猛毒トリカブトに要注意!
ニリンソウについて一番気をつけなければいけないことは、葉が猛毒を持つトリカブトとそっくりだということです。トリカブトは、アコニチンやメサコニチンなど、多くの毒性の強い成分を含んでおり、古くから危険な植物であると知られてきました。しかし、花の様子はニリンソウとは違い、紫色で筒状の花をつけます。
誤食事故が絶えない
今年もご一緒に〜
— スーさん (@suusan_b) May 4, 2019
トリカブトは若干 伸びてますけど、小さいトリカブトだとわかりずらいですね〜 #yokote #山菜 #毒草 pic.twitter.com/jXpIQQp3GN
ニリンソウとトリカブトの葉を見分ける方法はいくつかあります。しかし、どれも決定的なものではありません。また同じキンポウゲ科ということもあり、同じ環境で混生して生えていることもよくあります。そのため、山菜採りのシーズンになると、毎年のように誤飲事故のニュースが流れます。
花がついているものが確実
ニリンソウとトリカブトを間違えない一番の方法は、花がついている株だけを選んで採ることです。ニリンソウは白かピンクの五枚の花びらをつけるのに対し、トリカブトは紫色の筒状の花をつけます。どちらも群生するので、白い花のついているものだけを慎重に選んで、一株ずつ摘むことが大切です。
ニリンソウの見分け方
ニリンソウが属するキンポウゲ科には、多くの種類の植物が属しています。特に、アネモネやクリスマスローズなど、園芸用としても人気の美しい花が特徴としてあげられます。また、トリカブトをはじめとして、似ている花も多いため、違いを見分けることが難しい科でもあります。
イチリンソウとの見分け方
イチリンソウは、ニリンソウとよく似た花です。名前の通り、基本的に一つの茎には一輪しか花をつけません。ニリンソウによく似た白い花をつけますが、花の大きさはニリンソウの倍ほどにもなります。また、葉の切れ込みがニリンソウより深く、さらには寒さに弱くて花期が短いという特徴もあります。
サンリンソウとの見分け方
サンリンソウかな。 https://t.co/PCorZJWi1I pic.twitter.com/5fuU5RAtXS
— 宮崎薫 (@kaoruguide) June 10, 2017
サンリンソウもまた、イチリンソウやニリンソウにそっくりな花をつけます。こちらも、一本の茎に3つの花をつけることが多いことから、その名がつけられました。ニリンソウとの大きな違いは、葉柄があることです。茎から直接葉が生えているものがニリンソウ、葉柄を挟んで葉が生えているのがサンリンソウです。
名前だけ似ているクリンソウ
キンポウゲ科イチリンソウ属には、イチリンソウ・ニリンソウ・サンリンソウと、見た目も名前もよく似た花がそろっています。一方、クリンソウというよく似た名前の花も存在します。しかしこちらは、サクラソウ科サクラソウ属と全く別の花です。花期こそニリンソウとほぼ同じですが、濃いピンク色のまとまった花をつけます。
ボタニ子
ニリンソウにはたくさんの仲間がいるのね。あれ?でも、なんでこんなに注意して見分けないといけないのかな?
ボタ爺
それはな、ニリンソウは美味しい山菜だからじゃよ。次のページで見てみようか。
出典:写真AC