おすすめの下草③ギボウシ(擬宝珠)
ギボウシは古くから日本に自生していた宿根草です。このため日本の気候と相性がよく、栽培に手間がかかりません。種類が豊富で、品種によって葉の色や形、大きさにかなりの差があります。品種は好みや植えるスペースで選びましょう。初夏~夏にかけて咲かせる花も美しいです。このように長所が多いため、ガーデニングの世界では「パーフェクトプランツ」と呼ばれています。
冬季は地上部が枯れる
ギボウシを下草として植える場合、注意すべき点が1つあります。それはギボウシは宿根草のため、冬になると地上部が枯れてしまうことです。シンボルツリーの足元にギボウシだけを植えていると、冬の間は地面がむき出しになってしまいます。ギボウシ以外にも、常緑性の下草を植えて、冬の間も地面を覆い隠しましょう。
相性のよいシンボルツリー
ギボウシは非常に丈夫な植物ですが、葉焼けしやすいため、半日陰で栽培するのが基本です。このため下草として植える場合も、半日陰でも育つシンボルツリーが適しています。特に耐陰性と耐寒性が強く、シェードガーデンにも利用できるソヨゴがおすすめです。
ソヨゴは繊細な雰囲気と、丈夫で育てやすいことから、近年シンボルツリーとしての人気が高まっているんだ。
ギボウシなど宿根草を下草に使う場合は、常緑性の下草を一緒に植えて、冬の間も庭木の足元が寂しくならないようにしましょう。
おすすめの下草④ハツユキカズラ(初雪蔓)
ハツユキカズラは、テイカカズラ(定家蔓)というつる性植物の園芸品種です。新芽のときはピンク、成長すると緑に白の斑模様が入るなど、成長するごとに色が異なるのが大きな特徴です。「ハツユキカズラ(初雪蔓)」という名前の意味も、成長過程で白い斑模様が入る葉色が、真っ白な初雪が積もっていく様子を思わせることに由来しています。
つる性植物のハツユキカズラは、寄せ植えやハンギングバスケットにするのも、栽培方法としておすすめですよ。
常緑性だが紅葉する
ハツユキカズラは常緑性ですが、冬になると濃いピンク色に染まる性質を持っています。ただし、きれいな紅葉を見るためには、ある程度日の当たる場所で育てることが重要です。ハツユキカズラは日光が足りないと、葉色が悪くなってしまいます。大きな特徴である白い斑模様も、やはり日照不足ではきれいに出ないため注意しましょう。
日照不足だと葉色がきれいに出ないハツユキカズラだけど、真夏の直射日光は葉焼けしてしまうから注意しようね。
ハツユキカズラは日陰でも育ちます。しかし斑入りのきれいな葉や紅葉を楽しみたいなら、明るめの半日陰で育てるのがおすすめです。
相性のよいシンボルツリー
ハツユキカズラは、ほとんどのシンボルツリーと問題なく組み合わせられます。おすすめは、オリーブやシマトネリコなどの洋風ガーデンに似合うシンボルツリーです。斑入りの葉を特徴とするハツユキカズラのスタイリッシュな雰囲気は、洋風の庭によくあいます。新芽や紅葉で見せるピンクに染まった鮮やかな葉も、よく映えるでしょう。
まとめ
下草はシンボルツリーを引き立てるだけでなく、土の乾燥防止や雑草の防除など重要な役割も担っています。下草の選び方も、美しいガーデンづくりの重要な要素であるといえるでしょう。つくりたい庭にふさわしい下草を選んで、理想の庭の実現に役立ててくださいね。
ギボウシは古くから観賞用として親しまれてきました。ガーデニング初心者にもおすすめの植物として紹介されています。