メハジキ(目弾き)とは?名前の由来・花言葉などの特徴や効能を紹介!

メハジキ(目弾き)とは?名前の由来・花言葉などの特徴や効能を紹介!

メハジキは日本では、野原や道端などで見かける山野草として知られている植物です。また中国では古い昔から漢方薬として用いられたほど、素晴らしい効能を持つ薬草でもあります。この記事では、メハジキの名前の由来や花言葉、薬草としての効能などを紹介します。

記事の目次

  1. 1.メハジキ(目弾き)の概要
  2. 2.メハジキの名前の由来
  3. 3.メハジキの特徴
  4. 4.メハジキの花言葉
  5. 5.メハジキの効能
  6. 6.まとめ

メハジキ(目弾き)の概要

出典:写真AC

メハジキ(目弾き)はシソ科の植物です。日本の植物界では道端や野原、堤防などで見られる山野草として扱われています。開花時期は夏で、7月~9月にかけて淡紅紫色の花を咲かせます。別名は「益母草(ヤクモソウ)」です。この名前は、中国の漢方において婦人病の生薬として用いられていたことに由来しています。

メハジキの基本データ

学名 Leonurus japonicus
科名 シソ科
属名 メハジキ属
別名 益母草(ヤクモソウ)
草丈・樹高 50cm~150cm
開花時期 7月~9月
花色 淡紅紫色

メハジキの名前の由来

出典:写真AC

メハジキ(目弾き)という名前は、この植物が子供の遊びに使用されていたことが由来です。昔の子供は、メハジキの茎を短く切ったものを、上下まぶたのつっかえ棒にしていました。これによって目を大きく開かせて遊んでいたのです。このことから「目(まぶた)を弾く植物」を縮めて「メハジキ(目弾き)」と呼ぶようになりました。

名前の由来になった遊びは、目を傷つけてしまう恐れがあります。絶対に止めましょう。

メハジキの特徴

特徴①茎が四角形で折れにくい

メハジキの茎は、四角形で短い毛が生えているのが大きな特徴です。性質の特徴としては、折れにくいことがあげられます。少し曲げたくらいでは折れません。まぶたのつっかえ棒にしても折れないぐらいの強度があるということですね。

特徴②根生葉と茎生葉で形状が異なる

メハジキの特徴として、根生葉(こんせいよう)と茎生葉(けいせいよう)の形が異なる点もあげられます。根生葉とは、植物の葉の形態の1種で、地上茎の基部につく葉を指します。メハジキの根生葉の形は丸く、縁に鋸歯がついているのが大きな特徴です。一方、茎につく茎生葉は細長い形状で、上に向かうほど小さくなっていきます。ちなみにメハジキの根生葉は、開花時期を迎える頃には枯れています。

根生葉は「根出葉(こんしゅつよう)」「根葉(こんよう)」とも呼ばれています。

これは根生葉の様子が、地中の根から生えているように見えるからなんだ。

特徴③すべてが薬になる

メハジキは中国では、古くから漢方に用いられてきた薬草です。薬草とされる植物は、葉や実、根など特定の部分のみを使うことが多いですが、メハジキは根、茎、種、葉、花、実、すべてを薬として利用できます。なお、メハジキを薬草として用いる場合、収穫時期は花が咲く8月です。この時期に地上部をすべて刈り取り、完全に乾燥するまで天日干しにします。

メハジキの花言葉

出典:写真AC

メハジキの花言葉は「よき願い」「心は優しい」「現実逃避」「憎悪」です。「心は優しい」は、荒れ地に咲くこともある野草でありながら、漢方薬にもなることに由来しています。花言葉で、ポジティブな意味とネガティブな意味の両方を持つ植物は少なくありませんが、メハジキの場合はかなり極端です。花言葉を使いたいときは注意しましょう。

メハジキの花言葉まとめ

  • メハジキ全般の花言葉:「よき願い」「心は優しい」「現実逃避」「憎悪」
  • 種類別・色別の花言葉はなし
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メハジキの効能

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漢方の世界では、メハジキの全草で作る生薬を益母草、種子から作った生薬を充蔚子(じゅういし)と呼んでいます。益母草は婦人病に効くとされていることから、生薬だけでなく、メハジキの別名としても使われるようになりました。しかし、メハジキの効能は婦人病だけではありません。ここからは、メハジキの効能について紹介します。

効能①婦人病

Photo bysik-life

メハジキの効能として真っ先にあげられるのは、産後の止血、月経不順、生理痛などの婦人病の治療や改善です。メハジキには収れん作用・子宮収縮作用などがあるとされ、中国の漢方では、古くから婦人病の薬として扱われていました。特に産後、子宮収縮力の弱まりや、それによって出血や腹痛が治まらない際に用いられています。

メハジキ(益母草)は、悪い血を除去して、血行を促進する効果があることから、月経不順や生理痛の改善も期待されています。

メハジキの種から作る生薬の充蔚子は、婦人病だけではなく、目の疾患の改善効果を期待されているんだよ。

ヤクモソウ(益母草)は、シソ科のメハジキなどの全草を乾燥したものです。
漢方的には、活血化瘀、調経の効能があり、婦人の様々な瘀血証(血のめぐりが悪くなった状態)に用いられます。

効能②むくみ・利尿

メハジキには、多くの有効成分が含まれています。その1つであるレオヌリンは血圧を下げ、利尿をよくする役目を担う成分です。このことから、メハジキ(益母草)はむくみの改善・解消効果を期待されています。同じく有効成分の1つであるルチンは血管強化・抗酸化作用を持ちます。このためメハジキは、腎炎によるむくみと血尿の改善薬として使用されることも多いです。

益母草は「ヤクモソウ」と読みます。シソ科のホソバメハジキやメハジキの全草です。
効能:①活血袪瘀と生新血:血分に入り瘀血を巡らせ、新血も養うという活血薬の中でも使用しやすい生薬です。そのため中医婦人科の常用薬となっています。
②利水消腫:水分を巡らせ浮腫を改善

効能番外:妊娠中の使用は厳禁

フリー写真素材ぱくたそ

メハジキは、生薬名である益母草の名前が別名に用いられるほど、婦人病に効くとされている薬草です。ただし、妊娠中の女性や月経による出血が多い時期での服用は厳禁とされています。理由はメハジキには子宮収縮作用があるといわれるからです。妊娠中や経血が多い時期に服用すれば、子宮に重大なダメージを与えてしまう恐れがあります。

本来は素晴らしい効能も、使い方によっては人体に害を与えてしまうことがあります。これはメハジキだけでなく、すべての薬草にいえることです。

メハジキに限らず、薬草を使う場合は、用法・用量をきちんと守ろうね。

まとめ

出典:写真AC

メハジキは、見た目はあまり目立たない野草ですが、実際は多くの効能を秘めた薬草です。中国では古くからその効能が注目され、婦人病の薬として用いられてきました。メハジキの効能に救われた女性は少なくないでしょう。もしも近所でメハジキを見かけたら、そんな歴史を思い起こしながら、鑑賞してみてはいかがでしょうか。

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Laylah
ライター

Laylah

バラや百合のような美しくて香り高い花も好きですが、スミレやタンポポのような野に咲く可憐で強い花も好きです。

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