ツツジとサツキのちがい
ツツジとサツキはよく似ているので、ちがいがわからないという人も多いのはないでしょうか。ツツジは、ツツジ科ツツジ属の植物をまとめた総称です。そのなかのひとつの種類として、サツキ(サツキツツジ)が存在しています。
サツキは、ツツジ属のなかでも背丈が低く、葉も花も小さめです。また、ツツジの葉はやわらかくて裏側に毛がはえているのに対し、サツキの葉はかたくて光沢があるのも特徴のひとつです。
ツツジの適切な剪定時期
ツツジをいつ剪定するのがよいかは、開花の季節も関係しています。最適なのは、花後2週間以内にあたる5月~6月頃です。6月中旬~7月には花芽がつきはじめるため、剪定時期が遅くなると新芽を落としてしまうことがあります。剪定する季節が花のつき方にも大きく影響するので、正しい時期に剪定しないといけません。
ツツジの剪定のやり方
ツツジの生長速度はあまりはやくありません。しかし、剪定しないと樹形が崩れたり、育ち方が悪くなったりしてしまいます。生垣や庭木などの美しさをいつも保つためにも、剪定はかかせません。剪定した枝からはまた新芽がでてきます。剪定する位置や種類のコツをつかむと、難易度は低く、だれでも挑戦できますよ。
用意する道具
刈り込みバサミ
刈り込みバサミは、全体的な樹形を整えるために使います。生垣などで手の届きにくい位置も、剪定しないと樹形が崩れてしまいます。のびてきた枝を切り落として背丈を低くするのにとても便利なので、ツツジの刈り込みには欠かせません。
剪定バサミ
手の届く位置や高さにある2cmくらいの太い枝を切るために使うハサミです。握力がなくても切りやすいので、作業がはかどります。
木バサミ
細い枝を切るのに便利なハサミです。こみいった場所や位置でも細かい作業がしやすく、剪定でも大活躍します。
軍手
軍手を使うと、木の枝などによって手が傷つくのを防いだり、ハサミを握る手が疲れにくくなったりと効果的です。
剪定のやり方①刈り込み
まず最初におこなうのは刈り込みです。刈り込みバサミを使って、完成した樹形や生垣をイメージしながら、それよりも少し低くなる位置で、上の図のように刈り込んでいきます。そうすることで、枝が伸びたときにちょうどよいサイズになりますよ。
外観を微調整する作業は最後におこなうので、ここでは形を整えることより、刈り込んで背丈を低くすることに集中しましょう。いつもきれいな樹形を保つためにも、ある程度小さめに刈り込むことが必要です。一方で、樹勢があまり強くない種類の場合は、小さく刈り込みすぎないようにしましょう。
剪定のやり方②間引き
つぎに不要な枝を間引いて、株全体の風通しをよくします。枝の太さによって、剪定バサミと木バサミを使い分けましょう。枯れた枝、混み合っている枝、内側にむかってのびている枝を、枝の根もとの位置から切り落とします。不要な枝をとりのぞくことで病害虫の発生をおさえられますよ。
剪定のやり方③樹形をととのえる
最後にもう一度、刈り込みバサミで樹形の微調整をおこないます。太くて切りにくい枝は、剪定バサミで切り落としましょう。ツツジの目の前からだけでなく、遠くの位置からも株全体の仕上がりをチェックすると、イメージ通りに調整しやすいですよ。
ボタ爺
次ページからは剪定のポイントを紹介するぞ!
出典:筆者作成