えのきとは
えのきは煮物や炒めもの、和え物などに入れればしゃきしゃきとした食感を楽しめる野菜です。淡泊な味でほかの食材を邪魔しないえのきは、付け合わせに最適です。さまざまな料理に使えるえのきの基本情報からみていきましょう。
えのきの基本情報
学名 | Flammulina velutipes |
英名 | Enoki mushroom |
和名 | 榎茸、エノキタケ |
別名 | エノキダケ、ナメタケ、ナメススキ、ユキノシタ |
分類 | ハラタケ網ハラタケ目タマバリタケ科エノキタケ属 |
生息地 | 広葉樹の枯れ木や切り株に寄生する |
かさの直径 | 2~8cm |
色 | 白、茶色 |
ボタ爺
自然の中にあるえのきは茶色くて大きなカサなのじゃ。
ボタニ子
よく見る白いえのきは、工場で人工栽培しているものなんですよね。もとのエノキタケとは全然違うもやし状態で出回っているんです。
えのきの栄養
えのきにはビタミンや食物繊維など、栄養が豊富に含まれています。そのため腸内の活動を活発にし、消化を助ける効果が期待できるでしょう。また、えのきに含まれるβグルカンは免疫細胞を活性化させる効能があり、免疫力が高まるのに効果的です。
えのきの保存方法
えのきは生ものなので、保存の仕方に気をつけなければ賞味期限前に傷んでしまいます。冷凍や冷蔵、常温などさまざまな方法があります。
①常温保存
えのきは気温の高い場所では長持ちしません。そのため常温での保存の仕方は難しく、気温や湿度の高い季節は早く傷みます。えのきだけでなくきのこ類は高温多湿に弱い野菜です。賞味期限内に傷んでしまうことも多く、購入したその日のうちに腐ってしまう場合もあります。購入したらすぐに冷蔵庫の野菜室や冷凍保存をしましょう。どうしても常温で保存したい場合は乾燥させると長持ちします。
ボタ爺
調理後に余ったえのきも、常温保存では傷みやすいため野菜室で保存するのがおすすめじゃ。
②冷蔵保存
買ったばかりのえのきであれば、そのまま冷蔵庫の野菜室に入れて保存ができます。ただ、袋のままだと水滴が発生するため、あまり長持ちしません。
冷蔵保存での日持ちは2日~1週間
袋のままで冷蔵保存した場合、賞味期限は約2日~1週間ほどになります。長持ちさせたい場合は、袋から取り出して冷蔵保存をしましょう。水分がついてしまうとえのきは傷みやすいため、賞味期限前に腐る場合もあります。袋から取り出してキッチンペーパーや新聞紙などに包み、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
ボタ爺
野菜室に冷蔵保存する仕方をするときは石づきはそのままで保存するのが大切じゃ。
ボタニ子
野菜室に立てて保存しても、賞味期限内に傷む場合もあるので早めに食べましょう。
③冷凍保存
えのきは冷凍にして保存するのもおすすめです。冷凍保存をすると長持ちするため、大量に購入して保存しておけば、いつでもえのきを使えます。適切な下ごしらえをして、えのきを長持ちさせましょう。
ほぐして冷凍する
えのきを洗わずに石づきをとり、少しほぐしてから食品の保存袋やタッパーなどに入れます。冷凍庫にいれて少し時間がたったら、塊にならないようにほぐしましょう。汚れが気になるときは、キッチンペーパーで拭き取る程度にし水洗いはしません。
ボタ爺
冷凍したえのきは生なので加熱をしなければいかん。あまり加熱しすぎると旨みが減ってしまうためやりすぎに要注意じゃ。
ボタニ子
えのきは加熱すればすぐ火が通るので、調理の最後の仕上げに入れるのがおすすめですよ。
刻んで保存する
そのまま保存すれば鍋の具材などに使えますが、刻みえのきにすればさらに食べやすく使いやすいです。大量のえのきを刻みえのきにすれば、炊き込みご飯などにも活用が可能です。下ごしらえは簡単で、石づきをとったえのきをみじん切りにしてから、タッパーや食品の保存袋にいれて保存します。
ボタ爺
みじん切りにすれば、ダイエット効果に期待ができるキノコキトサンという成分が倍増するので、おすすめの冷凍方法じゃ。
ボタニ子
刻んだえのきの保存期間は1ヶ月くらいなのでいつでも使えますよ。使うときはそのまま2分ほど加熱しましょう。
煮込んで保存する
えのきを煮込んでから冷凍する方法もおすすめです。煮込んだえのきを氷らせたものをえのき氷といい、えのきの栄養がたっぷりと含まれています。また、毎日手軽にえのきの栄養を摂取できるためおすすめの冷凍方法です。
【氷えのきの作り方】
- えのきの石づきを切り落とす
- バラバラにしてほぐす
- ミキサーでペースト状にする
- 煮立った鍋にえのきペーストをいれ1時間ほど煮込む
- 製氷皿やタッパーに入れて冷凍させる
ボタ爺
できあがったえのき氷は製氷皿から取り出しそのまま味噌汁や煮物、スープなどにぽんと入れれば使えるのじゃ。
ボタニ子
えのき氷の保存期間は約2ヶ月と通常の冷凍での保存期間より少し長めで、とっても便利なのでおすすめですよ。
冷凍保存の日持ちは1ヶ月
えのき氷以外の冷凍保存の日持ちは約1ヶ月です。冷蔵庫の野菜室では2日~1週間の保存期間なので、大量にえのきが手に入ったら冷凍庫での保存が安心でしょう。さまざまな冷凍保存の仕方があるため、用途に応じて方法を変えて使えば便利です。時間のないときにも栄養たっぷりのえのきがさっと使えますよ。
ボタ爺
冷凍保存するときは洗わずに入れるのがコツじゃ。また1時間ほどしたら、えのきを混ぜてほぐすと料理に使いやすいぞ。
ボタニ子
下ごしらえも簡単ですし、料理の残りのえのきもこの方法で冷凍できますね。使うときは解凍せずそのまま使いましょう。
④干しえのきのにして保存
えのきを気温が高く湿度が低い日に干して乾燥させれば、干しえのきができます。正しく保存すれば、常温でも長く保存できます。冷凍や冷蔵よりも長持ちする保存方法で、さまざまな料理に活用できて便利です。
干しえのきの作り方
干しえのきの作り方はとても簡単です。えのきを購入したら、まず石づきを切断しましょう。あまりばらばらにせずに子房にしてわけたら、気温が高めの日の風通しがよい場所に干します。早ければ2~3時間で完成しますが、全体をしっかりと乾燥させたい場合は2~3日は干しましょう。
干しえのきの日持ちは半年
干しえのきの保存期間はかなり長く、半年ほども日持ちします。もともと安くて家計に嬉しいえのきが干すことで長持ちし、安定した栄養素を摂取できるなどいいことづくめです。
干しえのきのメリットは?
えのきを干すことで得られるメリットは数多くありますが、まずは旨み成分のアップです。食材を干すとさまざまな栄養素がアップしますが、えのきの場合は旨みが格段にあがります。また食感にも変化があり、コリッとした歯ごたえのある味わいを楽しめます。
ボタ爺
干しえのきを調理する場合は、10分~20分ほど水で戻してから使うのがおすすめじゃ。
ボタニ子
水から戻したら加熱調理しても大丈夫ですよ。いろいろな調理で楽しみましょう。
出典:写真AC