女の子の名前に使える花・植物:冬編
冬こそ強い植物の名前を
寒い冬は、多くの植物が休眠する時期です。ガーデニングでも寒さや霜への対策や、花が減ってしまうため、色彩が乏しくなる風景に彩りを加える工夫など、知恵を絞る機会が多くなるでしょう。そんな時期でも花を咲かせたり、実をつけたりする植物が存在します。そんな強い冬の植物の名前こそ、赤ちゃんの名前につけたいものですね。女の子にも困難に負けない強さは必要です。
冬の季節の花・植物の名前⑬柊(ひいらぎ)
柊の特徴
木に冬と書く柊は、漢字の作りが示すとおり、初冬に開花する木です。香木として知られている金木犀(キンモクセイ)と同じモクセイ科の植物なので、甘い香りがあります。ただし、葉には鋭いトゲがあるため、うっかり触らないように注意しましょう。一方で、葉のトゲには魔除けの効果があると信じられており、風水では邪鬼の侵入を防ぐ植物とされています。
日本でも節分の日には、柊と焼いたイワシの頭を玄関に飾る風習があるんですよ。
この風習には、柊のトゲとイワシの臭気で、悪鬼を家へ近寄らせないようにするという意味があるんだよ。
柊の花言葉
柊の花言葉は「用心深さ」「先見の明」「保護」です。「用心深さ」は、葉のトゲで動物をむやみに近寄らせない特性に由来しています。「先見の明」は、葉のトゲが時間の経過と共に丸みを帯びて、当初の鋭いイメージから遠のいていくことを、第一印象にとらわれない先見力に重ねて生まれた花言葉です。「保護」という花言葉は、魔除けとして用いられていることからつけられました。
柊の花言葉まとめ
- 柊全般の花言葉:「用心深さ」「先見の明」「保護」
柊を用いた名前
柊という漢字が人名に使えるようになったのは比較的新しく、1990年から使用可能になりました。そのため「珍しい名前をつけたい」という方にも人気があります。魔除けの植物であることも、縁起物という感じがしてよいですね。女の子の名前としては「柊花(しゅうか)」「柊佳(とうか)」「柊子(とうこ)」「柊奈(ひな・しゅうな)」「柊咲(ひさき)」「柊菜乃(ひなの)」などがあります。
柊を用いた名前まとめ
- 柊花(しゅうか)
- 柊佳(とうか)
- 柊子(とうこ)
- 柊奈(ひな・しゅうな)
- 柊咲(ひさき)
- 柊菜乃(ひなの)
冬の季節の花・植物の名前⑭柚子(ゆず)
柚子の特徴
柚子(ゆず)は初夏に白い花を開花し、秋から冬にかけて香りのよい果実を実らせます。果汁は調味料に、皮は薬味や香辛料にと、無駄なく使える果実としても有名です。また、冬至の風習として、柚子を浮かべた風呂に入る「柚子湯」も有名ですね。このため開花時期は初夏ですが、冬の植物というイメージが強いです。
柚子の花言葉
柚子の花言葉は「健康美」「汚れなき人」「恋のため息」です。「健康美」は柚子がビタミンCが豊富で、美容と健康によい果物であることや、香りが気持ちをリラックスさせるなど、心身によい効果をもたらすことに由来しています。「汚れなき人」は、初夏に純白の花をつけることが由来です。「恋のため息」は柚子に「酢蜜柑(すみかん)」という別名があることに由来しています。
「酢蜜柑」は「酸っぱい蜜柑」という意味だよ。強い酸味が、甘いだけじゃない恋愛を連想させたんだろうね。
柚子の花言葉まとめ
- 柚子全般の花言葉:「健康美」「汚れなき人」「恋のため息」
柚子(柚)を用いた名前
「柚」も「柊」と同じく、1990年から人名に使えるようになった漢字です。柑橘類ならではの爽やかなイメージと、女の子にピッタリな花言葉が多いため、女の子の名前でも人気があります。「柚(ゆず)」「柚葉(ゆずは)」「柚季(ゆずき)」「柚香(ゆずか・ゆか)」「美柚(みゆ)」「柚果(ゆうか)」などがあります。
柚子(柚)を用いた名前まとめ
- 柚(ゆず)
- 柚葉(ゆずは)
- 柚季(ゆずき)
- 柚香(ゆずか・ゆか)
- 美柚(みゆ)
- 柚果(ゆうか)
冬の季節の花・植物の名前⑮柑(蜜柑:みかん)
柑(蜜柑)の特徴
冬の風景といえば「コタツに蜜柑」というイメージが思い浮かぶ方も多いでしょう。蜜柑はミカン科ミカン属の落葉果樹の総称で、上記の柚子と同じく初夏に花が咲き、冬に収穫期を迎えます。非常に多くの種類がありますが、日本でもっとも多く栽培されているのは「温州(うんしゅう)みかん」という品種です。
柑(蜜柑)の花言葉
蜜柑の花言葉は「純潔」「清純」「親愛」「花嫁の喜び」です。「純潔」「清純」は、初夏に咲く蜜柑の白い花が持つ清らかなイメージに由来しています。「親愛」「花嫁の喜び」は、同じ柑橘類であるオレンジの花にまつわる風習が由来です。西洋では、花嫁の髪飾りにオレンジの花を使う風習があります。この風習にちなんで「花嫁の喜び」という花言葉がつけられました。
柑(蜜柑)の花言葉まとめ
- 蜜柑全般の花言葉:「純潔」「清純」「親愛」「花嫁の喜び」
柑(蜜柑)を用いた名前
蜜柑は誰からも好まれる果物ということもあり、女の子の名前によく使用されています。「みかん」という言葉の響きもかわいいため、他の漢字と組み合わせて「美柑(みかん)」と名づけることもあります。この他にも「柑奈(かんな)」「一柑(いちか)」「柑乃(かんの)」「風柑(ふうか)」「優柑(ゆうか)」「梨柑(りんか)」「結衣柑(ゆいか)」などがあります。
柑を用いた名前まとめ
- 美柑(みかん)
- 柑奈(かんな)
- 一柑(いちか)
- 柑乃(かんの)
- 風柑(ふうか)
- 優柑(ゆうか)
- 梨柑(りんか)
- 結衣柑(ゆいか)
まとめ
花や植物はただ美しいだけではなく、過酷な環境に耐えて繁殖する強さがあったり、食べられるだけでなく薬にもなるなど、幅広い面で役立ったりするものも少なくありません。赤ちゃんに花や植物の名前をつける親のなかには、植物のそういった一面も受け継いでほしいと願っている方もいるでしょう。名前は親が我が子に贈る最初の贈り物です。たくさんの願いと愛情を込めて、素敵な名前を贈りましょう。
出典:写真AC