黄色い野菜といえば?
世界中にはさまざまな色の野菜が流通していますが、その中でもひときわ目をひくのが鮮やかな黄色い野菜です。黄色い野菜には、どのような種類があるのかを見ていきましょう。
黄色い野菜の特徴
黄色やオレンジなどの野菜は、緑色の野菜に比べるとビタミンAが多く含まれている傾向があり、抗酸化作用やコレストロールの調整などに効果が期待されます。また、甘味を感じられる野菜が多く、サラダなどの生食できる種類があるのも、黄色い野菜の特徴です。
黄色い野菜①~④
黄色い野菜①トウモロコシ
基本データ
科目 | イネ科トウモロコシ属 |
原産地 | アメリカ |
別名 | トウキビ、ナンバなど |
旬の時期 | 6~9月頃 |
トウモロコシの特徴
夏野菜としても定番のトウモロコシは、イネ科の1年草の植物で、大豆や小麦と並ぶ世界三大穀物です。幾重にも重なった葉に包まれた姿が特徴的で、葉をむいていくと黄色いつぶつぶがでてきます。この黄色いつぶつぶが可食部で、普段私たちが食べている部分ですが、これはトウモロコシの種子でもあるのです。
ボタニ子
トウモロコシの栄養
トウモロコシはビタミンB群や食物繊維を豊富に含んでいます。これらは、代謝を高めたり老廃物を出しやすくしたりする成分で、人体には欠かせない栄養素です。トウモロコシは、緑黄色野菜のひとつであるかぼちゃと組み合わせるとより効果的といわれています。
黄色い野菜②バターナッツかぼちゃ
基本データ
科目 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | 南アメリカ |
別名 | バターナッツスクウォッシュ |
旬の時期 | 10~1月頃 |
バターナッツかぼちゃの特徴
バターナッツかぼちゃは、薄いオレンジ色につるつるの皮が特徴的です。南米が原産地ですが、植物学上は日本のかぼちゃと同じ仲間だといわれています。甘味が強くナッツのような風味があり、食感はねっとりとしていて、繊維質が少ないことから口当たりがなめらかで、老若男女問わず食べやすいかぼちゃです。
バターナッツかぼちゃの栄養
かぼちゃにはβカロチンやビタミンE、カルシウムなどが豊富にしかもバランスよく含まれています。βカロチンは免疫力を高め風邪をひきにくい体作りに効果が期待されるため、12月の冬至にかぼちゃを食べるのは寒い冬を元気に乗り切る知恵ともいえるでしょう。バターナッツかぼちゃは滑らかで食べやすいので、小さい子どもの離乳食としてもおすすめですよ。
黄色い野菜③コリンキー
基本データ
科目 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | 日本 |
別名 | サラダかぼちゃ |
旬の時期 | 5~6月頃 |
コリンキーの特徴
コリンキーは日本の種苗メーカー・サカタのタネが開発した、手のひらサイズの小さなかぼちゃです。コリコリとした食感とさっぱりした味わいが特徴的で、サラダなどで生食できます。皮の色がやや黄色く、ほどよい重みを感じるものがおいしい証拠です。店頭で選ぶ際の参考にしてみてください。
黄色い野菜④パプリカ(黄)
基本データ
科目 | ナス科トウガラシ属 |
原産地 | メキシコ |
別名 | カラーピーマン |
旬の時期 | 6~9月頃 |
パプリカの特徴
ピーマンの仲間であるパプリカは、カラフルな色合いと大きなサイズが特徴的です。パプリカがカラフルな理由は、完熟した状態のものを収穫することにあります。パプリカは年間を通して手に入れられますが、一番おいしいとされる時期は6~9月です。緑色のピーマンに比べて苦みが少なく、加熱することで甘みが増します。ピーマンが苦手な人も挑戦しやすいですよ。
パプリカの栄養
ピーマンやパプリカは、ビタミンCが多く含まれており、風邪の予防や肌荒れに効果があります。また、苦みの成分はポリフェノールの一種で血圧の上昇を抑える働きがあると、近年になり発見されました。パプリカが赤や黄色に色づくのは、カロテノイドが由来です。このカロテノイドは、緑のピーマンの2倍以上といわれています。カロテノイドは視力や皮膚の健康維持に大切な栄養素です。パプリカは健康によい野菜といえるでしょう。
黄色い野菜⑤~⑨
黄色い野菜⑤ズッキーニ(黄)
基本データ
科目 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | 不明 |
別名 | ペポカボチャ |
旬の時期 | 6~9月頃 |
ズッキーニの特徴
