正月に食べたい野菜【根菜】
①大根
大根は「お煮しめ」や「なます」など、おせちにはなくてはならない野菜でしょう。冬の大根は柔らかくて甘みがあるので、サラダなどにもおすすめです。長期間の保存が可能なので、上手に保管しておいしく食べ切りましょう。
食材保存のポイント
大根は、冷凍することで大根の繊維が崩れて味が染み込みやすくなるので、煮物用には冷凍保存がおすすめです。冷凍しない場合は、葉と実を分けて切り口にラップをかけてから、冷蔵庫で保管しましょう。寒冷地なら漬物や寒干しにしても、おいしく保存できます。
②にんじん
にんじんは「お煮しめ」や「なます」のほかにも、食材の彩りに使える野菜です。おせちには金時にんじんを使う地域もありますが、栽培量が少なく価格もやや高いので、普段から店頭に並んでいる西洋系のにんじんで代用してもよいでしょう。
食材保存のポイント
にんじんの保存は大根と同様、冷凍がおすすめです。あらかじめカットしてから保存すると調理の時短になります。冷蔵庫では新聞で包み、立てて保存してください。土つきにんじんなら、土は落とさずに新聞紙で包んで冷暗所で保存することも可能です。
③レンコン
レンコンは穴があいていて見とおしがよいといわれ、おせちに利用される縁起のよい野菜のひとつですね。煮物のほかにも、酢漬けやきんぴらなど食べ方も豊富にあるため、正月前後にも楽しめます。レンコンは、色が薄い肌色で穴の中が黒ずんでいないものを選ぶとよいでしょう。
食材保存のポイント
泥つきのレンコンは、泥を落とさずに新聞紙で包んで冷暗所で保存可能です。カットされているレンコンは切り口が乾いて傷みやすくなるため、ラップで包んで冷蔵庫で保存しましょう。冷凍なら1か月ほど日持ちしますよ。
④サトイモ
サトイモは子孫繁栄を願う縁起物としておせち料理に使われますが、煮ころがしやコロッケなどもおいしいですね。サトイモに含まれる栄養素には胃や肝臓を保護してくれる成分が含まれています。飲みすぎたり食べすぎたりしたときにもおすすめの野菜です。
食材保存のポイント
土つきのサトイモは、そのまま新聞紙で包んで冷暗所または冷蔵庫で保存します。皮をむいて軽く茹でてから、冷凍保存するのも便利です。味が染み込みやすくなり、調理の時短にもなります。
⑤カブ
カブは春と秋の2回旬を迎える野菜で、春の七草のひとつでもあります。漬物や煮物など大根の代わりにも使えるので、あると便利な野菜でしょう。カブは風邪予防や整腸効果などが期待でき、その栄養は実よりも葉に多く含まれています。葉も捨てずに食べ切って、元気に正月を過ごしましょう。
食材保存のポイント
カブは、葉と実を分けてそれぞれ乾燥しないように、湿らせた新聞紙に包んで保存しましょう。カットしたカブは、冷凍保存できます。冷凍したカブは味が染みやすいですが食感がイマイチになるので、煮物などに使ってください。
⑥ゴボウ
ゴボウは地中深くに根を張ることから「家内安泰」と、細長い姿に「長寿」の願いを込めて食べる目的があり、おせちの主役ともいえる野菜です。土つきのゴボウは1か月近く保存が可能なので、土がついているものを購入するのがおすすめです。
食材保存のポイント
土つきのゴボウは新聞紙に包んで、寒くて日が当たらない場所で保管します。土がついていないゴボウは冷蔵庫では1週間程度ですが、冷凍庫だと1か月近く保存可能です。冷凍保存はアク抜きを済ませてから、保存袋に入れましょう。
正月に食べたい野菜【そのほかの野菜】
①きのこ類
きのこ類は価格の変動も少なく食卓の強い味方ですが、そのなかでもしいたけは正月前になると値段が高くなります。干物にいたっては日ごろから値段が高いので、安いうちに購入して干ししいたけを手作りするのもよいですね。おせちのほかにも鍋物や一品料理に使えるので、いろいろな種類のきのこを揃えておきましょう。
食材保存のポイント
きのこ類を冷蔵庫で保存する場合は、石づきを取らずにおいてください。石づきを取ってしまうと傷みやすくなります。また、キノコ類は冷凍するとうまみが増すので、食べやすい大きさにカットしたのち、冷凍庫へ入れるのもおすすめです。きのこ類を干す場合は、重ならないようにザルに並べて3日以上天日干しするとおいしく作れますよ。
②ゆり根
ホクホクとした独特な味わいが特徴的なゆり根は、その名のとおりユリの根部分を食べます。ユリの根の形状から「年を重ねる」という意味をもった縁起物として親しまれてきました。しかし、ユリの根に毒を含む種類のものもあるので、安全のためにもゆり根は店舗で手に入るものを食べましょう。
食材保存のポイント
ゆり根は湿気と乾燥に弱いため、おがくずで保護した状態で段ボールなどで密閉して保存しましょう。おがくずを使えば、常温で1か月近く保存できます。おがくずがない場合は、乾いた新聞紙でしっかり包んでポリ袋などに入れて、冷蔵庫で保存してください。冷凍もできますが食感が悪くなるので、おすすめではありません。
③チョロギ
チョロギとはシソ科の植物の根茎のことで、「長寿」の願いを込めておせちに添えます。おせちでは赤いですが、これは梅酢やシソ酢で漬けているためで、実物は白色です。色が白いほど新鮮な証拠なので、店舗では白いものを買って自分で漬けてみましょう。
食材保存のポイント
チョロギは乾燥に弱いので、ポリ袋などでしっかり密閉して冷蔵庫で保存します。冷蔵庫で保管したものは3~5日程度で食べ切りましょう。もっと長い間保存したいときは、土に埋めるのがおすすめです。土に埋めると春頃まで保存できるので、食べる分だけ掘り起こして調理してください。
おいしい料理で新年を祝おう
おせち以外にも、鍋物や焼き肉などいろいろな食事で正月を迎えるスタイルがあり、野菜はどんなシーンでも活躍する食材です。正月用に調達した野菜は正月後の食卓にも使えるので、上手に保存しておいておいしく食べ切りましょう。
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出典:写真AC