ハイノキをシンボルツリーで楽しむコツ
コツ①植える場所
ハイノキは乾燥が苦手です。特に夏の直射日光には弱いため、西日を避けられる場所に植えるとよいでしょう。植え付けは4月~梅雨が明けるころまでに済ませます。元肥としてバークたい肥や腐葉土を混ぜ込むと、成長が促進されますよ。また、水はけのよい土を好むため、赤玉土を主体とした用土がおすすめです。市販の庭木用培養土でもよく育ちます。
コツ②適切な水やり
ハイノキを地植えで育てる場合、基本的には水やりは不要です。自然に降る雨に任せ、極端に乾燥したときだけ水を与えればよいでしょう。根の乾燥を防ぐため、ウッドチップやグラウンドカバー、敷きワラなどでマルチングするのも適しています。水不足になると葉が枯れるため、くれぐれも注意してくださいね。
コツ③病気・害虫の対策
ハイノキは病気や害虫の被害が少なく、とても育てやすい庭木です。しかし風通しが悪くなると、アブラムシやカイガラムシがついてしまうことがあります。害虫は樹液を吸うため、駆除しないで放っておくとハイノキが枯れる原因になります。見つけたらすぐに駆除するのが、被害を抑えるポイントです。また余分な枝を剪定して、風通しをよくすることも重要ですよ。
コツ④適度な剪定
ハイノキは剪定に耐えるため、人工的な形に刈り込むことも可能です。ただし成長が遅く、樹形も自然に整いやすいことから、基本的にはあまり手入れしないほうがよいでしょう。大幅な剪定を行うと、元の姿に戻るまで長い時間がかかってしまいますよ。剪定する場合には、徒長した枝や細い枝、枯れた枝などを切除する程度で十分です。年間を通して、いつでも剪定が可能です。
コツ⑤下草でセンスアップ
ハイノキをシンボルツリーとして楽しむときには、ハイノキと相性のよい下草を植えるのもおすすめです。ハイノキは日陰や半日陰といった、暗くなりがちな場所に植えることが想定されます。斑入りのリーフプランツや、白や黄色の花が咲く宿根草を選んで、シンボルツリーとその周辺を明るい雰囲気で彩りましょう。ローズマリーやコデマリ、斑入りのギボウシなどが人気です。
ハイノキ以外で縁起がよい庭木
縁起がよい木①ナンテン(南天)
赤く小さな実がかわいらしいナンテン(南天)は、「難を転じる」を意味する「難転」と読みが同じであることから縁起がよいとされる庭木です。花言葉が「よい家庭」のため、新居に植えるのもぴったりですね。初夏に開花する白い花、秋の紅葉に冬の赤い実と、季節をまたいでさまざまな姿が楽しめます。地植えだけでなく盆栽や鉢植えも広く流通する、古典的な園芸品種です。日本以外には中国やインドに分布しています。
ナンテン(南天)
- 樹高…2m~3m
- 枝張り…50cm~1m
- 開花時期…6月~7月
- 花の色…白
縁起がよい木②ハナミズキ(花水木)
北アメリカ原産のハナミズキは、春を代表する庭木のひとつです。すっきりとした枝張りで、スタイリッシュな印象を与えます。樹高は10m程度とあまり大きくならず、鉢植えでもコンパクトに育てられますよ。斑入り・矮性・しだれ性など、園芸品種によって雰囲気が異なるのも魅力です。風水では、東側にピンク色のハナミズキを植えると良縁に恵まれるといわれていますよ。秋には紅葉するので、真っ赤な葉も楽しめます。
ハナミズキ(花水木)
- 樹高…5m~10m
- 枝張り…3m~7m
- 開花時期…4月~5月
- 花の色…白、赤、ピンク
縁起がよい木③キンカン(金柑)
中国原産のキンカンも、縁起のよい庭木として人気です。風水では西の方角に柑橘類を植えると幸運が訪れるといわれています。金色は金運アップにもよいとされる色で、柑橘類で金色の実をつけるキンカンはぴったりですね。枝張りは1.5m程度とコンパクトで、狭いスペースでも気軽に地植えできるのが魅力です。夏に純白の花を楽しんだあと、11月ごろから実の収穫が楽しめます。
キンカン(金柑)
- 樹高…1.5m~2m
- 枝張り…1.5m
- 開花時期…7月~8月
- 花の色…白
縁起がよい木④キンモクセイ(金木犀)
キンモクセイは中国原産の花木です。とても甘く強い香りを持ち、春のジンチョウゲ、夏のクチナシと並び「三大香木」として親しまれています。香りのある花は、風水的にも「よい気を運ぶ」といわれ、とても縁起がよいですよ。樹高も5m程度とあまり大きくならないため、狭いスペースでも栽培が可能です。オレンジ色の小花が枝いっぱいに咲くようすは、秋の風物詩のひとつですね。
キンモクセイ(金木犀)
- 樹高…5m~6m
- 枝張り…3m~5m
- 開花時期…9月~10月
- 花の色…オレンジ色
ハイノキを植えて自慢の庭づくりを
ハイノキは日陰でもよく育ち、水やりや肥料といった手間も少ない庭木です。病気や害虫にも強いため、管理が楽なのが嬉しいですね。春には白く美しい花を咲かせ、夏~秋にかけては少しずつ実の色が濃くなっていきます。季節の移り変わりとともに、さまざまな姿を見せてくれますよ。また、成長が遅い、常緑であるといった特徴は、縁起のよい木の特徴です。ハイノキを庭のシンボルにして、よい運気を呼び込みたいですね。
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出典:写真AC