日本で見られるズッキーニはキュウリのような形をしていますが、ズッキーニはかぼちゃの仲間です。味にくせがなく食べやすいので、使い勝手がよく、焼き物や煮物などどんな料理にも合わせられます。黄色のズッキーニは栽培に手間がかかり収穫時期も遅いため、あまり市場には出回りません。見かけたら、ぜひ、緑色との違いを食べ比べてみてくださいね。
ズッキーニの栄養
ズッキーニはかぼちゃの仲間であるため、βカロチンを多く含んでいます。そのほかにもカルシウムや葉酸を含んでおり、妊娠中の女性の体をサポートする役割が期待できます。100gあたりのカロリーが14kcal程度と低く、多くの栄養を含むズッキーニは、女性の味方ともいえる野菜でしょう。
黄色い野菜⑥スイスチャード
基本データ
科目 | ヒユ科フダンソウ属 |
原産地 | 南ヨーロッパ |
別名 | リーフビート |
旬の時期 | 4~10月頃 |
スイスチャードの特徴
黄色やピンクなどカラフルな葉脈が特徴的なスイスチャードは、ホウレンソウの仲間です。しかし、植物学上はホウレンソウではなく、てん菜(ビート)に分類されています。若干の苦みがありますが、サラダなどの生食も可能です。栽培時期が4~10月頃までと長く、ほぼ年間を通して流通しているので、入手しやすいのもうれしいですね。
スイスチャードの栄養
スイスチャードはβカロチンやビタミンE、ミネラルなどを豊富に含んでいます。これらの栄養素は、人体の健康維持や生活習慣病の予防に効果的です。また、カリウムも多く含んでいるため、夏バテ予防にも期待できます。
黄色い野菜⑦チャラピタ
基本データ
科目 | ナス科トウガラシ属 |
原産地 | ペルー北部 |
別名 | チリペッパー |
旬の時期 | 8~10月頃 |
チャラピタの特徴
チャラピタはころんとした、丸いフォルムが特徴的なトウガラシの仲間です。チリペッパーの中でも群を抜いて辛いといわれています。チャラピタは大変珍しいチリペッパーで、取引価格も日本円で1kg290万円ほどといわれており、世界で高価な野菜第4位に選ばれました。生食には向かず、乾燥させて香辛料として使うのがポピュラーです。
チャラピタの栄養
チャラピタをはじめ、トウガラシの仲間には辛味の原因ともいえる成分、カプサイシンが含まれています。このカプサイシンは発汗作用や食欲増進に効果がありますが、多量に摂取すると胃を傷めたりお腹を壊したりする場合があるので、取り過ぎには気をつけてください。
黄色い野菜⑧ルナ
基本データ
科目 | ヒユ科フダンソウ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
別名 | テーブルビート、バルバビエートラ |
旬の時期 | 6~7月頃、11~12月頃 |
ルナの特徴
ルナはビートの仲間で、ヨーロッパではバルバビエートラとも呼ばれています。皮はオレンジ色ですが、カットすると中は鮮やかな黄色です。ルナは葉はバター炒めやお浸しとして、根は生食できるため、ごく薄くスライスしてサラダに添えるなど、余すところなく食べられますよ。
ルナ(ビート)の栄養
ビートの仲間であるルナは、ビタミンB群や葉酸を含みます。また、ベタシアニンやベタインなどほかの野菜にはない栄養素を含んでおり、スーパーフードとして注目される食材でもあります。
黄色い野菜⑨黄カブ
基本データ
科目 | アブラナ科アブラナ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
別名 | イエローターニップ |
旬の時期 | 11~2月頃 |
黄カブの特徴
黄カブはその名の通り、皮が黄色いのが印象的です。ヨーロッパが原産の西洋カブのひとつで、日本では見る機会が少なく珍しい野菜ですが、ヨーロッパではごく一般的な野菜として親しまれています。生食も可能ですが、やや硬いので、シチューやポトフなどの煮込み料理におすすめです。
カブの栄養
カブは根と葉で含まれている栄養素が異なります。根にはビタミンCやカリウムのほか、アミラーゼが含まれており、このアミラーゼが胃もたれや胸やけの解消に効果が期待される成分です。葉にはビタミン類が多く含まれているため、余すことなく食べることで、健康維持に期待が持てます。
黄色い野菜まとめ
日本のスーパーマーケットでもたくさんの種類の野菜が並んでいますが、世界に目を向けると珍しいものがまだまだあります。食べ慣れた定番の野菜もよいですが、ぜひ、新しく見かけた野菜にも挑戦してみてくださいね。
ヤングコーンは、トウモロコシを早や取りしたものなんだよ!