明日葉の栽培で気をつけたい害虫と病気
明日葉につきやすい虫たち、かかりやすい病気など明日葉の栽培で起こりやすい病虫害の予防と対策について解説します。おいしい明日葉を育てるためにしっかりと対策しましょう。
つきやすい害虫
明日葉にとっての害虫はアブラムシ、蝶や蛾の幼虫であるアオムシやヨトウムシです。葉っぱを食べて株を弱らせてしまう害虫なので、見つけたら駆除が必要です。
アブラムシ
アブラムシは数が少なければ、手で取り除く、または水をかけて流しとります。しかし、数が多くなり手で取り切れない場合は、薬剤を使用して駆除するしかありません。
蝶や蛾の幼虫
アオムシやヨトウムシなどの蝶や蛾の幼虫を発見したら、すぐにピンセットなどで取り除きます。食害にあった葉は切り落として取り除きます。卵が産みつけられていないかも確認しておきましょう。米ぬかなどで虫をおびき寄せる方法もあります。また、水で希釈した木酢液を散布することで予防するのも有用です。
かかりやすい病気
害虫以外にも病気によって明日葉の株が弱ってしまうことがあるので注意が必要です。明日葉がかかりやすい病気とっして「さび病」があります。
さび病
「さび病菌」というカビの1種が原因となる病気で、葉に鉄が錆びたような病斑が発生します。原因としては、多湿な環境や肥料を与えすぎて窒素過多になっていることなどが考えられます。発生後すぐなら薬剤での対策ができますが、発生初期以降は効果が落ちるので、病気が広かる前の発見が求められます。
明日葉の食べ方
明日葉は栄養で強壮作用や花粉症への効果も期待され、若くてやわらかい葉をお茶として利用してきました。野菜としても優秀でスープや炒め物などにも簡単に利用できます。明日葉のおいしい食べ方をみていきましょう。
旬の時期と選び方
明日葉がおいしい時期は2~5月です。花が咲く7~9月より前の、薬効が高くやわらかい葉をお料理やお茶に利用します。葉が鮮やかな緑色で、葉の先までみずみずしいものを選びましょう。茎や葉がかたいものは成長しすぎなので避けてください。
保存方法
収穫した明日葉をおいしく食べるための保存方法もおさえておきましょう。キッチンペーパーを水でしめらせ茎の部分をしっかりと包みこみ、さらにポリ袋にいれて冷蔵庫で保存します。
野菜としての明日葉
食用としての明日葉は若い葉と茎の部分を使用します。セリ科独特の苦みと独特の風味があるので、天ぷらやおひたし、マヨネーズ和えなどクセをおさえる食べ方が適しています。ちなみに伊豆大島の名物は、地元で採れる椿油でつくる明日葉の天ぷらです。
おいしい食べ方
おひたしなどにする場合は、塩ゆでしたら水でさらすことで独特の苦みが和らぎます。また、β-カロテン豊富な明日葉と油を一緒に使うことでビタミンAに変化し、効率よく栄養を補給できる食べ方になります。そのため天ぷらは明日葉には最適の食べ方なのです。
まとめ
薬効のある山野草、明日葉の特徴、栽培方法、おいしい食べ方などをご紹介しました。鉢植えでも簡単に育てられるので、ぜひ育ててみてください。自家製青汁づくりにはとくにおすすめです。
出典:写真AC