特徴②開花時期が長い
ランタナは開花時期が長い植物です。季節でいえば春から秋まで咲き続けます。小さな花が集まって手鞠のような形になる花姿は、アジサイとよく似ています。開花時期が被っているうえに、葉の形も似ていますが、ランタナとアジサイはまったくの別種です。
見頃の季節・時期は?
ランタナの見頃の季節・時期は、開花時期とほぼ同じですが、強いてあげるなら春と秋でしょう。熱帯原産のランタナは耐暑性の高い植物ですが、真夏の時期はやや花つきが悪くなってしまいます。そして、秋に入って涼しくなると、再び花つきがよくなります。また蝶はランタナの花を好み、よく集まってくるため、蝶が集まる時期が一番の見頃ともいえるでしょう。
多摩動物公園昆虫生態園の大温室には、蝶が蜜を吸うための蜜源植物が15種類植えられているんだ。そのなかにランタナもあるよ。
特徴③果実は有毒
ランタナは花後に黒い果実をつけますが、種子に毒成分が含まれています。しかもランタナの実は小さく、人間や動物は種子を噛まずに果肉だけを食べられません。食べると激しい腹痛や嘔吐、下痢を引き起こすため注意が必要です。ただし、鳥類だけは種子を噛まずに食べられ、ランタナの果実をよく食します。
果実を食べた鳥が種をまく
ランタナの実を食べた鳥は、移動する際に未消化の種を糞と一緒に排泄します。種子がその地で育ち、繁殖していくわけです。ただし、前述したように、ランタナの場合はその生命力の強さから、他の植物を害してしまう植物として問題視されています。このため想定外の繁殖を防ぐ目的で、結実しない園芸品種も作出されました。
ランタナの種類・品種
種類・品種①ランタナ・カマラ
ランタナ・カマラはランタナの原種の1つで代表的品種です。一般にランタナというと、この種を指します。1mほどの低木種で、鉢植えでも地植えでもOKです。春~秋と長期間咲き続け、淡い色から濃い色へと次第に花色が変化していきます。日本には江戸時代に渡来しました。園芸品種も多く作られており、2mにまで成長する大型品種もあれば、花色が黄色や白色のまま変化しない品種もあります。
種類・品種②コバノランタナ(小葉のランタナ)
コバノランタナは、ランタナ・カマラと並ぶランタナの代表的品種です。ただしその特徴と性質は、ほかのランタナとはかなり異なっています。名前のとおり葉や花が小さく、地を這うように広がるほふく性植物です。何よりも花色が変化しません。この特徴と性質からグラウンドカバーとして利用されています。他のランタナよりも耐寒性があるため、11月まで咲き続けます。
種類・品種③ランタナ・コンフェッティ
ランタナ・カマラの園芸品種です。見た目はランタナ・カマラとよく似ています。花色は黄色~淡いピンク~濃いピンクへと変化します。低木種で鉢植えでも地植えでも育てられる品種です。耐寒性があり、開花時期も長く5月上旬~11月下旬まで咲き続けます。その美しさと育てやすさから、ランタナ栽培初心者にもよく選ばれている品種です。
ランタナの花言葉
ランタナの花言葉は「心変わり」「協力」「合意」「厳格」「確かな計画」です。「心変わり」の花言葉は、花色が変化する様子からつけられました。「協力」「合意」の花言葉は、小さな花が集まって咲く花姿が、多くの仲間たちが集まって力を合わせている様子を連想させることに由来してます。「厳格」「確かな計画」は、長期間花色を変えながら咲き続ける様子を、計画的に物事を進める堅実性にたとえた花言葉です。
ランタナの花言葉まとめ
- ランタナ全般の花言葉:「心変わり」「協力」「合意」「厳格」「確かな計画」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
まとめ
半年にもおよぶ長い開花時期を、花色を変えながら楽しませてくれるランタナは、丈夫でとても育てやすい植物でもあります。蝶にも好まれているランタナを、お庭で育ててみませんか。ランタナが鮮やかに花色を変える様子を、そしてランタナの蜜を求めて、美しい蝶たちが集まってくる光景を楽しみましょう。
- 1
- 2
ランタナの蜜はかなりの甘さと濃さがあり、蝶や蛾に好まれる味です。そのため見頃の時期になると、ランタナの花には多くの蝶や蛾が集まります。