アルブカの育て方【日常管理】
置き場所
アルブカは日光を好み、日に当てることで葉がくるくると巻きやすくなるため、日当たりのよい場所で管理しましょう。ただし、高温多湿状態が続くと「球根が腐る」「葉が枯れる」などのトラブルを引き起こします。株を弱らせないように真夏の直射日光や強い西日は避けてください。蒸れを防ぐためにも風通しのよい場所が向いています。生育適温は5℃~30℃です。
ボタニ子
ボタ爺
明るい窓辺など室内でも構わないんじゃが、屋外に置くほうが成長がよくなるぞ!
水やり
アルブカは過湿を嫌うため乾燥気味に育てましょう。基本的には土表面が乾いたタイミングで水やりします。春と秋は1週間に2~3回、冬は1週間に1回を目安に調整してください。休眠期である夏は水を必要としません。春の開花時期が過ぎて葉が黄色くなり始めたら徐々に水やりを減らし、地上部が枯れたタイミングで水やりをストップしましょう。
ボタニ子
水を与え過ぎると球根が腐っちゃうよ。気温が上がってくると土中が蒸れやすくなるから、通気性の確保も忘れずにね!
ボタ爺
夏は水を必要としないんじゃが、秋からは成長期に入るから水が必要じゃ。新芽が出てきたら水やりを再開するんじゃよ!
肥料
アルブカはあまり肥料を必要としません。成長期である秋から冬にかけて、月に1回水代わりに液肥を与えるか、植え付け時または植え替え時に緩効性化成肥料を元肥として与える程度で十分です。肥料を与え過ぎると「徒長」「葉がうまく巻かない」「肥料焼け」などのトラブルを引き起こし、最悪の場合枯れることがあるため注意しましょう。
ボタニ子
アルブカは肥料を与えた分だけ大きくなるから、コンパクトに育てたいのなら肥料の与え過ぎに気をつけてね!
ボタ爺
株分けで増やしたいなどの理由で球根を育てたい場合も、成長期に液肥を与えるといいぞ!
病気
アルブカは丈夫で病気にかかりにくい植物ですが、疫病には気をつけましょう。疫病はカビ菌が原因で発生し、葉や茎がしおれて茶色く変色するのが特徴です。梅雨のような雨が続くジメジメとした環境下で発生しやすいため、日ごろから水の与え過ぎに気をつけ通気性の確保に努めてください。
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住友化学園芸のダコニール1000は、カビ菌によって引き起こされるさまざまな病気に効果が期待できる総合殺菌剤です。耐雨性、耐光性に優れ残効性が高く、70種類以上の植物と180種類以上の病気に対して使用できるため、常備しておくと重宝します。
内容量 | 30mL |
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有効成分 | TPN |
適応病気 | 疫病、灰色カビ病、うどん粉病など |
害虫
アルブカは害虫被害を受けにくい植物です。ただし、植え付け方によってはナメクジに注意しましょう。球根を土の中に完全に植えこむ場合は心配ありませんが、球根の上部を土から少し出して植える場合は、土から出ている部分がナメクジの食害にあうことがあります。ナメクジは植木鉢の下などに隠れていることもあるため、こまめにチェックし駆除してください。
ボタニ子
ナメクジは庭に植えているほかの種類の植物にも被害を及ぼすよ!最悪の場合広範囲が枯れることもあるから気をつけてね!
