葉も利用しよう
大根の葉は栄養たっぷりなので、ぜひ捨てずに利用したいものですが、根ほどにはポピュラーではありませんよね。どんな調理をすれば美味しく食べられるでしょうか。大根の葉を美味しく食べる食べ方をご紹介します。
七草粥の作り方
蘿蔔といえば七草がゆですね。七草がゆの基本的な作り方をご紹介します。
- 七草はたっぷりの熱湯でやや硬めに塩ゆでし、水にさらします。
- 細かく刻んで水けを絞り、塩ひとつまみをふっておく。(色止めのため)
- 米は洗って5~6倍の水を入れて30分ほど置く。
- 鍋に入れて煮立つまでは中火、煮立ったら弱火にして1時間炊く。途中で絶対かき回さないように。
- 火を止めて塩少々で調味。
- 食べる直前に七草を入れる。
菜飯
大根の葉は、ホウレン草などの青菜に比べると茎が固く、おひたしなどには向きません。しかし細かく刻んでしまえば、逆にシャキシャキの食感がちょうどいいアクセントになります。
- 大根の葉は、たっぷりの熱湯で硬めに塩ゆでする。
- 水にさらして、細かく刻む。
- 水けを絞って塩小さじ2分の1ほどをふって混ぜ込む。
- さらに水けを絞り、炊きあがったご飯に加えて混ぜ込む。
油で炒める
細かく刻んだものを油でいため、つくだ煮風に味付けすると、箸休めの小鉢になります。
大きめに切って炒め煮でも。油で炒めることで、大根の葉に含まれるβカロテンの吸収率がアップしますから、これは積極的に食卓に取り入れたいですね。
ボタニ子
続いて、美味しい蘿蔔の見分け方を紹介します。
美味しい蘿蔔の見分け方
スーパーでずらりと並んでいる大根。しかしどんな大根が美味しい大根なのか、見分けるのはなかなか難しいですよね。美味しい大根の見分け方のポイントをご紹介します。
持ってみる
持ってみて、ずしりと重く感じる重量感のあるものを選びましょう。さらに、まっすぐ伸びていて丸みのあるもの。首の部分の緑色と、下の白さのコントラストがはっきりしているもの、などが美味しい大根の特徴です。
葉や葉の付け根部分をチェック
葉がついていたら葉もしっかりチェックしましょう。葉の緑色が鮮やかで元気なものを選びましょう。葉を落としてある場合でも、付け根の部分が茶色っぽくなっていないかどうかをよく見てください。さらに切り口もチェックしましょう。葉の茎に白くスが入っていれば、根のほうにもスが入っている可能性が高いです。根の上の部分が黒ずんでいるものも、スが入っている場合があります。
毛穴をチェック
売られている大根をよく見ると、ヒゲ根が落とされて、その跡の毛穴がぽつぽつと残っているのがわかります。その毛穴の並び方に注目してみてください。毛穴が縦に整然と並んでいるものと、斜めに並んでいるものがあります。毛穴が斜めに並んでいるもののほうが、辛み成分の量が多く、辛みが強いのです。辛くない大根を買いたいときは毛穴をよく見て、縦にきれいに並んでいるほうを買ってくださいね。
カット大根の選び方
大根は部位によって味が違います。カットされた大根を買う場合は、上半分を買うか、下半分を買うか、料理によって選び分けましょう。
上の部分は大根おろしに
首の部分(葉っぱに近い上のほう)は甘みが強く、硬め。ですから上の部分は大根おろしや大根サラダに向いています。真ん中の部分は辛みも少なく質も柔らかいので、煮物や風呂吹き大根に最適です。
下にいくほど辛みが強い
大根は下のほうにいくほど辛みが強くなっていきます。しっぽの部分はみそ汁の具などに利用しましょう。
蘿蔔(すずしろ)に花は咲く?
スーパーではもっぱら白い根っこの部分しか見ることのない大根ですが、大根にも花が咲くのでしょうか?花好きには気になるところですね。
大根には白い花が咲く
大根はアブラナ科の植物ですから、春に菜の花に似た白い花が咲きます。俳句では、大根の花は春の季語です。ただし、栽培するうえでは、花が咲いてしまうとトウが立ってしまうのでその前に収穫します。ですから畑で大根の花を見ることがないんですね。
花大根は大根と同じ?
ところで花大根やダイコンソウという花がありますが、野菜の大根とは関係があるのでしょうか?食用にはできるのでしょうか?
花大根とは
花大根とは、春になると紫色の花を咲かせるアブラナ科の植物、オオアラセイトウのことです。ムラサキハナナの名前でも知られています。大根の花に似ていることが由来となって、花大根の名前で親しまれています。大根とは同じアブラナ科ですが、根が肥大するわけではなく、日本では食用ではありません。
ダイコンソウとは
同じく春に花を咲かせるダイコンソウは、日本各地の野山で黄色い花をつけます。こちらは葉っぱが大根に似ていることが名前の由来となっていますが、バラ科の植物で、アブラナ科の大根とはまったく関係ない多年草です。大根が古くから親しまれてきた野菜だからこそ、「大根に似ている」というだけで名前になったのでしょうね。品種改良された園芸種が「ゲウム」という名前で販売されています。
まとめ
蘿蔔の由来や効能、様々な利用法など、いかがだったでしょうか?すごく身近な野菜なのに、知らなかったことも多かったのではないでしょうか。日本で大根といえば、あの白い大根のことですが、海外では赤い二十日大根のほうが有名です。海外ではほかにも、黒や紫の大根もあります。白く太い大根というのは、日本で独自の発展を遂げたようです。私たち日本人に、どこか郷愁を感じさせる野菜、蘿蔔。古代の若菜摘みに思いをはせつつ、美味しく、健康的にいただきましょう。
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出典:写真AC