中島菜は冷蔵保存できますが、品質を落とさないために工夫が必要です。まずは水分を失わないように湿らせた新聞紙で中島菜を包み、冷蔵保存用の袋に入れます。袋に入れた後は冷蔵庫の野菜室に保存しますが、その際は中島菜を立てた状態で野菜室に入れるのが重要ポイントです。中島菜を寝かせた状態で入れると、起き上がろうとして栄養成分を浪費してしまうため、傷みが早くなってしまいます。
保存方法③冷凍保存
中島菜は冷凍保存が可能です。ただし冷蔵保存と同じく、冷凍保存も上手に保存するためのポイントがあります。それは冷凍前に中島菜を下茹ですることです。下茹でしてから冷凍すると酵素の働きを抑制できるため、解凍後も色や食感を損なわずにすみますよ。下茹ではさっと固めに茹でる程度で十分です。
下茹で後の中島菜は、小分けにしてから冷凍保存すると解凍も楽に行えるし、使いやすいですよ。
冷凍した中島菜の保存期間は1カ月くらいだよ。でもできるだけ早く使いきろうね。
能登の伝統野菜を味わおう
中島菜は、能登の一部地域でのみ栽培されているため、人によっては食べるどころか、見る機会すらほとんどない野菜です。しかし多彩な加工商品が販売されており、通販でも多くの商品が扱われています。興味があればぜひ取り寄せて、能登の自然の恵みを味わってみてくださいね。
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ペプチドは大豆やイワシなどの小魚、牛乳に多く含まれています。