玄米コーヒーとは？その味や効能と、上手な作り方・飲み方をご紹介！

玄米コーヒーとは、玄米を黒くなるまで炒って黒焼きにし、粉にしたものを、お湯で溶くなどしてコーヒーそっくりの飲み物にしたものです。原料は玄米のみで、コーヒー豆は使われていません。香ばしい風味を持ち、ノンカフェイン飲料として、またデトックス効果が期待できる健康飲料として注目を浴びています。

まず、玄米コーヒーの原料となる玄米について、成分や効能を見てみましょう。

玄米とは、稲モミからモミ殻を取り除いただけのものです。玄米から胚乳やヌカ層を取りのぞいて精白したものが、ふだん私達が食べる白米です。白米は、精白される過程で多くの栄養素を失ってしまいます。その点、玄米は、お米本来の栄養をたっぷり残しているのです。

玄米と白米はほぼ同じカロリーですが、玄米のほうには発芽のための栄養が数多く詰まっており、完全栄養食といわれています。栄養の差を白米と比較してみましょう。

ビタミンB1は、糖質をエネルギー変換するときに必要となるビタミンです。ビタミンB1が不足すると脚気などの障害を引き起こします。玄米から白米を食べるようになった江戸時代、白米の普及で脚気が流行り、「江戸患い」と呼ばれたのは有名な話ですね。このビタミンB1が、玄米には白米の約8倍含まれています。

食物繊維は、体の中に入っても消化・吸収されずに、便秘解消や整腸効果、さらには血糖値の上昇の抑制、コレステロールの吸収を抑制するなどの、多くの効果を持つことが明らかになってきました。デトックス効果もあり、毎日摂取することが望ましい食物繊維ですが、日本人の食物繊維の摂取量は年々減少し、ほとんどの日本人に不足しているといわれています。玄米には、食物繊維が白米の約4倍含まれています。

玄米に含まれるフィチンは、体内に入るとフィチン酸となり、体内の有害物質と結合して外に排出する働きをしてくれます。玄米がデトックスフードと呼ばれる所以です。玄米にはフィチンが白米の約200倍含まれます。

ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、不足すると血行が悪くなり、シミやシワができやすくなります。美容と健康のために積極的にとりたい栄養素ですね。白米にはビタミンEはほんのわずかしか含まれませんが、玄米には白米の約6.5倍のビタミンEが含まれます。

このほかにも、玄米にはカリウム、ナイアシン、カルシウムなどの栄養素が白米の何倍も含まれています。また、自律神経のバランスを整えるGABAや、メタボ予防に効果があるγオリザノールといった機能性成分が含まれていることも明らかになってきました。最近では、GI値が低いダイエットに効果的な食品としても注目されています。

玄米には多くの栄養素が詰まっているため期待される効能も多岐にわたります。

• 便秘改善
• デトックス効果
• 血糖値のコントロール
• 老化防止
• 生活習慣病の予防
• ダイエット
• メタボリックシンドロームの予防

これだけの効能がある玄米ですから、健康と美容のためにぜひとも毎日の食事に取り入れたいものですね。では、玄米ご飯ではなく、玄米コーヒーをおすすめする理由は何でしょうか。

健康と美容に役立つ栄養素がいっぱいに詰まった玄米コーヒーですが、おすすめする理由は栄養効果だけではありません。毎日の生活に取り入れやすい手軽さ、消化吸収の良さ、老若男女におすすめできる健康飲料であることが、玄米コーヒーおすすめの理由です。玄米ご飯と比較してひとつずつご紹介していきます。

毎日の主食を玄米に変えようと思ったら、まず、玄米を一晩浸水させておかなければなりません。炊飯器で炊く場合は、玄米モードがついている炊飯器でなければ柔らかく炊き上がりません。しかも白米よりも長く時間がかかります。土鍋で炊くこともできますが、火加減を調節しながら炊くので、炊飯器のようにほったらかしというわけにはいきません。手間暇がかかるため挫折してしまう人も多いのです。その点、玄米コーヒーは手軽に飲めるので、長く続けられるのです。長く続けることでデトックス効果も得られます。

玄米コーヒーは、玄米をゆっくり炒って黒焼きにしたものです。玄米の黒焼きは「玄神」と呼ばれ、体を温め、免疫力を上げるとして古来から重宝されてきました。玄米コーヒーは黒焼きにすることで、消化吸収をよくし、玄米の持つパワーをさらに高めているといえます。

動植物をゆっくり熱して炭化させたものを黒焼きといい、民間療法として昔から重宝されてきました。昔の人は胃腸によく効く携帯薬として、梅干しの黒焼きを持ち歩いていました。ニンニクの黒焼きは、現在でも疲労回復効果があるとして人気ですね。黒焼きにすることで、食品の持つ効能を引き出し、様々な病気を退けるといわれています。黒焼きは昔の人の知恵なんですね。

コーヒーが好きな方は多いでしょう。が、飲みすぎはカフェインの量が気になりますね。コーヒー、紅茶、日本茶などにはカフェインが含まれますから、適量を飲むのはいいとしても、飲みすぎには注意が必要です。その点、玄米コーヒーはノンカフェインですので、飲みすぎを気にすることはありません。ノンカフェインなので寝る前のリラックスタイムのお供にもおすすめです。

玄米コーヒーはノンカフェインの飲み物なので、お子さんや妊婦の方、授乳中の方も安心して飲むことができます。カフェイン過敏症の方にもおすすめです。誰でも安心して飲める体にやさしいノンカフェイン飲料、それが玄米コーヒーです。

家族と一緒に暮らしている場合、主食を玄米に変えるのに苦労する人も多くいます。家族から「白米のほうがいい」と反対され、喧嘩になってしまうことも。また、玄米は消化吸収が悪いため、玄米ご飯だと人によってはおなかを壊してしまう場合もあります。その点、玄米コーヒーなら、気軽に一人で飲むことができますし、おなかを壊すこともありません。反対していた家族も玄米コーヒーなら気軽に飲んでくれるかもしれませんね。

玄米コーヒーは体を温め、体内の老廃物を排出し、便秘やむくみの改善が期待できます。低カロリーなのでダイエット中でも影響がありません。むしろ強力なデトックス効果で、ダイエットの手助けをしてくれることでしょう。さらにダイエットにありがちな、栄養不足で肌が荒れたり髪がパサパサになったり、ということもありません。