バラ科の果物一覧⑨~⑭
バラ科の果物⑨アンズ
アンズは、アプリコットとも呼ばれる中国原産のフルーツです。アンズの実は、果実酒やジャムの食材として人気がありますね。花や実は梅によく似ていて、旬は初夏です。アンズにはβカロチンやクエン酸などが含まれており、夏バテ防止の健康食材としても注目されています。
バラ科の果物⑩梨
梨は、夏~晩秋に旬を迎えるバラ科の落葉高木です。日本の梨はリンゴと似たフォルムのものが主流ですが、ラフランスなどの西洋梨も同じバラ科に分類されます。梨のシャキシャキとした食感は石細胞と呼ばれるものです。西洋梨には石細胞の量が少ないため、食感が異なります。
石細胞とは?
石細胞(せきさいぼう)とは、植物だけが持つ細胞壁のことです。石細胞が多いものほどシャキシャキの食感が楽しめます。石細胞は人体では消化できない物質ですが、腸内環境を整える効果が期待できますよ。
バラ科の果物⑪アーモンド
アーモンドはバラ科の落葉高木です。健康食材として人気がありますね。アーモンドは葉がなく、枝から直接花が咲くのが特徴的です。アーモンドの可食部分は種であり、果実は成長すると割れてしまうため食用に向きません。アーモンドは夏~秋にかけてが旬の時期です。生食も可能のため、ぜひ旬の時期に味わってみましょう。
バラ科の果物⑫ローズヒップ
ローズヒップは、ワイルドローズと呼ばれる一部の種類にのみ実るバラの果実です。ローズヒップは花の一部が発達したもので、リンゴや梨のように木に実るわけではありません。酸味が強く生食には向きませんが、ビタミンCが多い食材として健康や美容に効果が期待されていますよ。
バラ科の果物⑬アロニア
秋が旬のアロニアは、ブルーベリーのような見た目が特徴的な北米が原産のフルーツです。寒い気候を好む性質があり、日本では北海道がおもな生産地です。強い酸味と渋みがあり、ジュースなどに加工するのが一般的ですが、生でも食べられます。ポリフェノールを豊富に含むことから、スーパーフードとしても注目の食材です。
バラ科の果物⑭マルメロ
マルメロは中央アジアが原産のフルーツです。果実は酸味が強いため生食に向かず、果実酒などに加工して利用します。見た目が花梨に似ていますが、花梨の仲間ではありません。日本では長野県の諏訪湖周辺に多く植えられていて、春になると芳醇な香りとともに花が咲き誇ります。
バラ科の果物には食物アレルギーの危険がある
バラ科の果物を食べると、アレルギー反応を起こすことがあります。アレルギーには「口腔アレルギー症候群」「即時型アレルギー反応」などの種類があります。これらの症状が出た場合、ひどいときはアナフィラキシーショックを起こしてしまうため、異常が見られたら速やかに診察を受けましょう。
シラカバ科やハンノキ科の花粉症の人は要注意!
バラ科のフルーツそのものにアレルギー反応を起こす場合と、シラカバ科やハンノキ科の花粉アレルギーなどをもっていることで症状が現れる場合があります。両者のアレルゲンの構造が似ていることから、バラ科のフルーツに反応してしまうケースは少なくありません。シラカバ科やハンノキ科の花粉症の人は、バラ科の果物には要注意です。
口腔アレルギー症候群の主な症状
バラ科のフルーツを食べたときに起こるアレルギー反応を「口腔アレルギー症候群」といいます。主な症状は、口の中や体のかゆみです。リンゴやメロンなどの果物を食べて口の中がかゆくなる原因は、果物に含まれているアレルゲンが粘膜に触れるためです。口に含んでいるうちに症状が現れることが多いですが、飲み込んだあとに耳や首などがかゆくなる場合もあります。
ボタニ子
即時型アレルギーの主な症状
バラ科のフルーツを食べて咳がでることがあります。これは、即時型といわれるアレルギー反応です。体内でアレルゲン(たんぱく質)が正常に分解されず、血流とともに体中をめぐることで発症します。小さな子どもに起こりやすく、離乳食期はとくに慎重に食事を与えることが重要です。また、体中にじんましんが出たり、嘔吐したりするケースもあります。
バラ科のアレルゲンは加熱に弱い
野菜やフルーツのアレルギー物質は加熱すると軽減します。アレルギー体質の人は、熱を通してジャムなどに加工して食べるのがおすすめです。しかし、アレルギー物質がゼロになるわけではないため、十分に気をつけて食べましょう。
治療法はあるのか?
じんましんやかゆみなどのアレルギー症状が出たときは、投薬で鎮静できます。免疫療法として、アレルギーの原因となる食物を少量ずつ摂取する方法が取り入れられつつありますが、必ずしもすべての人に適した治療法とはいえません。アレルギー反応がでる食材は、できるだけ避けることが大切です。
バラ科の果物は身近な存在
バラ科のフルーツは手に入りやすいものが多く、手軽においしく食べられます。美容や健康にもよいため、ぜひ旬の時期に食べてみましょう。しかし、バラ科のフルーツはアレルギー症状を引き起こす可能性があるため注意が必要ですね。
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ブタクサのアレルギーをもつ人は、ウリ科のメロンやキュウリを食べるとかゆくなることがあるみたい!