和モダンな庭にあう植物って?おしゃれな植栽アイデアもご紹介

和モダンな庭にあう植物って?おしゃれな植栽アイデアもご紹介

和モダンの庭とは、和風と現代風を融合した新しいタイプの庭のことです。和風庭園とは異なり、決められた形式がないため、植物選びさえ間違わなければ初心者でも簡単に庭作りを楽しめます。今回は和モダンにあう庭木や花などの植物の種類や、おすすめの植栽方法をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.和モダンな庭とは
  2. 2.和モダンな庭にあう植物【庭木】
  3. 3.和モダンの庭にあう植物【下草と低木】
  4. 4.和モダンの庭にあう植物【草花】
  5. 5.和モダンの庭のおしゃれな植栽アイデア
  6. 6.和モダンのおしゃれな庭の作り方のポイント
  7. 7.植物を上手に使って和モダンの庭作りを楽しもう!

和モダンな庭とは

出典:写真AC

和モダンな庭とは、日本庭園のような和風デザインを中心に、現代風なテイストを取り入れながら作り上げる「現代和風」の庭のことです。西洋風の建物やインテリアが増えているため、庭だけを和風にするとどうしても浮いてしまいます。和と洋を上手に組み合わせた「和モダン」を取り入れることで、現代の住宅にマッチした庭作りが実現します。

ボタニ子

ボタニ子

和モダンの庭を作るときは、高木や低木などの「庭木」、背丈の低い「下草」、宿根草などの「花」をあわせて植えることが多いよ!

和モダンな庭と和風庭園の違い

出典:写真AC

和風庭園と和モダンの庭は「和の庭」という点では同じですが、使用するアイテムや植物の種類、配置の方法などが大きく異なります。和風庭園にはさまざまな様式があり、どの庭作りにも「石」「木」「水」の並びが重要になります。和モダンの庭には特に様式はなく、のびのびと自由に作れるのが魅力です。

和風庭園とは

出典:写真AC

和風庭園とは、池を中心に土地の起伏を生かした小高い山、庭石、草木で構成される日本の伝統的な庭園のことをさします。庭園内には東屋(あずまや)や灯篭(とうろう)、茶室などの日本古来のものを取り入れたり、枯山水(かれさんすい)と呼ばれる技法を用いたりと、端々に日本文化を感じさせてくれる作りになっています。

和モダンな庭にあう植物【庭木】

①イロハモミジ

Photo by harum.koh

イロハモミジとは、ムクロジ科カエデ属の落葉広葉樹です。葉が7つに大きく裂けることから「いろはにほへと」の7文字をあてて「イロハモミジ」と名付けられました。日本のあちこちで見られるイロハモミジは、和の庭にピッタリです。新緑~紅葉まで長く楽しめるため、庭木に好んでよく使われます。

植栽時のポイント

  • 湿気があり、適度に日の当たる場所を好む
  • 樹高は約5m~30m
  • 成長が早く巨木になりやすいため、ある程度のスペースが必要
  • 剪定が苦手

②ヤマボウシ

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

ヤマボウシとは、ミズキ科ヤマボウシ属の落葉高木です。春には萌黄色(もえぎいろ)の新緑、夏には鮮やかな濃い緑色の葉や白い花、秋には紅葉を楽しめるのが魅力です。ヤマボウシは品種が多く、種類によって葉の模様や花の色が変わります。管理の手間がかからない植物なので、おしゃれな庭木として、あるいは記念樹としても人気です。

植栽時のポイント

  • 日光を好むが、西日や夏の直射日光は苦手
  • 自然樹形で整うため、剪定はしなくてよい
  • 樹高は約10m~15m
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ヤマボウシは日本の風土にあった育てやすい樹木です。自然な樹形、白い花と食用できる実、紅葉を楽しめます。品種改良された紅色の花、斑入りの葉、常緑性の種類も人気です。ヤマボウシは自然に樹形が整うため剪定は不要とされていますが、場合によっては剪定が必要です。

③クロチク

出典:写真AC

クロチクとは、イネ科マダケ属の竹類に分類される植物です。漢字で「黒竹」と書くように、幹の部分が黒いのが特徴です。幹の直径は2~3cmと細身で、竹の中でも育てやすい品種のため、和風テイストの庭木としてよく使われます。幹の黒と葉の緑色のコントラストが映え、1本でも数本連なるように植えてもおしゃれです。