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フマキラーのナメクジカダン粒剤は、広い庭にも簡単にばらまけるタイプの殺虫剤です。土のような褐色をしているため目立ちにくく、嫌な臭いがしない点も魅力です。誘因性の高いビール酵母を使用しており、ナメクジやカタツムリなどの害虫を効率よく引き寄せマヒさせます。害虫への効き目は約1週間ほど続きます。
内容量 | 250g |
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有効成分 | メタアルデヒド |
適応害虫 | ナメクジ、カタツムリ |
アルブカの育て方【特別な手入れ】
植え替え
球根や根の状態を確認するためにも、1~2年に1回を目安に植え替えましょう。休眠期である夏~芽が出る9月ごろが植え替えの適期です。球根を掘り上げて枯れた根や傷んだ根を取り除き、一回り大きいサイズの植木鉢に植え替えてください。球根が大きく育っていたり子球がついていたりするときは、株分けするとそれぞれの球根の成長がよくなります。
夏越し
開花時期が過ぎて夏を迎えると、アルブカは休眠時期に入ります。基本的に地上部は枯れるため、根元からバッサリと切り落としましょう。球根を掘り上げる必要はありませんが、球根を腐らせないように、水やりはストップして風通しのよい場所で管理してください。生育適温の上限である30℃を越えると株が弱りやすくなるため、直射日光の当たらない半日陰や日陰に置きましょう。
冬越し
アルブカの生育適温は5℃~30℃ですが、耐寒性に優れており-5℃くらいの寒さまで耐えられます。加湿状態にならないように雨に当たらない場所で管理しましょう。温暖な地域であればベランダや軒下でも構いませんが、寒冷地であれば室内の日の当たる窓辺に置くことをおすすめします。秋に出た芽は冬も成長するため、土表面が乾いたタイミングで水やりしてください。
アルブカの育て方【増やし方】
アルブカの増やし方は2つあります。1つめの増やし方は「種まき」です。種は市販のものでも採取した種を使っても簡単に増やせます。ただし、種から育てると葉がくるくると巻くまでに1~2年かかる場合があることを知っておきましょう。2つめの増やし方は「株分け」です。株分けは種まきよりも成長が早いため、くるくるとした葉をすぐに楽しみたい方は株分けをおすすめします。
ボタ爺
それぞれの増やし方のコツを抑えて、好みのアルブカを増やしてみよう!
増やし方①種まき
種まきの適期は暑さが和らぎ始める9月ごろです。用土はバーミキュライトや赤玉土など、清潔で排水性・保水性に優れたものを使いましょう。ポリポットに土を入れて水をたっぷりかけて湿らせたら、穴を開けて種をまきます。アルブカの種は嫌光性で、少なくても5mmほどの深さが必要です。種をまいたら霧吹きなどで優しく水を吹きかけて完了です。
ボタニ子
基本的には1週間~2週間で発芽するよ。気温が高すぎると発芽が遅れることもあるみたいだけど、1カ月もあれば発芽するみたい!
ボタ爺
発芽後小さな球根ができて根がしっかり張ったら、好みの植木鉢に植え替えじゃ。その後の管理方法は苗から育てるときと同じじゃよ!
注意点
- 種が軽くて水に流されやすいため、水やり時には気をつける
- アルブカの種は水切れに弱いので乾燥させないようにする
- 発芽までは半日陰の風通しのよい場所で管理する
- 発芽後は日あたりのよい場所に置き、水やりを控えめにする
増やし方②株分け
アルブカの球根は成長すると分球します。分球した球根をそのまま放っておくと鉢内が窮屈になり葉や茎の成長が悪くなるため、成長促進を目的に株分けしてあげましょう。適期は植え替えの適期と同じく8月~9月で、植え替える際に一緒にすることをおすすめします。やり方は簡単で、親球の横にできた子球をはがして植えるだけです。管理方法は苗から育てる際と同様です。
ボタ爺
土は種まきと同じく、清潔で排水性・保水性の高いものを使うんじゃよ!
ボタニ子
親球が大きく育っているのなら、親球自体を切り分ける増やし方もおすすめだよ!大きさにもよるけど、2つに分けると育てやすいよ!
注意点
- 親球を切り分ける際は、消毒したハサミやナイフを使用する
- 球根を腐らせないためにも、風通しのよい場所で管理する
- 水は与え過ぎないように気をつける
くるくるかわいいアルブカを育ててみよう!
アルブカはくるくるとした葉が特徴の不思議な植物です。温度や水やりなどの管理に気をつけておけばそれほど難しい世話も必要ありません。葉も花も両方楽しめる点も魅力的で、近年栽培する人が増えてきました。増やし方も手間がかからず簡単なため、好みの種類のアルブカを見つけて、ぜひ育ててみてくださいね。
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日照不足は徒長の原因にもなるんだって!枯れるのも嫌だけどくるくるの葉を楽しめないのも残念だよね。日当たりには気をつけよう!