剪定のポイント
ツツジを小さくしたいからといっても、強剪定は向いていません。強剪定は枝を根もとから落としてしまう剪定方法で、ツツジにおこなうと翌年の花つきの悪さの原因になってしまいます。
ツツジの育て方
ツツジは育てやすく、和風の庭にも洋風の庭にもなじむので、庭木や生垣、鉢植えも人気です。ぜひ栽培に挑戦してみましょう。
置き場所
ツツジは日当たりを好む植物なので、ずっと日陰に置いていると翌年の春に花つきが悪くなってしまいます。よく日が当たる、水はけのよい場所で育てましょう。鉢植えの場合も屋外で管理できますが、夏は半日陰に移動させたり、冬は冷たい風に当たらない場所に移動させたりするのがよいでしょう。
水やり
ツツジの根は細く、根の張り方もあまり深くないので、乾燥に弱い性質をもっています。そのため、高温期の夏はとくに乾燥に注意が必要です。夏のあいだは、気温のあまり高くない朝か夕方に水やりをしましょう。春と秋、冬は、地表が乾いたら水やりをします。
肥料
ツツジは定期的に肥料を与えることで元気に育ちます。春の花後にあたる5月~6月中旬と、秋は9月下旬ごろ、冬は休眠期の1月に肥料を与えましょう。固形の油かすや、緩効性の化成肥料などがよいでしょう。
植えつけ
苗の植えつけや鉢植えの植え替えは、3月~6月上旬や、9月下旬~10月にかけてといった、開花期をのぞいた季節が最適です。植えつけのコツは、あまり深植えにならない位置で植えることです。鉢植えは、根が回ると生長できなくなるので、2年に1回のペースで植え替えしましょう。
ふやし方
ツツジは挿し木でふやせます。新芽がついた枝をつかうので、新芽がつく時期にあたる7月頃におこなうのがよいでしょう。
まずは、新芽のついた新梢を10cmくらいに切ります。そして、4枚~5枚の葉を残してほかの葉を落とし、鹿沼土または挿し木用土に挿しておきましょう。直射日光や風に当たらない場所で、過湿と乾燥に注意しながら管理するのがポイントです。
病気・害虫
ツツジは丈夫で育てやすい植物です。病気にもかかりにくいですが、若い葉に白いカビがはえるうどんこ病や、株全体に病斑をつくる炭そ病などになることはあります。どちらも早めの対処が必要なので、見つけたらすぐに取り除いたり薬剤を散布したりして被害を食い止めましょう。
ツツジの新芽が少なくなる原因のひとつに、害虫が考えられます。ツツジにつく害虫には、新芽や葉を食べてしまう種類も存在しているのです。ツツジグンバイムシは葉裏に寄生するため、見つけにくいかもしれません。黒く小さな斑点状の排泄物をつけるのが特徴です。ルリチュウレンジは、新芽だけでなく葉も食害をひきおこし、放置していると株そのものを枯らしてしまいます。害虫は殺虫剤や捕殺によって対処しましょう。
まとめ
ツツジの剪定のやり方や時期などを紹介しました。日本でも古くから根強い人気がある植物です。生垣や庭木、盆栽などで華やかな花が咲くと圧巻ですよ。剪定も、刈り込みから仕上げまでのやり方を覚えると、そんなに難しくありません。美しい花姿を長く楽しむことができるので、ぜひマスターしてくださいね。
出典:筆者作成