コウヤマキの剪定の仕方
枝はほとんど横に張らないコウヤマキは、自生のものでもある程度整った形になるため、大掛かりな剪定は要りません。成長スピードもゆっくりで多くの手間はかかりませんが、美しい樹木の形を保つため、不要な枝は切るのがおすすめです。「不要な枝を切る」「芯を間引く」と2つのポイントがあるコウヤマキの剪定について解説します。
剪定のポイント①剪定の適期
剪定するのに適した時期は、3月下旬〜4月です。春になり気温が上がると樹木が成長速度を早めますが、出始めた枝が大きくなる前に作業を行えば剪定もしやすくなります。気温が上がり始めたら、コウヤマキに不要な枝が出ていないかチェックをしましょう。
剪定のポイント②不要な枝を全て切る
コウヤマキは自生のものでも形はまとまっていますが、勢いの強い枝が樹木の形から飛び出してしまう場合があります。長く飛び出た枝は樹木の形をぼかしてしまい、締まらない印象を与えてしまうので、不要な枝は切って整えましょう。樹形のラインより、やや深い位置で剪定するとちょうどよいです。
剪定のポイント③不要な芯を間引きする
コウヤマキは若い樹木の場合、芯が枝分かれしやすい特徴があります。美しい樹木の形を残すためには、不必要な芯は間引きする必要があるでしょう。残す芯は1本のみで、2本以上芯が出ている場合はすべて切ってください。
コウヤマキの増やし方
コウヤマキを増やしていく方法は、「挿し木をする」「タネを撒く」の2通りありますが、比較的時間もかからず簡単な「挿し木する方法」がおすすめです。挿木から根付きまで、株の増やし方のポイントを3つ紹介します。
増やし方ポイント①挿し木の適期
挿し木は、剪定の時期よりも少し遅めの4月ごろが適期で、剪定したあとに挿し木の作業に取り掛かるのをおすすめします。剪定する前に挿し木に必要な「挿し床」や肥料、樹木の栄養剤などを用意しておくと、作業もスムーズです。
増やし方ポイント②若い木の枝を選ぶ
挿し木を選ぶときにはなるべく、根の出やすい若い木の枝を選びましょう。そのまま使うよりも、発根促進剤に1日浸けておくと、うまく根を出します。ひと手間ですが、これで大きく変わりますので、ぜひこの工程をいれてください。
増やし方ポイント③肥料を与える
コウヤマキは基本的に根付きにくい特徴がある植物で、根付くまでには時間がかかります。肥料をあたえながら根気よく見守ることが大切です。挿し床には、鹿沼土とバーミキュライトを7:3で合わせたものがおすすめなので、ぜひお試しください。
まとめ
コウヤマキは日本固有の植物で現在は数も減っていますが、基本的には育てやすく、水やりなどの手間も少ない植物です。自生のものでもまとまった形に成長するコウヤマキは、手入れも難しくなく、庭木として程よく楽しめます。病気や害虫にも強い特徴があるため、初心者向けの植物と言えるでしょう。基本的な育て方と、コウヤマキの持つ特徴を理解して、育ててみてください。
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