動物の名前が入る植物<蛇>2選
植物の名前では、「蛇」や蛇の仲間の名前が使われることもあります。蛇に模様や姿が似ていることや、違う言葉から転じたということもありますが、多くは「蛇に似ている」ため、蛇の名前が使われています。
①ジャノヒゲ
学名 | Ophiopogon japonicus |
分類 | キジカクシ科ジャノヒゲ属 |
名前 | 蛇ノ髭(ジャノヒゲ) |
分布 | 山野 |
花期 | 7月~8月 |
ジャノヒゲは、別名竜のヒゲとも呼ばれている、細い葉が地面に放射線状に茂る特徴を持つ植物です。種子が美しいコバルトブルーで、翌年の花が咲くまで残っていることがあるため、長く楽しめます。この種子は果実と思われがちですが、ジャノヒゲには果皮がありません。そのため、果実ではなく種子なのです。花言葉は「変わらぬ思い」です。
名前の由来
名前の由来は、ジャノヒゲの細い葉にあります。細い葉は「能面の老人のあご髭」に見立てられました。かつて、能面の老人の面は「じょう」と呼ばれていました。そこから「じょう(能面の老人)のヒゲ」となり、じょうが転してジャノヒゲになったとされています。
②マムシグサ
学名 | Arisaema serratum |
分類 | サトイモ科テンナンショウ属 |
名前 | 蝮草(マムシグサ) |
分布 | 山地、原野 |
花期 | 4月~6月 |
マムシグサは変異の大きい多年草です。花は食虫植物のような姿をしていますが、マムシグサは食虫植物ではありません。また、種から育てた場合、一定の大きさになるまで花をつけないという特徴もあります。花言葉は「壮大」です。
名前の由来
マムシグサは、茎の表面にまだら模様があります。この模様がマムシの模様に似ている、連想させることから「蝮草」という名前がつけられたという説があります。また、この模様は蛇が逆さまになっているように見えるともいわれているのです。
動物の名前が入る植物<昆虫類>2選
植物の名前には、昆虫の名前が使われることも少なくありません。昆虫の名前が入る植物を2つ紹介します。
①ハエドクソウ
学名 | Phryma leptostachya subsp asiatica |
分類 | ハエドクソウ科ハエドクソウ属 |
名前 | 蠅毒草(ハエドクソウ) |
分布 | 山野 |
花期 | 7月~8月 |
ハエドクソウは、多年草の有毒植物です。細長い穂状花序をだし、小さな花をまばらにつける特徴があります。果実はひっつき虫の一種であり、人や動物にくっつくことで生息地を広げています。花言葉は「一芸に秀でた」です。
名前の由来
ハエドクソウは全体が有毒植物であり、根をすりおろしたもので、ハエ取り紙を作ることがあります。このことから「蠅毒草」と名付けられたといわれています。
②ホタルブクロ
学名 | Campanula punctata |
分類 | キキョウ科ホタルブクロ属 |
名前 | 蛍袋(ホタルブクロ) |
分布 | 開けた草原、道端 |
花期 | 5月~7月 |
ホタルブクロは、釣鐘状の大きな花を咲かせます。花の色は白やピンク、紫があり、花は俯いて咲きます。ホタルブクロの花びらは、基部はくっついていますが、先のみ5つに裂けるのが特徴です。花言葉は「愛らしさ」「感謝の気持ち」です。
名前の由来
ホタルブクロは、ちょうど蛍が見られる時期に開花します。子どもたちが蛍を持ち帰るために、この花の中に入れたとされ、そこから「ホタルブクロ」の名前が付いたという説があります。
まとめ
ここで紹介したのはごく一部で、動物の名前が入った植物はまだまだあります。ネズミ・ウサギ・ウマ・トラなど、さまざまな動物が使われています。ぜひ、この機会に動物の名前が使われている植物を観察してみてくださいね。