マスカット・オブ・アレキサンドリアの主な産地と旬
マスカット・オブ・アレキサンドリアの主な産地は昔から岡山県で、9割以上の栽培面積を占めています。ここでは、岡山県がマスカット・オブ・アレキサンドリアの主な産地となった理由や、収穫時期と旬の時期などについて解説します。
岡山県が主な産地である理由
岡山県がマスカット・オブ・アレキサンドリアの主な産地になった理由は、その自然環境にあります。そもそもマスカット・オブ・アレキサンドリアは湿気や寒さなどに弱く、日本の気候や地質では育ちませんでした。しかし、岡山県は日照時間が長くて台風の影響が少ないことから、温室栽培が発達して日本一の産地となったのです。
栽培を成功させた人物とは
日本で最初にマスカット・オブ・アレキサンドリアの栽培を成功させたのは、岡山県の大森熊太郎氏と山内善男氏でした。播州葡萄園から苗木を持ち帰った2人は、露地栽培から始めましたが実が大きくならず、病気や害虫に苦労しました。そこで、栽培が盛んな地中海地方の環境に近づけるためにガラス温室で育てたところ、見事に成功したのです。
マスカット・オブ・アレキサンドリアの収穫時期と旬
マスカット・オブ・アレキサンドリアの収穫時期は、温室内を機械で温める加温栽培のものと無加温栽培のものとで少し違いがあります。加温栽培したものは5月下旬~8月、無加温栽培したものは9月~11月が収穫時期です。一般的には無加温栽培したものが店頭に並び、旬は9月中旬~10月ごろです。
値段が高いのはなぜ?
マスカット・オブ・アレキサンドリアの値段は、無加温栽培したもので1房3,000円~7,000円ほどです。加温栽培したものはさらに高く、1房7,000円~20,000円ほどで、ほとんどが贈答用として扱われます。このように値段が高くなるのは、栽培するのに大変な手間とコストがかかるからです。