塩害に強い花6選
①ハマユウ
学名 | Crinum asiaticum |
科・属名 | ヒガンバナ科・ハマオモト属 |
原産地 | 日本、韓国南部 |
草丈 | 30cm~70cm |
分類 | 多年草 |
開花時期 | 7月~9月 |
ハマユウ(浜木綿)は、日本など東アジアの温暖な海岸線に咲く海浜植物で、塩害に強い花です。名前の由来は、花の姿が繊維の木綿(ゆう)に似ているからといわれています。肉厚で光沢のある長い葉が万年青(オモト)にも似ていることから、ハマオモトの名もあります。万葉集にも読まれた花で、日が暮れると強い香りを放つのが特徴です。
②ハマナス
学名 | Rosa rugosa |
科・属名 | バラ科・バラ属 |
原産地 | 日本など東アジアの東北部 |
草丈 | 70cm~1.5m |
分類 | 落葉低木 |
開花時期 | 6月~8月 |
ハマナスは北海道から関東、西日本では日本海側の砂浜に自生する塩害に強いバラです。花は香り高く、ピンク色のほかに白花品種もあり、四国や九州でも植栽できます。トゲが荒々しいため、植える場所をよく選びましょう。
③ハマボウ
学名 | Hibiscus hamabo |
科・属名 | アオイ科・フヨウ属 |
原産地 | 日本など |
草丈 | 1m前後 |
分類 | 落葉低木、塩生植物 |
開花時期 | 7月~8月 |
ハマボウは、日本の関東以西、韓国南部の海岸などに分布する塩生植物です。ハイビスカスの仲間で、夏に咲く黄色い花はフヨウやムクゲに似ています。湾の内側の岸辺など湿った場所にも自生しますが、近年は護岸工事などの影響で自生群落は激減しています。
④ローズマリー
学名 | Rosmarinus officinalis |
科・属名 | シソ科・マンネンロウ(ロスマリヌス)属 |
原産地 | 地中海沿岸地域 |
草丈 | 30cm~1m |
分類 | 常緑低木 |
開花時期 | 11月~6月(品種による |
ローズマリーは、地中海沿岸地域が原産の常緑低木のハーブです。爽快な香りがあり、愛らしい小さな花が咲きます。学名でもあるロスマリヌスは「海のしずく」を意味し、潮風にも乾燥にも強く、海の近くの庭に植えるのに適しています。立ち性は生垣にもなり、匍匐性はグランドカバーにもぴったりです。
⑤ガクアジサイ
学名 | Hydrangea macrophylla f.normalis |
科・属名 | アジサイ科・アジサイ属 |
原産地 | 日本 |
草丈 | 50cm~150cm |
分類 | 落葉低木 |
開花時期 | 6月~7月 |
ガクアジサイは、アジサイの原種で日本の温暖な海岸線に自生する落葉低木です。葉は濃緑で艶があり、花序の外側を大きな装飾花が額のように縁どるのが特徴で、素朴な味わいがあります。
⑥カンナ
学名 | Canna |
科・属名 | カンナ科・カンナ属 |
原産地 | 熱帯アメリカ |
草丈 | 40cm~150cm |
分類 | 多年草 |
開花時期 | 6月~10月 |
カンナは中南米などの熱帯地域の球根植物で、日本には江戸時代に持ち込まれたといわれています。夏から初秋にかけて黄色や赤の鮮やかな花が咲き、大きな長い葉は斑入りなどの品種があります。河原など湿った場所でも育ちますが、乾燥にも強い植物です。冬には地上部は枯れ、根茎で越冬します。
塩害に強いグランドカバー2選
①ワイヤープランツ
学名 | Muehlenbeckia |
科・属名 | タデ科・ミューレンベッキア属 |
原産地 | ニュージーランドなど |
草丈 | 蔓の長さ30cm~3m |
分類 | 常緑つる性低木 |
ワイヤープランツ(ミューレンベッキア)は、オセアニア原産のつる性の低木です。名前は針金のような細い茎からきています。艶やかな丸い葉が愛らしく、ハンギングや寄せ植えなどに人気があって、グランドカバーにもできます。伸びた茎から発根するため増えやすく、減らすのに難儀するほど丈夫な植物です。
②ヒメイワダレソウ
学名 | Phyla canescens |
科・属名 | クマツヅラ科・イワダレソウ属 |
原産地 | 南米 |
草丈 | 5cm~10cm |
分類 | 多年草 |
ヒメイワダレソウ(リッピア)は、南米原産の細い茎が地を這って広がる植物です。白や淡いピンクの小さな花が咲き、グランドカバーに適しています。世界各地の海岸線などに野生化していて、増えすぎるほど丈夫です。クラピアという品種が緑化に活用されています。
塩害に強い植物をガーデニングに生かそう
ほかにも、ヤブツバキ、ソテツ、月桂樹、ヒメユズリハ、タイム、サルビアなども潮風に強い植物です。
耐潮性のある植物でも、海水を巻き上げた台風の風雨を浴びると、塩生植物以外はダメージを受けることはあります。その場合はできるだけ早く(安全が確保されてから)真水で洗い流せば、一部の葉が枯れる程度の被害ですみ、植物本来の回復力に期待できるでしょう。
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出典:写真AC