棗(ナツメ)のおいしい食べ方
甘みのある果物として注目される棗のおいしい食べ方や、手軽に摂り入れられる方法を紹介します。さまざまな方法があるので、自分にあった方法を見つけてくださいね。
購入方法
乾燥してドライフルーツとなった棗を購入することが一般的です。しかし、乾燥した果実からつくられる生薬「大棗(タイソウ)」としても、漢方薬局で購入できます。日本で購入できる棗のほとんどが中国や韓国からの輸入であり、日本での栽培量はごく限られたものです。
おいしい棗の選び方
秋に完熟した実を収穫し、軽く湯通ししたものを乾燥させたドライフルーツを購入する場合、美しい赤茶色、大粒で弾力に富むものを選びましょう。種が小さく果肉が肉厚で表面にしわがないものが良品とされます。
食べ方①乾燥棗
生の棗の実が食べきれないというときに、乾燥させてドライフルーツに加工しておくと便利です。そのまま食べてもよし、お茶などにアレンジする方法もあるためおすすめです。
材料
- 棗(完熟して甘くなったもの):適量
- 水:実がひたる程度
作り方
- 棗の実をきれいに洗う
- 天日干しで2日程度乾燥させる
- 蒸し器で15分ほど蒸す
- 再びしっかり乾燥させる
食べ方②棗酒
棗とクコでつくる薬種は、棗の健康効果を有効に摂り入れるおすすめの方法です。漬けこんだら時々瓶ごとよく振って、できあがりを待ちましょう。毎日少しずつ飲み続けるのがおすすめです。
材料
- 乾燥棗:約100g
- 乾燥クコ:約25g
- 氷砂糖:約150g
- ホワイトリカーまたは焼酎:約500mL
作り方
- 消毒したガラス瓶にクコの実をいれる
- 氷砂糖と棗を交互に重ねて何層かにわけて詰める
- ホワイトリカーまたは焼酎を注ぐ1カ月以上置く
食べ方③薬膳茶
乾燥棗でつくる薬膳茶は、季節を問わず棗の効能を摂り入れるためのおすすめの方法です。ナシやシナモンなど他の果物やスパイスなどとアレンジしてすると、違った味わいの薬膳茶ができあがります。
材料
- 乾燥棗:約110g
- 乾燥ショウガ:約11g
- 水:適量
作り方
- 乾燥棗は味がしっかりでるように皮に切り込みをいれる
- 乾燥ショウガはぬるま湯で洗う
- 鍋に棗とショウガ、水約750mLを加えて火にかける。水が少なくなればたしながら約2時間煮込む
- 火を止めてお茶として飲んだり、炭酸水で割ったりする
食べ方④ワイン煮
乾燥棗を水やワインで煮込みます。煮込んだ果物はやわらかくなって食べやすくなります。煮込んだ汁は水や炭酸水で割って飲みましょう。
材料
- 棗:500g
- 水またはワイン:適量
- 蜂蜜:適量
作り方
- ナツメを水洗いし、しばらく水に浸す
- 鍋にナツメと水またはワインを浸るくらいに注ぎ、弱火にかける
- 好みのかたさになるまで煮込んだら火をとめて、粗熱がとれたら冷蔵庫で保存する
食べ方⑤参鶏湯
鶏に棗、ニンニク、もち米などをつめこんで煮込んだ参鶏湯(サムゲタン)は、韓国の健康料理の1つです。参鶏湯は棗を効果的に食べられます。参鶏湯を食べるおすすめの季節は夏です。夏バテ予防や体力回復の効果が期待できます。
材料(2人分)
- 鶏手羽先:4本
- ニンジン:1本
- ネギ:1本
- しめじ:1/2パック
- 乾燥棗:2個
- クコの実:20粒
- もち米:大さじ2
- 水:800mL
- 塩:小さじ1
- 酒:大さじ2
- ニンニク(すりおろし):小さじ1
- ショウガ(すりおろし):小さじ1
作り方
- ネギは長さ約4cm、ニンジンは薄切りにする
- しめじは食べやすい大きさに切る
- 土鍋に全てのスープの材料と具材をいれ約40分煮込む
次のページでは、棗の育て方をご紹介します。