植栽時のポイント

  • 日当たり、水はけ、水持ちのよい環境を好む
  • 若竹は緑色をしており、2年ほど経つと幹が黒くなる
  • 樹高は約3m~5m
  • 60年~120年周期で花を咲かせる
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黒竹を知っていますか?葉は鮮やかな緑で、幹は名前にあるように黒く小ぶりの竹です。和モダンな雰囲気で、ガーデニングや鉢植えとして人気があります。また黒竹の民芸品や室内装飾は昔から用いられていました。黒竹の鉢植えでの植え替えや増やし方など中心に紹介します。

④ソヨゴ

Photo by harum.koh

ソヨゴは、モチノキ科モチノキ属の枝ぶりが魅力的な常緑樹です。青々とした艶やかな緑色の葉は一年中、夏には4mmほどの小さな白い花を、秋にはコロンと丸い赤い実を楽しめます。成長がゆっくりで限られたスペースでも問題なく育ち、手入れが簡単なので庭木におすすめです。日本原産なこともあり、特に和風の庭との相性は抜群です。

植栽時のポイント

  • 乾燥や西日が苦手なので、半日陰で管理する
  • 根の張りが浅いため、深めに植え付ける
  • 樹高は約5m~15m
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建物のシンボルツリーとして注目されているソヨゴは、育て方や手入れが簡単なため、初心者にもおすすめの植物です。鉢植えでも栽培できるうえに小さな花や実がつくことから、ガーデニングにも人気があるソヨゴの育て方や管理方法をわかりやすく解説します。

和モダンの庭にあう植物【下草と低木】

①タマリュウ

タマリュウは、キジカクシ科・ジャノヒゲ属の多年草です。リュウノヒゲの中でも葉が短めの品種を掛け合わせて作られた小型種です。細長い葉と、夏に咲く小さくて白い花、冬につける青紫色の艶やかな実が特徴で、ガーデニングやグランドカバーとしても人気があります。耐陰性が強く、庭木の周りに植えるのにおすすめです。

植栽時のポイント

  • 日向でも日陰でもよく育つ
  • たくさん植えるときは、株間を10cm~15cm空ける
  • だんだんと茂っていくため、数年経ったら刈込みや刈り戻しが必要
  • 草丈は約5cm~15cm
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タマリュウは、どんな場所でも育てることができ冬でも枯れず踏みつけにも強い丈夫な植物なので、駐車場の目路や庭など芝生の代わりとしてグランドカバーにもよく利用されています。そんなタマリュウを枯らさず上手に育てる方法や増やし方を解説していきます。

②セキショウ

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セキショウは、ショウブ科ショウブ属の多年草です。ショウブよりは小ぶりで、放射状に生える深緑色の葉と夏に咲く淡い黄色の細長い花が特徴です。丈夫で手間がかからず日陰でも育つため、庭木の根元に植えるのに向いています。セキショウは東北以南の東アジアに自生する植物であり、和のテイストを取り入れたいときにおすすめです。

植栽時のポイント

  • 湿地であれば、日向でも日陰でもよく育つ
  • 乾燥を嫌うため、水辺でない限りは適度な水やりが必要
  • 草丈は約30cm~50cm

③ギボウシ

Photo byHans

ギボウシとは、キジカクシ科ギボウシ属の多年草です。存在感のある日陰向きの植物で、主に下草に使用されますが、夏に咲く白や紫の花は「和風の庭にあう花」としても人気があります。葉は根元にまとまった状態でつき、園芸品種によって「光沢があるもの」「班入りのもの」「しわのよるもの」「白い粉を帯びるもの」などさまざまです。

植栽時のポイント

  • 明るい日陰か午後だけ日陰になる場所で管理する
  • 乾燥は苦手なので、状態を見て水やりが必要
  • 草丈は約15cm~200cm
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ギボウシの育て方!気をつけたい育てる場所や水やりのポイントを解説
ギボウシは、古くから日本で栽培されてきた歴史を持つ植物です。花も葉も美しく、丈夫で育て方も簡単で育てやすいことから、海外でも高い人気を誇っています。この記事ではギボウシの特徴や代表的品種、育て方のポイントや増やし方について紹介します。

④ヒイラギナンテン

出典:写真AC

ヒイラギナンテンは、メギ科メギ属の常緑低木です。艶のある深緑色の葉だけでなく、春には長い花穂に黄色い花を咲かせ、初夏にはかわいらしい青色の実をつけるなど、四季を感じさせてくれる魅力的な植物です。日向に植えて冬の寒さに当てると紅葉も楽しめることから、おしゃれな下草としてとても人気があります。

