動物の名前が入る植物<猫>2選
古来より、猫は人間にとって犬と同じく身近な存在でした。そのため、猫の名前も植物の名前として使われています。しかし、犬と違うのは「猫」が表す言葉の意味です。犬は入る植物は「役に立たない」というものばかりですが、猫はどちらかというと「その植物が猫に似ている」ということで使われています。
①ネコヤナギ
学名 | Salix gracilistyla |
分類 | ヤナギ科ヤナギ属 |
名前 | 猫柳(ネコヤナギ) |
分布 | 河川の水辺 |
花期 | 3月~4月 |
ネコヤナギはヤナギの仲間で、ふわふわした花穂がつきます。ヤナギ類のなかでは、一足先に開花することもあり、春の訪れを知らせる樹木ともいわれています。ネコヤナギは雌雄異株であり、それぞれ雌花と雄花がありますが、両方ともふわふわとした花穂であることは変わりません。花言葉は「自由」です。
名前の由来
ネコヤナギの花穂は、銀色でふわふわしています。花穂がまるで猫の尻尾のように見えたため、「猫」の名前が付けられています。
②ネコノシタ
学名 | Wedelia prostrata |
分類 | キク科ハマグルマ属 |
名前 | 猫の舌(ネコノシタ) |
分布 | 海岸 |
花期 | 7月~10月 |
ネコノシタは、海岸に生える多年草草本です。黄色い車咲きの花が特徴です。元から日本に自生している植物ですが、現在は数を減らしており、一部の地域で環境省によるレッドリストの指定を受けています。花言葉は「心変わり」です。
名前の由来
ネコノシタの葉には、かたい毛が生えています。触るとざらざらしているのが特徴です。このざらざらが、猫の舌のざらざらに似ているため「猫の舌」という名前が付けられたという説があります。
動物の名前が入る植物<カラス>2選
カラスは黒くて大きな鳥です。そのため、植物の名前に「カラス」が使われる場合は、「大きい」という意味合いを含んでいることが多いです。また、植物の名前には「スズメ」も使われていることも多く、スズメと付けられた植物より大きいという意味で使われることもあります。
①カラスノエンドウ
学名 | Vicia sativa subsp. nigra |
分類 | マメ科ソラマメ属 |
名前 | 烏野豌豆(カラスノエンドウ) |
分布 | 道端 |
花期 | 3月~6月 |
カラスノエンドウは、ヤハズノエンドウが正式和名ですが、一般的にはカラスノエンドウで知られています。花は野菜のエンドウに似ています。マメ科のつる性植物のため、いろいろなところに巻き付くのが特徴です。花言葉は「小さな恋人たち」です。
名前の由来
カラスノエンドウは、動物の「カラス」からではなく、カラスノエンドウに似た植物にスズメノエンドウという植物があります。その、ススメノエンドウに比べて大型であることから、スズメよりカラスの方が大きいことで名付けられたという説があります。
②カラスウリ
学名 | Trichosanthes cucumeroides |
分類 | ウリ科カラスウリ属 |
名前 | 烏瓜(カラスウリ) |
分布 | 林など |
花期 | 7月~9月 |
カラスウリの特徴は、日が沈んでから日没後に開花するところです。花は白色で縁部が白い細い状のものが伸び、レース状に広がっています。カラスウリは、朱色の果実を実らせますが、鳥も食べ残すためいつまでも残っていることがあります。花言葉は「誠実」「男嫌い」です。
名前の由来
カラスウリの名前の由来は諸説あります。1つ目は、カラスウリの果実は鳥も食べ残すということ、2つ目は「唐朱瓜(からしゅうり)」が転じたというものです。果実の色が朱墨の原料の色に似ているから「唐朱瓜」の漢字があてられ、からしゅうりが転じて「カラスウリ」になったという説です。