覚えておきたいおいしい野菜の見分け方
スーパーマーケットや青果店で並んでいる野菜を購入するときは、できるだけフレッシュなおいしい野菜を選びたいものです。しかし、商品として並べられているものをむやみに触ったり、中を見て確かめたりすることも難しいです。見た目がきれいなものだけが本当においしい野菜とは限りません。そこで、普段よく使う野菜を簡単に見分けるために、どこを見たらよいか具体的に紹介していきましょう。
おいしい野菜の見分け方【①~⑤】
①玉ねぎ
玉ねぎは食べられるところが皮ですっぽりと覆われているため、おいしいものを見分けにくいのが特徴です。玉ねぎの選び方のポイントとしては、まず、全体を見て丸い形をしており、皮が乾燥してパリッとしているものを見つけましょう。皮に締まりがないものや、根が伸びてきているものは日にちが経っている可能性が高いです。また、手で上の方を押したとき、硬いものは新鮮でおいしい玉ねぎです。
②キャベツ
キャベツは収穫する時期によって春と冬の2種類があり、それぞれ選び方のポイントが全く違います。生で食べるのに向いている春キャベツは巻きがゆるく、重量が軽いものがおすすめです。外葉が付いている場合はきれいな緑色をしているものを選びましょう。加熱すると甘みが増す冬キャベツは、楕円形のものがおすすめです。また春とは反対に、巻きがしっかりしていて重量があるものがおいしいです。
③大根
煮物やおでんに欠かせない大根は、冬が旬の野菜です。葉や首元を確認したとき黒ずみがなく、鮮やかな緑色をしているものがおいしいものです。カットされた大根は真っ白で硬くしまり、表面がきめ細やかなものを選びましょう。大根は頭のほうが甘く、根っこの先ほど辛みがあるため、用途によって使い分けます。大根の表面に付いている毛が真っすぐ生えているものほど甘くておいしいです。
ボタ爺
大根おろしに使うときは毛がねじれて生えているものを選ぶと、特徴的な強い辛みが楽しめるのじゃ!
④レタス
レタスをはじめとした葉物野菜は特に鮮度が落ちやすい特徴があるため、なるべく新鮮なものを選びましょう。おいしいレタスの選び方は、おしりの切り口を見て、あまり大きすぎないものを探すことです。だいたい10円玉くらいのものがおすすめです。全体的に葉が大きくつややかで、いきいきとしているものを選んでください。サニーレタスの場合、葉の先端が鮮やかな赤色のものを選びます。
⑤小松菜
小松菜は、クセが少なく、シャキシャキとした歯ごたえを楽しめる野菜です。栄養をたくわえた葉はみずみずしく、ピンと張っています。葉が肉厚で、茎や軸もしっかりしているもの、切り口が太いものほど新鮮でおいしいですが、葉脈が発達し過ぎていると繊維質で歯ざわりが悪くなるため、柔らかいものを探します。また、根が長いものはよく生育している証拠です。
おいしい野菜の見分け方【➅~⑩】
⑥オクラ
オクラの選び方は大きいものでなく、なるべく小さいものを選ぶのがコツです。濃い緑色をしていて、表面がみずみずしいものを選びましょう。調理のとき取り除くことが多い産毛は、実はたくさんあるほど新鮮です。時間が経つと産毛が少なくなるため、新しいものを選ぶときの目安にします。また、触ったときぐにゃっと柔らかいものは避けましょう。
⑦セロリ
香りの強いセロリはスーパーで一年中手に入りますが、実は11~5月の冬から春が旬です。茎が太く長めで、丸みのあるものを選びます。茎の間が肉厚で、デコボコとしているものほど味がよいです。葉はみずみずしくハリがあり、きれいな緑色のものを選びましょう。下部分の切り口が変色していないものほど新鮮です。
⑧白菜
冬のなべ料理や煮物で活躍するのが白菜です。白菜は全体的に細長いものよりも、丸みのある形のものがおいしいです。手でもってみて重みがあり、葉が肉厚で色が濃いものを選びます。巻きがゆるいものや葉の先端が外側に反っているものは、日にちが経っているため避けましょう。カットされた白菜は切り口が真っすぐで、葉と葉のあいだが狭くしまっているものがおすすめです。
⑨にんじん
にんじんは寒さが増すころに旬を迎える野菜です。カレーや肉じゃがに使われますが、すりおろしたり細かく刻んだりして生でも食べられます。にんじんは均一なだいだい色で、ツヤがあるものほど甘みがあります。葉を切り落としたあとの切り口が小さいものは、やわらかいためおすすめです。また、表面をよく見て確認できる、毛が生えた白い筋が一定間隔のものがおいしいです。
ボタニ子
スーパーでバラ売りしているにんじんは、手で持ったときずっしり重いものを探すといいよ!
