トマトの自作水耕栽培!種まき~収穫までの育て方のコツを詳しく解説!

トマトの自作水耕栽培!種まき~収穫までの育て方のコツを詳しく解説!

トマトは夏の家庭菜園で定番ですが、実は水耕栽培ができる野菜の一つです。簡単な材料と道具があれば、家庭でも装置を自作できますよ。トマトの水耕栽培に必要なものと装置の作り方、種まきから収穫までの育て方のコツを見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.トマトの自作水耕栽培【栽培スケジュール】
  2. 2.トマトの自作水耕栽培【準備】
  3. 3.トマトの自作水耕栽培【種まき~植え替え】
  4. 4.トマトの自作水耕栽培【株づくり】
  5. 5.トマトの自作水耕栽培【開花~収穫】
  6. 6.トマトの自作水耕栽培【溶液のポイント】
  7. 7.トマトの自作水耕栽培【病害虫対策】
  8. 8.トマトの自作水耕栽培に挑戦!

トマトの自作水耕栽培【種まき~植え替え】

出典:写真AC

ホームセンターなどではすでに育った苗が販売されていることも多いトマトですが、種から育てると成長していく感動も味わえますよ。自作の発芽装置や水耕栽培装置に種まきや植替えをすれば、より愛着も感じられるでしょう。

種まきの方法

発芽装置の作り方

  1. 台所用スポンジを2~3cm角にカットする
  2. カットしたスポンジの中心に、深さ1cmほどの切り込みを十字に入れる
  3. 十字の切り込みの中心に、上からうっすら見えるくらいまで種を2~3粒植え込む
  4. スポンジを蓋つき容器の中に並べる
  5. 容器に水を張り、蓋をして光の当たらない場所で保管する

発芽したら蓋を外して、日当たりのよい場所に移動させます。本葉が2~3枚開いたら弱い芽を間引き、4~5枚に育ったらペットボトルの水耕栽培装置に植え替えましょう。

ボタニ子

ボタニ子

トマトの種は強い光が嫌いで、直射日光に当たる場所では発芽しにくいため、種まき後は日陰に置いておけば2~3日で根が出てきますよ。

植え替えの方法

種から出た芽がある程度大きくなったら、ペットボトルの水耕栽培装置に植え替えます。中玉・大玉トマトなど株を大きくする場合には、株の大きさにあわせた発泡スチロールの水耕栽培装置に植え替えましょう。

植え替え①ペットボトルの装置

  1. ペットボトルの底に液体肥料を薄めて作った培養液を入れる
  2. 苗をスポンジごとペットボトルの飲み口に向かって埋め、ハイドロボールで固定する
  3. 根が培養液に届かない場合は細長く切ったフェルトを飲み口とスポンジの間に挟み込み、根に添わせるようにして水面まで垂らす

植え替え②発泡スチロールの装置

  1. 装置の中に培養液を入れ、蓋をする
  2. 蓋に開けた植穴に苗が根付いたスポンジを入れ込む
  3. スポンジが緩い場合は大きめにカットして切り込みを入れた別のスポンジを入れ込むか、支柱に茎を固定して安定させる

根も呼吸をしているため、水の量は根が完全に培養液に浸ってしまわないようにします。ペットボトルの装置では入れる水の量を容器の1/3ほどにし、発泡スチロールの装置なら水面から苗の植わったスポンジまで3cmほどの隙間を空けておきましょう。

トマトの自作水耕栽培【株づくり】

栽培環境

トマトは日光を好む植物で、日当たりが悪いと生育に支障が出たり実の付きが悪くなったりします。装置は日当たりのよい場所に置いてくださいね。また葉がよく茂ると蒸れやすくなるため、風通しのよい場所に置きましょう。

室内でも水耕栽培できる?

