増やし方
シェフレラの増やし方は挿し木が一般的ですが、斑が入っているものは「取り木」による増やし方も覚えておくとよいでしょう。取り木に適した時期は5~7月で、特に梅雨どきの湿気の多い時期がおすすめです。健康なシェフレラを選んで、環状剝皮(かんじょうはくひ)し、水ごけの水分を保持します。
取り木は株の上から30cmほどの位置を幅2~3cmで環状剥離し、湿らせた水ごけで巻いてビニールシートで覆います。1~2ヶ月後、発根が見えたら株から切り離します。
シェフレラの種類
シェフレラが渡来したとき、日本の園芸世界では「斑入り」の植物を愛でる文化がありました。観葉植物に斑が入るのは、突然変異や代謝異常が原因だと考えられていますが、はっきりと解明されていません。シェフレラは園芸品種の多い観葉植物なので、そのなかから人気品種や斑入り品種を紹介します。
①シェフレラジェニーネ(Schefflera arboricola 'Janine')
シェフレラジェニーネはシェフレラの中でも小型の人気品種で、葉先が2つに割れているのが特徴です。ライムホワイトの斑がおしゃれで、緑一色のシェフレラに比べるとお部屋が明るい雰囲気になるでしょう。一般のシェフレラよりも日光を必要とするので、植物のお手入れも楽しみたい方におすすめの品種です。
もともと緑色の植物に白や黄色の柄が入るものを斑入り(ふいり)とかバリエガタ(variegata)と呼ぶんだ。
②シェフレラアクティノフィラ(Scheffrela Actinophylla)
アクティノフィラはブラッサイア(Brassaia)とも言い、オーストラリアやニューギニアを原産地とし、現地では15mほどに育つ種類です。冬は5℃以上の環境が望ましいので、地植えより鉢植えとして人気があります。葉は通常7枚で、大きく育てたくない場合は、植え替えのときに太くて長い根を切り縮めましょう。
③シェフレラ レナータ(Schefflera arboricola 'Renata')
シェフレラレナータも、葉先がかわいらしく少し裂けているのが特徴です。枝は外側を目指して成長するので、のびのびとした樹形を楽しめます。斑入りは飲食店の窓辺や、明るい玄関のシューズケースの上に飾ると、空間に軽快さをプラスできるでしょう。
④シェフレラピュックレリ(Shefflera Pueckleri)
別名はインドヤツデで、旧学名がツピダンサスカリプトラツス(Tupidanthus calyptratus)だったため、今でもツピダンサスと呼ばれます。仕立て方は曲がりに人気があり、斑入りのものは特に美しいです。日光を大変好む種類なので、徒長して葉が下を向いたら日照不足を疑いましょう。
⑤シェフレラチェンマイ(Schefflera arboricola 'Chieng mai')
シェフレラチェンマイは、長楕円の葉先がツンと尖っているのが特徴の種類です。葉が茂ると存在感を増し、枝が異なる方向に力強く成長します。めったに流通しない珍しい品種なので、もし手に入ったら日当たりに配慮した手入れを行いましょう。
⑥シェフレラコンパクタクイーン(Schefflera arboricola cv. compacta 'Queen')
シェフレラコンパクタはその名のとおり、コンパクトにまとまる矮小(わいせい)品種で、シェフレラの中でも特に育てやすく初心者におすすめです。シェフレラクイーンは枝が斜め上へと育つのが特徴で、挿し木で簡単に増やせ、盆栽風に育てて楽しむ方も多い品種です。
次のページでシェフレラの飾り方を紹介します!
環状剝皮は専用のはさみや普通のカッターで枝や幹の表皮の周囲をぐるりと5~10mm幅に皮をはぐんだ。初心者の方は簡単な増やし方「挿し木」からためしてみてね!