ヤマアジサイの剪定方法
ヤマアジサイは剪定の時期や方法を間違えると翌年の花が咲きません。アジサイは西洋アジサイもヤマアジサイも花が退色し枯れてしまっても散らず、そのまま茎に残る特徴があります。ヤマアジサイは装飾花が下を向き、色も悪くなったら翌年の花のために剪定をしましょう。
ヤマアジサイの花芽
ヤマアジサイは花のすぐ下の葉の根元には芽が作られません。今年、花が咲いた枝に来年の花が咲くので、8月後半以降に剪定してしまうと花芽を切ってしまいます。株は元気なのに花が咲かない場合は剪定時期を間違って花芽を切ってしまっている可能性があります。
ヤマアジサイの剪定位置
花後
ヤマアジサイは装飾花が傷んできたら、花のすぐ下にある一対の葉の下で花柄摘み(剪定)します。株の丈を低くしたい場合はそれより下の葉の上で剪定してもよいでしょう。今年、根元から伸びた茎は全体のバランスを見ながら、根元から剪定します。今年、花の咲いた枝に来年の花が咲くので、剪定しても来年の花は楽しめます。
株の整理
ヤマアジサイは今年咲いた枝に来年の花が咲くため、枝が伸びて樹形が崩れます。数年に1度は大きく剪定し、樹形を整えるとよいでしょう。その場合剪定する場所は、木質化している株元に芽あたりを見つけて、その上を剪定します。ただし、ここから伸びた枝には次の花芽は付きません。バランスを見ながら剪定しましょう。
ヤマアジサイの増やし方
ヤマアジサイを育てるには剪定が不可欠です。剪定した枝を利用してヤマアジサイは簡単に増やせます。ヤマアジサイの増やし方をご紹介します。
挿し木による増やし方
ヤマアジサイは挿し木で簡単に増やすことができます。挿し木ができる時期は2回あります。1回目は3月〜4月に前年の枝を剪定し挿し穂にする春挿し、2回目は6月ごろに今年伸びた枝を剪定し挿し穂にする夏挿しです。花後剪定した枝でもよいでしょう。どの場合もしっかりとした枝を選んで挿し穂にしましょう。挿し穂は10cm程度の長さで、土に挿す先端は斜めにカットし、メネデールに浸してから挿すと発根しやすくなります。
株分けによる増やし方
ヤマアジサイは株分けで増やすことができます。株が大きくなりすぎたときに掘り上げて株分けをします。花後に花柄を切り取るときや、2月〜3月の休眠期に行いましょう。小さく分けすぎるとその年は花が咲かなかったり、株が弱るので気をつけましょう。
まとめ
ヤマアジサイは西洋アジサイより小さいけれど、花色や装飾花のバリエーションが豊富な美しい花です。育て方も簡単で庭の少し日当たりの悪い場所でも花を咲かせます。鉢植えや寄せ植えにも向いています。5月ごろに園芸店でさまざまな品種が販売されるので、お気に入りのヤマアジサイを見つけてみるのも楽しいでしょう。
画像:筆者作成