窓際など直射日光の当たる場所なら、室内でも育てられます。部屋が明るくても照明の光は意外に弱いため、直射日光が当てることが大切です。

ボタニ子

ボタニ子

トマトは雨が少なく、日の光が強い南米アンデスが原産地です。たくさん日光を浴びさせて、苗を蒸らさないのが育て方のポイントです。

脇芽とり

出典:写真AC

トマトはそのままにしておくと、葉の付け根からどんどん脇芽を伸ばします。脇芽が成長した茎にも花がつくと全体の花数が多くなり、一つ一つの実に配分される栄養が少なくなってしまいます。実が大きくならない原因になるため、脇芽は見つけ次第早めに摘みとってしまいましょう。

ボタニ子

ボタニ子

ハサミで切り取るより手軽で切り口が小さくなるため、脇芽がまだ柔らかいうちに指で摘み取るのがおすすめです。

支柱

トマトはかなり樹勢が強く、夏には茎を太くしながらめきめきと成長します。水耕栽培は根を張ることがなく不安定な状態のため、特に中玉・大玉トマトを栽培する際には支柱で株が倒れないように支えをしましょう。培養液の入れ替えのために装置を動かす必要があることから、上から吊ったひもを支柱替わりにするのがおすすめです。

ひもを使った支柱の方法

  1. トマトの真上からビニールひもや麻ひもを垂らし、苗の根元で緩く結ぶ
  2. 茎にひもをくるくると巻き付ける
  3. トマトが大きくなり次第、ひもをさらに巻き付ける

水の交換

閉鎖された装置の中では日数が経つとともに水質が落ちるため、病害虫の原因になります。藻の繁茂を防ぐためにも、水を継ぎ足すだけでなく、こまめに全ての水を入れ替えましょう。水が少ないほど汚れやすくなるため、ペットボトルの装置なら毎日、発泡スチロールの装置なら3日~1週間に1回のペースが培養液交換の目安です。

ボタ爺

ボタ爺

トマトは培養液の変化にとても敏感。交換の前後で、水の温度や液体肥料の濃度が激しく上下しないように気をつけるんじゃぞ。

トマトの自作水耕栽培【開花~収穫】

開花

Photo by yuko_ppp2501

トマトの栽培では、基本的に摘花はしなくても問題ありません。実の大きさを見ながら、もっと大きくしたいときに一房2~3輪を摘み取るとよいでしょう。人工授粉をしたり、「トマトトーン」などの着果剤を使ったりするとさらに実付きがよくなりますよ。

ボタニ子

ボタニ子

「トマトトーン」には新芽の成長を抑える成分が含まれているため、花に吹きかけるときには新芽にもかからないよう気をつけましょう!

ビニール手袋をはめて、手で新芽をガードするとよいですよ。

人工授粉の方法

出典:写真AC

トマトは最初に咲く一番花がきちんと受粉することが大切です。一番花に実がつかないとそれ以降も上手く実がならないことがあるため、一番花が咲いたら人工授粉をすると安心です。花が2~3輪咲いたら、花や枝を軽くはじいたり揺らしたりして花粉を落としましょう。

ボタニ子

ボタニ子

花粉は温度が上がると働きが落ち量も減るので、人工授粉は晴れた日の朝9時までに行うのがおすすめです。

摘心

出典:写真AC

トマトは樹勢が大変強く、実をつける生殖成長よりも、葉を茂らせて株を大きくする栄養成長に偏りやすいです。株が手の届かないくらいに大きくなったら、一番上の芽を摘んで摘心をし、成長を抑えます。実が大きくならないときにも、株の勢いを見て摘心をしてくださいね。

収穫

出典:写真AC

トマトが色づいたらいよいよ収穫です。ヘタを株に残して収穫すると、切り口からの病原菌の侵入が防げますよ。房の実を全部収穫したら、そこから下の下葉は全て取りましょう。

ボタ爺

ボタ爺

下葉を取ると光合成する葉を減らして樹勢を落ち着かせたり、風通しをよくして病気を防いだりするメリットがあるぞ。

ボタニ子

ボタニ子

果実が付き始めたら、光を当てることで色づきを向上させ、収穫までの日数を短くできます!

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トマトの自作水耕栽培【溶液のポイント】

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