もやしの栄養価を逃さない食べ方【下準備と調理法】
もやしは栄養価の高い野菜ですが、食べ方によってはせっかくの栄養分を逃がすことがあり注意が必要です。栄養価を逃さない食べ方といっても難しくなく、簡単な下準備や調理方法を知っておくだけで摂取率がぐんと上がります。
①洗わない
もやしに含まれる栄養素の中には水に溶けやすいものがあるため、基本的には水洗いせずに調理します。もやしは清潔な水と原料である豆の栄養だけで育つ野菜であり、洗わなくても特に問題なく使えます。ただし生で食べる場合や少し臭うとき、若干のぬめりを感じる場合は、菌などを取り除くためにも軽く水洗いしてから使いましょう。
食中毒は大丈夫なのか
もやしは基本的には水洗いしなくても大丈夫な野菜ですが、雑菌が繁殖しないわけではないので気を付けましょう。火を通すのであれば特に気にすることはありませんが、生で調理する場合には変色や異臭がないか確認し、しっかりと水洗いしてください。食中毒は嘔吐や下痢を引き起こし栄養失調にもつながるため注意が必要です。
ボタ爺
②茹でる時間は短く
もやしは長時間茹でるとビタミンや葉酸など水に溶けやすく熱に弱い栄養素の含有量が下がってしまうこともあり、茹でる場合は短時間で手早く済ませます。茹でる時間はシャキシャキとした歯ごたえを残したい場合は30秒~40秒、しっかりめに火を通したいときは強めの中火で1分ほどを目安に調整しましょう。
③加熱はレンジで
レンジで加熱すると茹でる場合と違って栄養素が水に溶けだす心配がなく、効率的に栄養を摂取できます。また湯を沸かす必要がないので光熱費や時間の節約にもなっておすすめです。耐熱容器にもやしをいれてラップをかけずにレンジに入れます。加熱時間はもやし100gにつき1分半を目安にしましょう。
④相性のよい食材とあわせて
動物性タンパク質やβカロテンなど、もやしにはない栄養素が含まれている食材と組み合わせることで栄養価がアップします。動物性たんぱく質は肉類や卵、乳製品など、βカロテンはニラ、にんじん、ホウレンソウなどに多く含まれます。また、もやしに含まれるビタミンCの働きをよくするビタミンEが含まれるカボチャや紫蘇、ツナ缶などをあわせるのもおすすめです。
ボタニ子
栄養失調気味の人はもやしと相性のよい食材を一緒にたくさん取り入れるとよさそうだね!
⑤ゆで汁ごと調理
もやしをどうしても茹でて食べたいのなら茹で汁ごと調理しましょう。水に溶けだした栄養素も茹で汁ごと調理することで余すことなくいただけます。いろいろな調理法がありますが、みそ汁やスープ、鍋ものにするのが手軽です。インスタントラーメンを作る際に麺と一緒に茹でると時短にもなり栄養もプラスできておすすめです。
もやしの栄養価を逃さない食べ方【おすすめレシピ】
もやしのレシピはたくさんありますが、相性のよい食材とあわせた調理法がおすすめです。カロリーは控えめで栄養が摂れるもやしは、おいしく健康維持できるすごい存在です。手軽で作りやすいレシピを4つご紹介するのでぜひ気軽に試してみてください。
①もやしの肉巻き
材料(2人前)
豚バラ肉(スライス)150g
もやし100g
片栗粉大さじ1
(A)みりん大さじ2
(A)料理酒大さじ2
(A)しょうゆ大さじ1
サラダ油小さじ1
白いりごま適量
作り方
- 豚バラ肉を広げてもやしを適量のせてまき片栗粉をまぶす
- 熱したフライパンに油をひき1の巻き終わりを下にして並べる
- 中火で焼き色がつくまで焼く
- ひっくり返して反対側にも焼き色がつくまで焼く
- (A)を入れてからめる
- お好みで白いりごまをかける
作るときのポイント
- 巻き終わりを下にすることで崩れにくくなる
- 工程3で触りすぎると崩れるためあまり触らない
- 脂肪分の少ない豚肉に変えるとカロリーが抑えられる
②もやしとたまごのスープ
材料(2人分)
もやし1つかみ位
卵(4人分くらいまで)1個
水約500ml
☆鶏がらスープの素小さじ2
☆しょうゆ小さじ1/2
☆塩・胡椒適宜
片栗粉大さじ1
作り方
- 小鍋に水を入れて火にかける
- 沸騰したらもやしを入れる
- ☆を入れて軽くかき混ぜる
- 倍量の水で溶いた片栗粉をかき混ぜながらゆっくり加える
- 溶き卵を流し入れて完成
作るときのポイント
- 卵は菜ばしに伝わせあまり触らないとふわふわに仕上がる
- 片栗粉はだまにならないようにゆっくりと入れる
- たまごともやしだけなので高タンパク低カロリーに仕上がる
③もやしと緑黄色野菜の炒め物
材料(3人分)
- もやし200g
- ほうれん草150g
- ウインナー3本
- たまご2個
- ☆鶏がらスープの素小さじ1
- ☆塩・こしょう少々
- ☆ガーリックパウダー少々
- しょうゆ小さじ1/2~1
- サラダ油適量
作り方
- ウインナーを細切りにする
- ほうれん草は硬めに茹で水気を絞って4cm幅に切る
- フライパンを熱して油をひきたまごを炒めて取り出す
- フライパンに油を少し足して1を入れ1分ほど炒める
- もやしと2を加えて軽く炒め☆で調味する
- たまごを戻して軽く炒め合わせる
作るときのポイント
- 野菜の食感を残すためにも手早く炒める
- にんじんやパプリカなどほかの緑黄色野菜を使うのもおすすめ
④ニラともやしのナムル
材料(2人分)
もやし1袋
ニラもしくはほうれん草1/2袋
人参4cm
Aごま油大さじ1
A白いりごま小さじ2
A醤油小さじ1
A顆粒鶏ガラ小さじ1
A砂糖小さじ1
作り方
- 人参は皮をむき千切りに、ニラは4cm幅に切る
- 1を耐熱容器に入れてラップをして1分半加熱する
- 別の耐熱容器にもやしを入れて3分加熱する
- 2と3を冷まし絞って水気を取る
- ボウルに4とAを入れてよく混ぜ合わせる
つくるときのポイント
- レンジだけで作れるため時短になる
- 水っぽくならないように水気はよく切る
- 火傷しないためにも冷めてから絞る
栄養ないは嘘!栄養価の高いもやしをおいしく食べよう
もやしは安くてカロリーが低く、栄養価が高くたくさんの効能を持つ優秀な野菜です。食料が豊富な現代でも食事の偏りや間違えた食べ方によって栄養失調を引き起こすことは珍しくありません。栄養失調や体の不調を起こしにくくするためにも、栄養価が高いもやしとさまざまなほかの食材を一緒に調理してみましょう。ぜひ好みの調理法でもやしをおいしく食べてみてくださいね。
せっかく食べたのに栄養失調につながっては残念すぎるのう。栄養失調を防ぐためにも扱いには注意じゃ!