植栽時のポイント

  • 日陰に強いが半日陰を好む
  • 直射日光が当たりすぎると葉の色が悪くなる
  • 刈り込みなどの手入れは不要
  • 樹高は約1.5m~2m
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ヒイラギナンテンの育て方!剪定方法や栽培管理のコツを詳しく解説!
和風の庭にも洋風の庭にもマッチする優秀なヒイラギナンテン。成長が遅いため、育て方は難しくありません。秋になると真っ赤に染まる葉が美しく、落葉もしないため1年を通して楽しめます。剪定など、上手なヒイラギナンテンの育て方について詳しくご紹介します。

和モダンの庭にあう植物【草花】

①ラナンキュラス

Photo byCouleur

ラナンキュラスとは、キンポウゲ科キンポウゲ属の宿根草です。花びらが幾重にも重なった大ぶりの花が特徴のラナンキュラスは、和風の庭にあう花の代表的存在です。園芸品種が非常に多く、咲き方も「フリンジ咲き」「ピオニー咲き」「カール咲き」などさまざまなものがあります。多少の手入れは必要ですが、育て方はむずかしくありません。

植栽時のポイント

  • 耐寒性は普通なので、北風の当たらない日向で管理する
  • 霜が降りるときは、マルチングなどで防寒が必要
  • 葉が茂り過ぎたら、通気性確保のため剪定する
  • 酸性土壌が苦手なため、植え付け時は中和が必要
  • 草丈は約30cm~50cm
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華麗な美しさが目を惹くラナンキュラスは、結婚式のブーケや贈り物の花束としても人気が高いです。ガーデニングでも育て方が比較的簡単であることから人気を集めています。今回はラナンキュラスの基礎知識や育て方のポイント、増やし方などをまとめました。

②ヤブラン

出典:写真AC

ヤブランは、キジカクシ科ヤブラン属の多年草です。一年をとおして草姿を保ちやすく、管理の手がかからないので、古くから庭作りの材料に使われています。品種は多いですが、日本で人気なのは、夏に咲く紫色の花と黄色い縦じまの葉が特徴の班入りヤブランです。耐寒性・耐暑性に優れ、和のテイストをかね備えているため、和モダンの庭作りにピッタリです。

植栽時のポイント

  • 日向でも日陰で育つが、日光に当たると花つきがよくなる
  • 乾燥や長雨にも強い
  • 庭植えの場合、ほとんど肥料を与える必要がない
  • 草丈は約20cm~40cm
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ヤブランは「リリオペ」という別名でも流通している、日本や東アジアが原産の多年草です。園芸品種が多く出回っており、寄せ植えやグランドカバーなど、さまざまな育て方ができます。そんなヤブランの上手な育て方や、株分けでの増やし方をみていきましょう。

③オキザリス

Photo by NakaoSodanshitsu

オキザリスとはカタバミ科カタバミ属の植物で、「低木タイプ」「宿根草タイプ」などがあります。品種が非常に多く、花色や咲き方、咲く時期、大きさなどはさまざまです。花は夜間や雨の日には閉じ、日差しを受けると開きます。一輪咲いてもかわいらしいですが、満開に咲き誇る姿はとても見ごたえがあっておすすめです。

植栽時のポイント

  • 半耐寒性の宿根草タイプが多く、日当たりのよい温暖な環境を好む
  • 水やりは成長期にはたっぷり、休眠時は与えないようにする
  • 自然に分球して増えるため、増え過ぎたら株分けなどで対応する
  • 草丈は約5cm~30cm
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オキザリスはカタバミ科に分類されており、世界中に800〜850種類もの品種が分布しています。育て方も簡単で、花壇の寄せ植えやグラウンドカバーなどに利用されている球根植物です。そんなオキザリスの特徴や育て方、分球での増やし方などを詳しく紹介します。

④アスチルベ

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アスチルベは、ユキノシタ科アスチルベ属の多年草です。円すい形に咲く綿あめのようなフワフワとした花姿が特徴で、梅雨の長雨にあたっても枯れることなく咲き続ける初夏におすすめの植物です。見た目が華やかなので、シンプルな低木や下草とよくあいます。品種は25種類ほどありますが、ほとんどのものが丈夫で育てやすいです。

植栽時のポイント

  • 夏の高温が苦手なので、半日陰での管理がおすすめ
  • 乾燥を嫌うため水やりに注意し、ひどい場合は株元をマルチングして保護する
  • 草丈は約20cm~80cm
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アスチルベは春から初夏に見ごろを迎える草花です。育て方も比較的簡単で、梅雨にも美しい花を咲かせます。耐乾性に乏しく開花期の水切れは葉や花が枯れる可能性があり水やりに注意が必要です。アスチルベの植え付け・植え替えなど育て方を詳しく紹介します。
ボタニ子

ボタニ子

次は、和モダンの庭のおしゃれな植栽アイデアを紹介していくよ!

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和モダンの庭のおしゃれな植栽アイデア

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