夾竹桃の毒性注意点
夾竹桃の毒性は、全ての部位に含まれています。枝や葉はもちろん根や、きれいな花、それに果実まで毒性があります。この中で毒性が強い部位は枝と葉です。また、夾竹桃を植えた周りの土にも毒の広がりがあり、夾竹桃の枝を燃やすときに出る、煙にも毒性があります。
注意点①毒性について
ここでは、夾竹桃から抽出される毒性について詳しく紹介していきます。街路樹や公園、または校庭などに使われることがあります。子ども達が触る機会もあり、注意が必要な植物です。きちんと子どもには、毒があり怖い植物であることを伝える必要があります。
毒性成分
まずは、夾竹桃の毒性成分についてみていきましょう。植物のなかには、有毒の成分を含んでいる植物があります。夾竹桃もその1つです。
oleandrinは、植物全体に含まれ、毒性は青酸カリよりも強く、致死量は0.30mg/kgで あるとされる
夾竹桃の毒性成分は、oleandrin(オレアンドリン)といいます。驚くことに、強い毒性があることで知られている、青酸カリの致死量より強い成分なんですね。このことを知ると大変恐ろしい植物です。しかし、きちんと正しい知識を知れば、危険でなく美しい花を咲かせてくれます。
中毒例
毒性成分の次は、実際に起こってしまった夾竹桃の悲しい中毒例を紹介します。
フランスで発生した死亡事故について、警察の調査によると、7人が死亡した際、バーベキューの串に使っていたのが、夾竹桃の枝だったという。火に焼かれることでoleandrinが染み出し、肉や野菜にも染み込んだ。その食材を食べた為、7人もの人間が死亡してしまったという。
上記で紹介した中毒例は、1975年に起こったものです。夾竹桃の枝をバーベキューの串に利用し、有毒成分が抽出され、食材に致死量の毒の成分が沁み込んでしまいました。その食材を口にしたことで、最悪の結果になったんですね。植物についての知識がなく、利用するのは止めましょう。
注意点②処分方法
毒性がある夾竹桃を処分する場合は、自治体に問い合わせしてください。剪定した枝を自分で燃やすことは、大変危険です。燃やすと有毒な煙が発生し、吸い込んで中毒症状を起こします。自治体によっては、夾竹桃は回収してくれません。庭木と考えたとき、苗木を購入前に処分方法も確認することをおすすすめします。
注意点②接種してしまった場合
キョウチクトウの葉や枝の汁が、目や傷口に入ったときは、すぐに水で洗い流し、病院へ行きましょう。夾竹桃は校庭や公園に植えられていて、間違って子どもが口に入れた場合は、すぐに救急車を呼びましょう。危険があることを、あらかじめ子供に伝えることが大切です。
まとめ
夾竹桃は病害虫にも強く育てやすいため、街路樹として利用される花木です。大気汚染や潮風にも強く、高速道路や工場の緑化樹としても植えられています。とても環境にいい植物です。きれいな色とりどりのきれいな花を咲かせるので、庭木としても人気があります。ただ強い毒性があるので、手袋の着用や燃やすことの禁止など、気を付けて取扱ってください。