庭木の代表種④ナンテン
ナンテンは、その名前の読みから「難を転ずる」縁起のよい木として、古くから庭木として親しまれています。庭木のなかではあまり大きくならない低木で、種類も多いことからガーデニングでも人気です。
基本情報
分類 | 庭木・花木 |
形態 | 常緑低木 |
原産地 | 日本・中国・東南アジア |
樹高 | 1~3m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
特徴
ナンテンは半日陰の場所でよく育ちます。梅雨時に白い花穂をだしますが、実つきをよくするためには、雨に濡れないように袋などをかけて保護し、花粉が流れないようにしてください。秋には紅葉しますが、暖地では紅葉しないことも珍しくありません。枝分かれをすることは少なく、根元から新しい株を出して株立ち状に育ちます。
ナンテンは園芸品種が多い
ナンテンは園芸品種も多く、オタフクナンテンという名前の種類のように、グランドカバーとして使われるほど丈の低い品種もあります。オタフクナンテンのよさは、紅葉の美しさも素晴らしい点です。冬の庭をおしゃれに飾ってくれます。ナンテンにはあまり大きくならない品種がそろっているため、場所がとれないという方にもおすすめです。
庭木の代表種⑤モクレン
モクレンは、春になると花弁の外側が紅紫、内側が白い花を咲かせる広葉樹です。もともとは開く前のつぼみを、生薬として利用するために植えられたものでした。近年ではハクモクレンが人気を集めていますが、ハクモクレンが樹高20mにもなる高木なのに対し、モクレンは中木に該当します。庭に余裕がない家でも植えられるおすすめの庭木です。
基本情報
分類 | 庭木・花木 |
形態 | 落葉中木(ハクモクレンは高木) |
原産地 | 中国 |
樹高 | 4~5m(ハクモクレンは20m) |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特徴
モクレンは根元から芽を出して、株立ちになりやすい特徴があります。樹形もやや横に広がるため、庭に余裕が少ない場合には12月~2月に剪定して、花のつきが悪い枝を根元から落としていくとよいでしょう。モクレンは花の開花中に葉がでてくる特徴があり、開花期が終わるころには葉が花を隠してしまいます。
庭木の代表種⑥ツツジ
低木の庭木のなかでも、なじみの深い植木の1つがツツジです。ツツジにはさまざまな種類がありますが、名前はツツジでも通常は加えない品種もあり、さらに一般的にはサツキは除きます。常緑性のものから落葉性のものまであり、野生種はもちろん、園芸品種も多様です。
基本情報
分類 | 庭木・花木 |
形態 | 常緑低木(ものによって落葉・半落葉低木) |
原産地 | 日本・中国を中心としたアジア東部 |
樹高 | 50cm~2m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特徴
ツツジは半日陰の場所を好みますが、丈夫で日当たりのよい場所でもよくしげります。低木だけあって扱いやすく、花の種類も多いことから、さまざまな花を組みあわせて模様を描くのも、おしゃれでおすすめです。低木のよさを利用して、下植えなどの植木として利用しても美しい庭をつくれます。
ツツジは生垣にも
ツツジは植木としてもさまざまな使い方ができます。生垣にしたり、グランドカバーにしたりするなど、庭の広さも選ばず使えて便利です。低木のよさで中木や高木とも自由に組みあわせられます。サツキはその名前のとおり、ツツジより約1カ月遅れの5月中旬ごろから咲き始めるため、組みあわせるときには花期の違いも念頭に入れて植えこみましょう。
まとめ
日本でかつてシンボルツリーといえば、マツなどの針葉樹が多くみられました。しかし近年では針葉樹よりも、さまざまな広葉樹がシンボルツリーとして定着しています。本記事を参考に、家にあったシンボルツリーをみつけてください。
出典:写真AC