クリスマスの花「ポインセチア」の育て方!赤くする方法や管理のコツ

クリスマスの花「ポインセチア」の育て方!赤くする方法や管理のコツ

ポインセチアは、クリスマスの定番花として人気が高い植物です。一方で「じつは耐寒性が低い」「花を赤くするには特別な手入れが必要」など、美しく育てるためには少しコツが必要な植物でもあります。ポインセチアの育て方のポイントや赤くする方法について解説します。

記事の目次

  1. 1.ポインセチアの栽培方法【栽培スケジュール】
  2. 2.ポインセチアの育て方【準備~植え付け】
  3. 3.ポインセチアの育て方【日常管理】
  4. 4.ポインセチアの育て方【病気・害虫対策】
  5. 5.ポインセチアの育て方【増やし方】
  6. 6.ポインセチアを赤くする管理方法
  7. 7.ポインセチアが枯れる原因
  8. 8.真っ赤なポインセチアでクリスマスを飾ろう

ポインセチアの育て方【増やし方】

出典:写真AC

ポインセチアを増やす方法は、一般的には挿し木が用いられています。ポインセチアは20℃~25℃で発芽するため、5月~7月ごろが挿し木の適期です。新芽がついた若い枝を5cm~10cmほどの長さに切り、葉を2枚~4枚残して取り除き挿し穂とします。切り口から出る白い樹液が固まると、発根を阻害してしまいます。早急に洗い流し、樹液が出なくなるまで水に浸けておきましょう。

ポインセチアの挿し木の仕方

  1. 樹液が出なくなるまで水に浸けた挿し穂を、新しい水に1時間浸けて水揚げさせる
  2. 挿し穂の水揚げが終わったら、切り口に発根剤をつける
  3. 鉢やプランターに挿し木用の用土を入れ、湿らせておく
  4. 挿し木用の用土に挿し穂を挿し、風通しがよい明るめの半日陰で管理する
  5. 発根するまでは、乾燥しないように葉水を与える

挿し木に成功すれば、20日~30日程度で根と新芽が出てきます。発根後、葉が3~4枚出てきて苗がしっかりしてきたら、4号~5号サイズの鉢に植え替えます。植え替え後は、通常の管理を行いましょう。

挿し穂の切り口に塗る発根剤は、ルートンがおすすめですよ。

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ポインセチアを赤くする管理方法

管理方法①行う時期

出典:写真AC

クリスマスまでにポインセチアを真っ赤に色づかせたいときは、通常の育て方では不十分です。普段の手入れに加えて、特別な管理方法を用いる必要があります。ポインセチアは「一日で光を浴びる時間が12時間以下」という状態が1カ月~2カ月続くことで花芽がつき、苞が赤くなる性質の持ち主だからです。クリスマスまでに赤くしたいなら、9月から光があたる時間を短くするのがベストです。

ポインセチアのように、光を浴びる時間が短くなると花芽をつける植物を「短日植物」と呼びます。

短日植物に花芽をつけさせるために、光にあたる時間を意図的に短くする方法を「短日処理」というんだよ。

管理方法②準備する道具

Photo bystevepb

ポインセチアに短日処理を施すには、天然・人工光を完全に遮断できるダンボールを使うのが一般的です。短日植物は蛍光灯などの人工光も「昼の光」と認識してしまい、花芽をつけません。耐寒性の低いポインセチアは、寒くなると室内栽培になるため、日光だけではなく蛍光灯などの人工光も遮断できる道具が必要になります。ダンボールのサイズは鉢全体を覆える程度で十分です。

ダンボールを覆う布があると光の遮断性を高めるから、より確実な短日処理が行えるよ。

布は遮光性を高めるため、厚手の黒布がベストです。

管理方法③やり方

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

9月に入ったら夕方17時~翌朝7時まで、ポインセチアの株にダンボールをかぶせて光を遮断します。ダンボールの上から厚手の布をかぶせると、さらに遮光効果が上がって効果的です。朝7時~夕方17時までは、日当たりのよい場所で光をたっぷりと浴びせます。この作業を1カ月~2カ月間、ポインセチアの苞が完全に色づき、花芽が形成されるまで続けます。

管理方法④注意点

Photo byangelinaelv

短日処理はポインセチアが真っ赤に色づくまで毎日、根気よく続けましょう。一回でも怠ると、それまでの作業日数がリセットされ、また最初からやり直しとなってしまいます。また、12時間以上株が見えない状態が続くため、知らぬ間に害虫がつくことがあります。株を日光にあてている日中に確認しておきましょう。

ポインセチアが枯れる原因

枯れる原因①低温

Photo by NakaoSodanshitsu

ポインセチアの枯れる原因として、考えられるのは温度の低さです。ポインセチアは開花時期が冬であることや、クリスマスの定番花とされていることから寒さに強い印象があります。しかし実際は、10℃以下で葉を落としてしまうほど耐寒性が低い植物です。冷気にあたり続けていると、最悪枯れてしまいます。冬は暖かい室内で栽培しましょう。

枯れる原因②日照不足

Photo byTerriC

ポインセチアは光を好む植物です。日光が不足すると生育に悪影響をおよぼします。ポインセチアは日照不足になると、葉が落ちたり、黄色く変色したりといった生育障害を起こし、最悪の場合は枯れてしまいます。室内栽培は最低でも、午前中の日光があたる場所を確保しましょう。ただし、真夏の直射日光や西日のような強烈な光にあたると葉焼けします。夏は明るめの半日陰で管理しましょう。

枯れる原因③水やりの頻度が不適切

Photo by NakaoSodanshitsu

ポインセチアは、水やりの頻度が時期によって異なります。水やりの頻度を間違うと、葉が落ちたり、枯れたりする恐れがあるため注意が必要です。春~夏の生育期は盛んに成長し、水分吸収量も多くなります。反対に冬の休眠期、特に開花後~初春の新芽が出始める時期は、ほとんど水分を吸収しません。水やりを控えめに調整しないと過湿で根腐れを起こしてしまうため注意しましょう。

真っ赤なポインセチアでクリスマスを飾ろう

出典:写真AC

ポインセチアは「冬に開花時期を迎えるのに、耐寒性が低いため防寒対策が欠かせない」「クリスマスまでに赤くするには、通常の育て方に加えて短日処理という特別な手入れが必要」など、すこやかに美しく育てるためには、少しコツが必要な植物です。そのぶん、理想どおりに育ったときの喜びは大きいでしょう。自分で育てたポインセチアで、クリスマスを美しく演出するのも素敵ですよ。

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Laylah
ライター

Laylah

バラや百合のような美しくて香り高い花も好きですが、スミレやタンポポのような野に咲く可憐で強い花も好きです。

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