下草に適した植物の特徴
特徴①背が低い
下草にするなら、背があまり高くならない植物がおすすめです。大きくても150cmほどまでのものがよいといわれています。下草の適切な草丈は庭木の高さによっても異なるため、木とのバランスを考慮してちょうどよいものを選びましょう。
特徴②木陰でも育つ
下草は庭木の株元に植えるため、木の大きさや茂り具合によっては日当たりが悪くなりがちです。影になるような場所でもよく育つ植物を選んでおくと、木の種類に関わらず生育してくれるため心配がいりません。
特徴③常緑の植物
落葉樹のまわりに植えるなら、常緑の下草をおすすめします。冬場に植木が葉を落としてしまうと、庭全体の印象が寂しくなってしまがちです。そのような場合に常緑の植物が植えてあれば、冬でも彩りが保たれ景観を維持できます。
人気の下草
さまざまな種類の植物が、下草としてガーデニングに利用されています。そのなかでも下草に多く活用されている人気の植物をピックアップしました。ぜひ庭づくりの参考にしてください。
①アイビー
アイビーはウコギ科キヅタ属の植物です。つる性で美しい葉が特徴的な植物で、学名の「ヘデラ」という名前で販売されていることもよくあります。葉の色が異なるものや斑入りのものなどバリエーションが豊かな点も人気の理由です。下草としてはもちろん、アイビー単体でも観葉植物として高い支持を得ています。
②クローバー
グランドカバーとして定番の植物ともいえるクローバー。草丈が低く地表を覆うように成長してくれるため、雑草の抑制に活躍してくれます。やせ地でもよく育ち手間がかからない一方で、繁殖力が強く雑草化しやすいデメリットもあります。植える場所には注意しましょう。
③ユキノシタ
多年生の常緑植物であるユキノシタは、暑い場所が苦手のため日陰になりやすい場所に植えてあげるのがおすすめです。丸くギザギザのついた葉がかわいらしく、4月~5月の開花時期にはかわいらしい花を咲かせます。和風、洋風どちらの庭に組み合わせても相性がよい点も魅力の1つです。
④キチジョウソウ
キチジョウソウは草丈30cmほどの常緑植物で、暑さ寒さに強く手間がかからない下草です。漢字では「吉祥草」と書き、花が咲くと縁起がよいといわれています。1株植えておけばどんどん広がっていくため、ほかの場所にも植えたいときには株分けするとよいでしょう。
⑤リュウノヒゲ
和風の庭園で活用されることの多いリュウノヒゲは、耐暑性・耐寒性があり、やせ地でもよく育つことから重宝されます。庭だけでなく農地まわりの土留めに利用されることもあります。ゆっくりと成長するため、株が大きくなるまでは雑草に負けないよう手入れをしてあげたほうがよいでしょう。
⑥ワイヤープランツ
ワイヤープランツは、その名のとおりワイヤーに似た細いつるに小ぶりな葉をつけた植物です。シマトネリコなど洋風のシンボルツリーと組み合わせると、しっくりします。また下草として活用するだけではなく、鉢植えにしておしゃれなインテリアにできることでも人気です。
⑦アジュガ
アジュガはシソ科の植物で、横に広がって成長する姿が特徴的です。下草としての役割だけではなく、春になるとかわいらしい花も楽しめます。乾燥や直射日光に弱いため、比較的枝葉の茂りやすい樹木と組み合わせるとよいでしょう。
⑧フッキソウ
フッキソウはグランドカバーとしてよく利用されている植物で、おしゃれな印象の斑入り品種も人気です。緑色の葉をよく茂らせるため、繁栄の象徴として「富貴草」と名付けられたといわれています。
⑨ツワブキ
自生しているものもよく見かけるツワブキは、秋から初冬にかけて黄色い花を咲かせることでも有名です。日があまり当たらないようなところでもよく育ち、直径20cmほどにもなる丸くて大きな葉をよく茂らせます。日本庭園によく植えられている植物です。
⑩ハツユキカズラ
テイカカズラの園芸種であるハツユキカズラは、斑が入った美しい葉が人気を集めており、ガーデニングでよく活用されています。ピンク色の新芽が成長するにしたがって徐々に緑に変化していくため、成長過程も楽しめる植物です。日本原産の植物で基本的に日本の気候にはマッチしていますが、あまりにも寒い場合には傷んでしまう恐れがあります。
出典:写真AC