玉ねぎの保存期間は保存状態で変わる
玉ねぎの保存期間は夏と冬、保存場所などによって変わります。すぐに食べる予定のない玉ねぎは、腐ったり芽が出たりしないように正しく保存して、おいしく食べましょう。
玉ねぎを保存するときの注意点
温度と湿度
玉ねぎを保存するときは、温度と湿度に気をつけます。玉ねぎをそのまま保存するのに最適な温度の目安は0~10℃、最適な湿度の目安は50~70%です。玉ねぎは収穫時期をずらして年中販売されていますが、食材としての旬は冬のため、低温での保存が望ましいということです。特に梅雨や夏の時期の高くなりがちな温度と湿度に気を付けましょう。
日光
玉ねぎは気温が15~25℃程度で光がよく当たる場所に置いておくと芽が出やすくなります。ジャガイモと違い芽が出た玉ねぎは食べられますが、玉ねぎ本体の水分量が減って味が落ちてしまいます。
エチレンガス
玉ねぎはリンゴ、メロン、梨、アボカドなどのエチレンガスを多く発する食品と一緒に保存すると、腐りやすくなります。ジャガイモとリンゴと玉ねぎは一緒に保存しないように気をつけましょう。腐った玉ねぎは、ほかの玉ねぎまで腐らせてしまうため、見つけたらすぐに処分します。
ボタニ子
エチレンガスには、発芽や熟成を促す働きや老化を促進する働きがあります。
ボタ爺
エチレンガスはジャガイモには発芽を抑制して、玉ねぎには成熟や老化を働きかけるのじゃ
皮つき玉ねぎの保存期間と保存方法
吊るして保存
保存期間
皮つきの玉ねぎは常温で軒下などに吊るすと、2カ月程度保存できます。気温や湿度の条件がよければより長い期間の保存も可能です。
保存方法
乾燥した皮つきの玉ねぎはそのまま、3~5個程度を目安にできるだけ重ならないようにネットに入れて、雨のあたらない日陰で風通しのよい場所に吊るしましょう。5cmほど茎の残った玉ねぎは、30~40cm程度の紐の両端に3~5個ずつ束ねて吊るします。
注意
梅雨や夏の暑い時期は腐る可能性があるため、放置せずにこまめに点検しましょう。長期間保存するならば、夏は冷暗所(15℃以下を目安に)での保存か冷蔵保存がおすすめです。
通気性、遮光性のある市販の野菜保存袋もおすすめです。
箱やコンテナなどで保存
保存期間
皮つきの玉ねぎは、箱やコンテナに入れて常温で2カ月程度保存できます。
保存方法
玉ねぎの常備にちょうどよい野菜保存用の箱も販売されています。
皮つきの玉ねぎは、新聞紙などで1個ずつ包み、箱やコンテナに入れて風通しのよい冷暗所(15℃以下を目安に)で保存します。包むのが面倒ならば、玉ねぎをそのまま箱やコンテナに入れ、玉ねぎと玉ねぎの間に新聞紙を入れて風通しがよくなるように工夫します。
注意
コンテナや箱は床や地面に置かずにすのこなどを下に置いて空気が通る空間を作りましょう。床や地面に直置きすると箱の中に湿気がたまり、玉ねぎが腐る原因になります。特に梅雨や夏の時期は腐りやすいため、できるだけ涼しい場所で保存します。可能であれば、梅雨や夏場は玉ねぎを箱から出して冷蔵庫での保存がおすすめです。
ボタニ子
段ボール箱を使うと便利ですが、段ボール箱は保湿性と保温性があり冷暗所でも虫が住みやすいので気をつけてくださいね。
冷蔵庫・冷凍庫で保存
保存期間
皮つきの玉ねぎは、冷蔵庫に入れて1~2カ月程度保存できます。皮むき後のたまねぎは、冷凍庫で1カ月程度の保存が可能です。
保存方法①皮つき玉ねぎを冷蔵保存
皮つき玉ねぎは冷蔵庫の冷蔵室、野菜室のどちらでも保存できます。皮つきの玉ねぎを1個ずつ新聞紙で包み、ビニール袋に入れましょう。ビニール袋の口は空気が出入りできるように、軽く結びます。長期保存の必要がなければ新聞紙で包むだけ、または包まずに、そのまま冷蔵庫に入れて保存できます。
注意
冷蔵庫は、機種により温度と湿度が異なります。一般的に冷蔵室の温度は約2~6℃、野菜室の温度は約3~8℃とされ、どちらに入れても問題ありません。しかし野菜室は湿気が多く、約50~90%の高湿度機能を備えている冷蔵庫もあるため注意が必要です。
ボタニ子
高湿度の野菜室は玉ねぎの保存に不向きです。
保存方法②皮むきをして冷凍保存
皮つきの玉ねぎは、皮むき後に、そのまま生で丸ごと冷凍保存ができます。
- 皮むき後のたまねぎの上と下を1cm程度切り落とす
- 上下の切り口それぞれに1cm弱程度十字に切込みを入れる
- 1個ずつしっかりとラップで包む
- 保存袋に入れて冷凍する
ボタニ子
凍った玉ねぎを切るときは、冷蔵室で2~3時間解凍しましょう。
ボタ爺
凍ったままの玉ねぎを丸ごと煮たスープも美味しいぞ!
出典:写真AC