ミツマタ(三椏)とは?和紙の原料にもなる植物の特徴や育て方を紹介!

ミツマタ(三椏)とは?和紙の原料にもなる植物の特徴や育て方を紹介!

和紙の原料にもなるミツマタをご存知ですか?今回はミツマタの特徴や花言葉、名前の由来などを紹介します。植え付け時期や最適な置き場所などの栽培方法、簡単な和紙の作り方も紹介しますので、自家製のミツマタでハンドメイドを楽しんでみましょう。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.ミツマタとは
  3. 3.ミツマタの特徴
  4. 4.ミツマタの育て方
  5. 5.ミツマタの増やし方
  6. 6.和紙を手作りしてみよう
  7. 7.まとめ

和紙を手作りしてみよう

Photo by Hyougushi

和紙作りは難しく、職人技が必要に感じられるかもしれませんが、手作りなら子どもと一緒に工作感覚で作ることができます。必要な道具も日用品で代用でき、ホームセンターで揃えることもできるので、ぜひ挑戦してみましょう。

和紙の原料はミツマタだけじゃない

和紙の原料にはミツマタだけではなく、「こうぞ」や「がんぴ」があります。それぞれ植物の皮を利用しています。薄くて強い、良質な和紙が作れることが特徴で、とくに「こうぞ」を使った和紙は無形文化遺産に登録されています。

こうぞ

こうぞ(楮)はクワ科の植物で、6月頃にキイチゴのような実をつけます。平安時代には日本に存在していたとされており、今でも和紙作りには欠かせない植物のひとつです。

がんぴ

がんぴ(雁皮)はミツマタと同じジンチョウゲ科の植物で、奈良時代には紙の原料として使われていたといわれています。あたたかい地域を好む性質があります。挿し木で数を増やしていますが人工的な栽培が難しく、野生のものを使って製紙することが多いです。

和紙作りの工程①皮を採取する

11~1月頃に、和紙の原料となる植物の枝を手に入れます。蒸し器で皮がやわらかくなるまで4時間ほど蒸したら、皮を剥ぎ取って乾燥させましょう。カビが生えないように、天日でしっかり乾燥させます。

和紙作りの工程②皮をむく

繊維質を取り出すために、乾燥させた皮を水に1日さらします。皮がやわらかくなったら、ナイフで表面を削っていき再び乾燥させます。うまくできたら、和紙の材料になる白皮ができあがります。

和紙作りの工程③皮を煮る

前工程で手に入れた白皮をソーダを入れたお湯で煮ていきます。こうすることで、繊維がやわらかくなり、余分なものも取り除けます。2時間ほど煮込んだら、ザルなどにあけて水がきれいになるまで洗い、あく抜きをしていきましょう。

ソーダとは?

和紙作りに用いるソーダは化苛性ソーダまたはソーダ灰と呼ばれる、炭酸ナトリウムのことです。こんにゃくの凝固剤に使われることもあります。洗浄力が強く洗濯にも使えますが、素手で触ると手荒れを起こすことがあります。

和紙作りの工程④細かくほぐす

白皮をさらに細かくほぐしていきます。手作業では木の棒でたたいて細かくしていきますが、家庭で行う場合はミキサーを使うと便利ですよ。ふわふわの綿のようになるまでほぐしたら、トロロアオイという植物を混ぜていきますが、洗濯のりでも代用できます。

トロロアオイとは?

夏の終わり頃に花が咲く植物で、根をつぶして水につけておくとネバネバした液をとることができます。和紙作りには欠かせない植物ですが、現在では化学薬品を使うことが多く、出番が少なくなりつつあります。

和紙作りの工程⑤紙すき

紙すきは和紙作りの醍醐味ともいえる作業です。木枠に目の細かい網をつければ、簡単に代用品を作ることができます。水に浮かべた白皮をすくい、好みの厚さになるようにすいていきましょう。

和紙作りの工程⑥乾燥させる

水分を抜いてしっかり乾燥させたら和紙の完成です。天日で乾燥させるのがおすすめですが、早く乾かしたい場合はドライヤーを使うのも手ですよ。染料を入れて色つきの和紙を作ってみるのも楽しいですね。

まとめ

Photo by houroumono

いかがでしたか?今回は和紙作りに欠かせない植物ミツマタを紹介しました。ミツマタの栽培は冬時期の作業が多く寒い日は身にこたえますが、春にはかわいらしい花を愛でることができます。庭先も明るい雰囲気になるので、ミツマタの栽培を楽しんでみてください。

ぺぺ
ライター

ぺぺ

ズボラ人間ですが、子育ての傍ら趣味でもあるガーデニングやDIYを楽しんでいます。日々、子どもと植物の成長を見守っています。

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