⑩トマト
食べごろのトマトは全体が濃い赤でツヤがあり、緑色の部分がないものです。ピンクがかった色のトマトは、水分が少なくジューシーではないため避けましょう。ヘタが硬く緑色をしているのは新鮮な証拠です。おしりの部分を見たとき、放射状に白い筋があるものは特に甘くておいしいです。形を見るときは、できるだけ丸いものを選ぶと、ぎっしりと実が詰まったトマトが選べますよ。
おいしい野菜の見分け方【⑪~⑮】
⑪きゅうり
夏が旬のきゅうりはサラダや酢の物、漬物などで活躍します。きゅうりを見分け方はまず全体を見て、均一な太さのもの選びましょう。栄養が行き渡った新鮮なきゅうりは、ヘタまできれいな緑色をしています。また、しっかりトゲがあるきゅうりも新しいものです。触ってみて、痛みを感じるくらいトゲが立っているものを探してみてください。
ボタニ子
きゅうりは真っすぐなものと曲がっているものがあるけど、どちらがおいしいの?
ボタ爺
実はまがっていても味に違いはないぞ!太さや色が均一なものを探すのが、おいしいきゅうりを選ぶコツじゃ。
⑫カボチャ
かぼちゃは夏に収穫される野菜ですが、採れたてよりも数カ月貯蔵したほうがおいしくなります。かぼちゃをひとつまるまる購入するときは、形がふっくらしていて左右対称なものを選びましょう。ヘタがカラカラに乾燥しているものは、デンプンが分解済みで成熟したカボチャです。カットかぼちゃの場合、中身が濃いオレンジ色をしていれば甘くておいしい証拠です。
⑬もやし
もやしはシャキシャキとした歯ごたえが特徴で、料理にアクセントを加えてくれます。茎が太くツヤがあり、真っ白な色のものがおいしいです。根が変色しておらず、透明感のあるものは新鮮なもやしです。もやしについている豆が開き切っていたり、黒ずんでいたりするものは避けましょう。時間が経過するともやしから水分が出てくるため、袋に水が溜まっていないかも確認するとよいですね。
⑭ほうれん草
おひたしやスープの具にするとおいしいほうれん草は、鮮度の落ちやすい野菜のひとつです。葉が肉厚で緑色が濃く、みずみずしいものを選びます。葉が大きく、密生して生えているものがおいしいです。軸や根元も確認し、太くてハリのあるものを見つけましょう。根元の色がピンクや濃い赤色をしているものは、栄養豊富なほうれん草です。
⑮ネギ
白ネギは11~2月に旬を迎え、寒くなるほど甘みが強くなります。白ネギの場合、長くて皮にしっかり包まれているものが新鮮です。白い部分と青い部分の境目がくっきりしているものは、丁寧に育てられており甘いです。青ネギの場合、根元から先端まで硬くシャキッとしているものを選びます。ネギは根のほうから傷みはじめるため、みずみずしい根をしているほど新鮮です。
ボタニ子
買ったばかりの青ネギに白い粉がついているんだけど…大丈夫かな?
ボタ爺
白い粉は「ブルーム」といって水分蒸発を防ぐためにできるものじゃ。ブルームがついているものは、採れたての証拠じゃ!
おいしい野菜の見分け方を知れば料理がもっと楽しい!
スーパーに並べられているときは同じように見える野菜も、採れたての野菜を見分けるポイントさえ押さえれば、おいしい野菜を購入できます。おいしい野菜を選ぶコツを知っていると、毎日の料理がより味わい深いものに仕上げられるでしょう。まずは、よく使う野菜のおいしい見分け方を覚え、日々の買い物に活かしてみてください。
出典:写真AC