サンパチェンスの手入れ
サンパチェンスは夏の暑さにもつよく花を咲かせますが、梅雨のようなじめじめした環境は好みません。春に植えてから1~2か月で、株も大きくなったころに大切な、切り戻し剪定などの手入れのポイントをご紹介します。
手入れ①切り戻し剪定
植え付けて2か月くらいになるとサンパチェンスは枝数もふえて、花も次々と開花する最盛期になります。株の消耗を予防して秋にたくさん花を咲かせるために、切り戻し剪定をしましょう。
切り戻し剪定の方法
- 切り戻しの時期は7月中旬までにおこないます(遅くとも8月中旬までに完了)
- 草丈を1/3~1/2くらいの高さに切り戻します
- カットする位置はわき芽のすぐ上でおこないます
- 水やりは乾いたらたっぷりと与えます
- 液体肥料を水やりの替わりに与えると株が充実します
手入れ②花が咲かないのは?
花が咲かない原因は大きくわけて3つほどあります。サンパチェンスは開花の期間が長いので、株の充実を図らないと花付きが悪くなります。
1.肥料不足
植え付け後1か月くらいから、どんどん開花し花数も多くなるのがサンパチェンスの特徴です。根張りをよくして、株の充実をうながすために追肥は欠かせません。月に1回の置き肥と、週に1~3回の液体肥料を与えると花付きがよくなります。
2.日光不足
サンパチェンスの花が多くなるにはたっぷりと太陽にあてて、株を充実させてわき芽から枝数を増やします。日当たりがあまりよくない場合は、鉢の向きを定期的に変えて日光をまんべんなく当てると改善します。
3.花がら・つぼみ摘みをしていない
花数が多いのが特徴のサンパチェンスは、よりたくさんの花を咲かせるために、花がら摘みやつぼみ摘みをします。花がら摘みは、咲き終わった花を花茎からつまむように取り除きます。つぼみ摘みは7~8月の切り戻し剪定のあとに、残っているつぼみをすべて摘みます。こうして枝数を増やすと次々と花を咲かせます。
手入れ③サンパチェンスがしおれたときは?
真夏になるとサンパチェンスは水切れをおこし、しおれて最悪の場合枯れることがあります。地植えの場合でも、日照り続きのときは注意が必要です。しおれたときも、炎天下でいきなり水やりをしないようにしましょう。鉢植えは日陰に移動してバケツやたらいに水を張り、底面吸水をさせて温度を下げながら水やりをします。
手入れ④病気と害虫
害虫の活動が活発になる時期は5~7月の春から梅雨のころです。サンパチェンスは病気や害虫の被害は少ない方ですが、風通しが悪い環境で栽培していると害虫が媒介(ばいかい)して病気になったり、花や葉の食害にあったりすることがあります。
害虫
【代表的な害虫】
アブラムシ | 葉について吸汁をする・ウィルスの媒介 |
アザミウマ | 花やつぼみについて吸汁・ウィルスの媒介 |
ホコリダニ | 小さく肉眼ではわからない(葉の奇形など) |
ハダニ | 葉から養分を吸い葉が枯れる |
コガネムシ | 葉や花の食害、幼虫は根を食べる |
バッタ類 | 葉や茎の食害 |
害虫をみつけたら早めに駆除しましょう。薬剤は使用上の注意をよく読んで、正しく使用することが大切です。
病気
【代表的な病気】
灰カビ病 | カビによる病気で葉に茶色のシミがでる |
ウィルス病 | 葉にまだら模様ができたり、葉が委縮する |
茎腐病 | 茎が茶色になり深部まで伝染して腐ったように枯れる |
病気にならないよう予防が大切です。風通しと日光をたっぷり浴びせて丈夫にさせましょう。病気を発見したら、その株から病気が広がらないように離して管理します。薬剤が効かないときは、残念ですが病気の株は廃棄する方がよいです。
ボタニ子
大切にそだてたサンパチェンスを冬越しさせましょう!
出典:写真AC