クロタラリアの栽培方法
種を入手したら、栽培方法を確認して畑に導入してみましょう。ただしクロタラリアはあっという間に背丈が伸びてしまうので、日当たりを好む作物を育てている場合は、クロタラリアの陰で覆われてしまわないよう気をつけてください。
栽培スケジュール
クロタラリアは暖かくなってから種を撒いて約2か月間栽培し、花が咲く頃に地面に混ぜ込みます。暑さに強く夏になってから育てられるので、春から始める作物と秋から始める作物の中間期間にクロタラリア栽培を組み込めます。たとえば、ハツカダイコンのような短い期間で育てられる作物を春に作り、夏までに収穫してからクロタラリアを育て、土に混ぜ込んでから秋植えの作物を作る、というスケジュールです。
クロタラリア栽培の注意点
クロタラリアは温暖な気候を好むため、寒冷地では生育が遅くなりがちです。そのため、中部地方や東北では6月以降に撒いた方がよいでしょう。ただし、あまり撒くのが遅いと十分育つ前に秋になってしまい成長が止まります。そこで、7月以降に撒くような場合は、2か月くらいで育つ品種(カネコ種苗のクロタラリアなど)を選ぶとよいでしょう。
繁殖力に注意
成長力と繁殖力の強さにも注意が必要です。花が咲いた後も放置すると、豆を作って種を散らし、どんどん増えてしまいます。そのため外来生物として広まり、生態系に悪影響をおよぼす危険性があります。
ボタ爺
責任を持って地面に混ぜ込もう。
緑肥にする方法
クロタラリアの用途はあくまで緑肥。栽培したクロタラリアを畑の土に混ぜ込む方法を考えておきましょう。家庭菜園くらいの面積であれば、クロタラリアを鎌で刈り取って地面に寝かせ、鍬や土起こしで土に混ぜ込みます。手間がかかる作業なので、規模が大きくなると耕耘機や裁断期が必要になってきます。
ボタニ子
土に混ぜる方法を考えておかないと、あとで大変なことになるね!
まとめ
土に窒素を供給し、センチュウの繁殖まで抑えてくれるクロタラリア。温暖な気候で旺盛に育つため、日本の夏はクロタラリア栽培に適しています。畑の養分が足りない気がするとき、あるいはセンチュウによる被害が出ているときは、クロタラリアの活用を検討してみてはいかがでしょう。
人が隠れられるほどの背丈になります。