海浜植物の代表的な品種8選【①〜④】
品種①ハマヒルガオ
基本情報
学名 | Convolvulus soldanella Calystegia soldanella |
英名 | Beach morning glory |
科名 | ヒルガオ科 |
属名 | ヒルガオ属 |
形態 | 多年草 |
開花時期 | 5月〜6月 |
特徴
ハマヒルガオは「典型的な海浜植物」としても有名で、海浜植物の代表品種として親しまれています。葉の大きさは2cm〜4cmほどで、かわいらしいハート型をしており、ツヤと厚みがあるのが特徴です。色は濃い緑色で、黄緑色の葉脈模様がくっきりとついています。5月〜6月にかけて、4cm〜5cmほどの淡いピンク色の花を咲かせる植物です。
品種②ハマエンドウ
基本情報
学名 | Lathyrus japonicus |
英名 | Sea pea、Beach pea |
科名 | マメ科 |
属名 | レンリソウ属 |
形態 | 多年草 |
開花時期 | 4月〜7月 |
特徴
ハマエンドウは、日本各地の海岸に広く分布している植物です。開花時期の4月〜7月にかけてスイートピーによく似た、濃い紫色の花を咲かせます。葉は白みがかっており、楕円形の小さな葉が8枚〜12枚ほど連なっているのが特徴です。ハマエンドウは「ほふく性」のため、地面を這うように成長していきます。
品種③ハマボウフウ
基本情報
学名 | Glehnia littoralis Phellopterus littoralis |
英名 | Beach silvertop、American Silvertop |
科名 | セリ科 |
属名 | ハマボウフウ属 |
形態 | 多年草 |
開花時期 | 6月〜7月 |
特徴
ハマボウフウは、漢字で「浜防風」と表記されます。ハマボウフウは地面を這うように広がって、名前のとおり浜辺の砂が風で舞い散るのを防いでいるのが特徴です。潮風に耐えられるように、葉は肉厚で硬くなっています。花茎が立ち上がると50cmを超える場合がありますが、根がしっかりしているため、株が倒れる心配はありません。
品種④ハマニガナ
基本情報
学名 | Ixeris dentata var. albiflora f. amplifolia |
英名 | ー |
科名 | キク科 |
属名 | 二ガナ属 |
形態 | 多年草 |
開花時期 | 4月〜10月 |
特徴
ハマニガナ(浜苦菜)はキク科ニガナ属の多年草で地下茎から長い葉柄で葉を地表に出します。葉は直径3〜5cmで厚みがあり、黄色の花を咲かせます。種には綿毛がありますが、飛ぶのは向かないため、海流散布が主な増え方です。開花時期は4月〜10月です。
海浜植物の代表的な品種8選【⑤〜⑧】
品種⑤ハマナス
基本情報
学名 | Rosa rugosa |
英名 | Ramanas rose、Rugosa rose、Japanese rose |
科名 | バラ科 |
属名 | バラ属 |
形態 | 落葉性低木 |
開花時期 | 7月〜8月 |
特徴
ハマナスは、果実の見た目が茄子に見えたのが由来して「浜茄子(はまなす)」と名付けられました。また、ハマナスは別名「浜梨(ハマナシ)」とも呼ばれている落葉性低木です。ハマナスの果実は梨のように甘酸っぱいため「浜に実る梨のようだ」と例えられて「ハマナシ」と呼ばれています。ハマナスの果実は、ローズヒップとして食用にできるのが魅力です。
品種⑥ハマゴウ
基本情報
学名 | Vitex rotundifolia |
英名 | Roundleaf chastetree |
科名 | シソ科 |
属名 | ハマゴウ属 |
形態 | 常緑性小低木 |
開花時期 | 8月〜9月 |
特徴
ハマゴウは「ハマハイ」「ハマボウ」とも呼ばれている常緑性小低木です。ハマゴウの葉は、線香の原料としても利用されており「浜香(ハマコウ)」がなまって「ハマゴウ」と呼ばれています。浜辺の砂地の上を這うように成長し、開花時期になると薄紫色の涼しげな花を咲かせるのが特徴です。
品種⑦ハマウツボ
基本情報
学名 | Orobanche coerulescens |
英名 | Orobanchaceae |
科名 | ハマウツボ科 |
属名 | ハマウツボ属 |
形態 | 一年草 |
開花時期 | 5月〜7月 |
特徴
ハマウツボは「寄生植物」に分類されており、奇主であるキク科の植物の根に寄生する植物です。地下にある根茎から根を伸ばし、寄主の根に絡むように巻きついて寄生します。ハマウツボは漢字で「浜靭」と表記され、ハマウツボの花穂が矢を入れる「靭(ウツボ)」に似ているのが特徴です。
品種⑧オカヒジキ
基本情報
学名 | Salsola komarovii |
英名 | Saltwort |
科名 | ヒユ科 |
属名 | オカヒジキ属 |
形態 | 一年草 |
開花時期 | 7月〜10月 |
特徴
オカヒジキは、日当たりのよい海岸や砂浜に自生している一年草です。日本以外では、朝鮮半島や東アジアに生息しています。葉が多肉質で海藻の「ひじき」に似ており、海ではなく陸地(丘)に生えているため「オカヒジキ」と名付けられました。葉や茎が食べられるのが魅力で、おひたしや和え物などに利用されています。
海浜植物を探してみよう
海浜植物は、海岸沿いで成長するために多肉質な葉をもち、地面を這うように成長して美しい花を咲かせる品種がたくさんあります。開花時期が異なるため、季節ごとにいつでも海浜植物の開花を楽しめるのも魅力のひとつです。浜辺に出かけたときには、海浜植物をぜひ探してみてください。
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出典:写真AC