グーズベリーとは
グーズベリーの原産地はアメリカやヨーロッパで、耐寒性が強いのが特徴です。ジャムやゼリーなどに加工して利用する場合と、熟してから生色で食べる場合があり、それぞれ収穫時期が異なります。また、枝には太いトゲがあり、収穫時や剪定時には注意が必要です。そんなグーズベリーの種まきから収穫までの育て方や、挿し木での増やし方などをご紹介します。
グーズベリーの基本情報
科名 | スグリ科 |
属名 | スグリ属 |
別名 | セイヨウスグリ、アメリカスグリ |
収穫時期 | 6月中旬〜7月中旬 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
グーズベリーの特徴
グーズベリーは4月〜5月が開花時期です。開花が終わると緑色や赤色、紫色の果実を実らせます。また、枝に太いトゲがあるため、収穫や剪定の時期にケガをしないように、取り扱いには注意が必要です。耐寒性が強く、夏の時期さえしっかりと管理すれば、庭植えでも鉢植えでも育てられます。
グーズベリーの名前の由来
グーズベリーは英語で「gooseberry」と表記します。「goose」は「ガチョウ」という意味です。グーズベリーは果実をそのまま食べるのではなく、ほとんどがジャムやソースとして料理に利用されています。そのグーズベリーのソースが、ガチョウやアヒルなどの鳥系の料理と相性がよいことからついた名前です。
グーズベリーの花言葉
グーズベリーには「期待」「真の幸福」「予想」「わたしはあなたを喜ばせる」という花言葉が付いています。しかし、他にも「あなたの不機嫌がわたしを苦しめる」「あなたに嫌われたらわたしは死にます」「後悔」という花言葉も付いているため、贈り物には向いていないとされる植物です。
グーズベリーの育て方
グーズベリーは庭植えでも鉢植えでも育てられます。ジャムやゼリーに加工されたものは比較的簡単に購入できますが、果実はあまり購入できないため、果実を食べたい場合は種まきや苗植えから自分で育てるのがおすすめです。庭植えや鉢植えでのグーズベリーの育て方や剪定方法をご紹介します。
育て方①置き場所
グーズベリーは庭植えでも鉢植えでも、太陽の光がたっぷりと当たる置き場所が適しています。しかし耐暑性はあまり強くないため、午後は少し日陰になるような場所を選ぶのがおすすめです。夏の暑い時期には、直射日光は避けたほうが安心です。また、風通しのよい場所を選ぶと病気や害虫被害を減らせます。
育て方②用土
グーズベリーを育てる用土は、市販のハーブ専用の培養土が適しています。自分で配合する場合は、小粒タイプの赤玉土にピートモスを混ぜ込んで作ります。水はけと水もちのよさを両方兼ね備えた用土を使用するのがポイントです。
育て方③種まき
グーズベリーの種まきに適した時期は12月〜2月の間です。暑さに弱い性質をもっているため、寒い時期に種まきをしましょう。庭植えでも鉢植えでも、種まき後はたっぷりと水を与えて育ててください。
育て方④植え付け・植え替え
グーズベリーの植え付けも種まきと同じ12月〜2月の寒い時期が適しています。この時期は落葉しており、グーズベリーの通気性がよく、病気や害虫被害を受けにくくおすすめです。また、根詰まりを防ぐために、鉢植えの場合は2年〜3年に1度は植え替えを行なってください。
育て方⑤水やり
庭植えの場合は基本的に雨水のみで十分ですが、日照りの強い日や、晴れの日が続いているときには適度な水やりが必要です。また、鉢植えの場合は土の表面が乾いてきたら、底から水が流れる程度にたっぷりと水やりをしてください。
育て方⑥肥料
グーズベリーは、開花前と収穫後に肥料を与えます。庭植えの場合は2月〜3月と、9月〜10月の年に2回、有機質の肥料を与えてください。鉢植えの場合は、暑さが厳しい7月〜8月にも速効性の化学肥料を施すのがおすすめです。また、種まきのときの用土に元肥を混ぜ込んでおいても構いません。
育て方⑦剪定
落葉してから春に新しく芽が出てくる間は、いつでも剪定できます。枝が混み合ってくると葉が生い茂り、下のほうにある枝の花付きが悪くなるため必ず剪定が必要です。混み合っている枝をすくように剪定するのがポイントです。また、切り戻し剪定という方法で伸びすぎた枝を剪定し、樹形を整えると、実をたくさんつける効果も期待できます。
育て方⑧収穫
グーズベリーの収穫時期は6月中旬〜7月中旬です。黄緑色の状態で収穫すると酸味が強く、生食には向いていません。赤く熟した果実は生で味わえ、ジャムやゼリー、果実酒などに加工されることも多いです。野菜サラダの上にトッピングしてもおいしく食べられます。
ボタニ子
次のページでは、増やし方や病気、害虫をご紹介します。